ペットと暮らすダイニングスペースの家具の選び方は
2022.7.22
目次
ペットと暮らすことを前提とした家具選び
在宅時間の増加により、犬や猫などのペットを飼いはじめる人が増えたことも話題になった昨今。
小型犬などを室内で飼う人も多くなっています。
もちろん、その前からも室内で動物を飼う人は多くいたわけですが、そこで生まれる心配が「飼っている動物が家具を傷めるかもしれない」というものです。
そのようなことは気にしない、家族の一員なのだから大目に見る、という人もいることでしょう。
しかし、お気に入りの家具や購入したばかりの真新しい家具に傷みを付けられては多少なりともストレスが生じるものです。
そのようなストレスを少しでも軽減させるためのひとつとして、どのような家具を選ぶのか、が重要になります。
ペットがいても「お気に入りの家具」「質の高い家具」を選んでよい
ダイニングスペースに配置する家具、といえばダイニングテーブル・ダイニングチェアの組み合わせであるダイニングセット、リビングボードやダイニングボードといった収納家具です。
それらの家具を購入する際に「犬が噛んでしまうから」「猫が爪で引っ掻いてしまうので」という理由でいわば「間に合わせ」のものを選ぶケースは決して少なくはありません。
傷が付いてもすぐ買い換えられるようなものを選ぶことは、空間を美しく保つうえでは合理的かもしれません。
食事をする、座る、ものを収納するという最低限の役割を果たすための道具として家具を見るなら、そのような選び方も有りでしょう。
しかし、ちょっと待ってみてください。
その家具はあなたが本当に好きで、気に入って選ぶものでしょうか?
使い勝手や座り心地はどうですか?
数年ごとに買い替えを行うことは大変ではないでしょうか?
家具は道具である、という前提であれば使い心地が良いものであるほうが良いに決まっています。
家具を買い替えるというのは実は既存の家具の処分も含め意外と労力を要するものです。
ペットがいるから。
そのような理由で間に合わせの家具で暮らしを賄わなくてもよいのです。
ペットがいても「お気に入りの家具」「質の高い家具」を選んでよいのです。
「質の高い家具」とは「総合的な品質が高いもの」
ここで「質の高い家具」の定義づけを行うのであれば、それは金額の高低ではなく、その素材やつくり、耐久性、普遍性、購入後のメンテナンス体制などを含めた「総合的な品質が高いもの」と言えるでしょう。
どのような素材でつくられているか、どのような製造工程や技術で作られているか、長く使用することのできる耐久性があるのか、どこでどの時代で使用しても色褪せない普遍性を持っているのか、長期の使用で生じた傷みを修復することができるのか。
そのような点がしっかりと確立されているものを見極めて選ぶことが非常に重要です。
「ペットが傷をつけても良いものを求める」その先で選ぶものの違い
ペットがいるから安価な間に合わせの家具を購入する人と、ペットがいても自身の好きなものを選ぶ人。
両者の家具を選ぶ「動機」は実は変わりません。
「ペットが傷をつけても良いものを求める」、この一点において両者の考えは共通しています。
しかし、そこから向かう先が異なります。
前者は、家具というものは劣化し、買い替えるものであると考えています。
後者は、家具は傷なども味わいとなるものを選ぶことを重視し、そして修復することも前提としながらできる限り長く使用するものと考えます。
後者の考えに沿うならば、仮にペットが家具に傷みを付けてもそれすら味わいになるもの、あるいは修繕を行うことができ、長く使用できるものを選ぶのです。
そこで選択肢に浮上してくるのが無垢材です。
無垢材と木質系加工材の違い
そもそもダイニングテーブルやダイニングチェア、各種ボードなどの家具には様々な素材のものがありますが、その中でも木製のものは非常にポピュラーです。
大きく「木製家具」とカテゴライズされるなかで、さらに「木質系加工材家具」と「無垢材家具」に分かれます。
前者の代表格である合板は、大量生産が可能で扱い易く、同じものを安価に作ることを目的としています。
合板とはベニヤ(木材から薄く剥かれた「単板」のこと)を何枚か積層して接着したものこのことです。
その表面に化粧シートや、突板を圧着し加工した工業製品で多くの場面で目にすることができるものです。
最初は美しくても経年での劣化が起こることは否めず、表面材と心材に分かれている構造もあって、傷(ペットに起因するものなら噛み跡や引っ掻き傷など)が生じた際には内部の下地が露出することで見た目も損なわれます。
あるいは張り付けた面材が剥がれてくるといったことも起こりえるでしょう。
基本的にこのようなものは修復して長く使用することが前提ではないので、いずれ買い替えを強いられるようになるのです。
対して無垢材はいわば「木そのまま、木そのもの」、わかり易く言うと丸太の木から伐り出した板材であり、木質系加工材で起こるような下地の露出による見た目の劣化や表面の剥がれといった事態は起こりません。
仮に傷がついても無着色で仕上げたものであれば表面の色合いも美しく変化するので、傷も目立ちにくくなります。
そして、木質系加工材家具との決定的な違いは「削って修復できる」点にあります。
これができることで、噛んだり引っ掻いたりといったことによる傷も綺麗に直すことができます。
そのうえで無垢材は非常に耐久性に富んだ素材で丈夫ですので、長く使用できるというわけです。
無垢材は乾燥・加工に時間と手間がかかり、木を知り尽くした熟練の職人による作業が必要です。
従って、扱いが非常に難しく、かつ現存する保有数からも極めて希少性の高い材料ですが、私ども家具蔵は天然木そのものの良さを最大限に活かした無垢材、無着色の家具づくりをしています。
普遍性と耐久性を大事にした作りの数々、現代の多様化する暮らしに対応するオーダーメイドでの家具作りであなたとペットの楽しい暮らしをサポートします。
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