家具選び「エクステンションテーブル」はここを見て選ぶ
2022.7.23
目次
エクステンションテーブルのニーズは高い
テーブルを検討する際に「サイズ」は重要なポイントです。
人によってもニーズは異なり、
「来客でも安心できる大きなテーブルが欲しい」
「子供の独立で2人暮らしになったからテーブルを小さくしたい」
「部屋の大きさと合った適度なサイズのものを」
など、暮らしのスタイルや求めるものによってサイズ選びも変わってきます。
その中で
「普段は小さくて良いのだがいざ(来客など)という時に大きいものがあると良い」
という希望を持つような人も少なくありません。
特に一人暮らし、二人暮らしを営む人も多くなっている今、確実のその需要は高まっているとも言えます。
そのような人にうってつけなのが、テーブル天板のサイズを伸ばしたり縮めたりすることができる「エクステンションテーブル」です。
エクステンションテーブルのはじまり
もともとエクステンションテーブルは、中世ヨーロッパでテーブルを使用していない時に畳んで片づけることが出来る「フォールディングテーブル」から始まったものとなります。
使用環境によって大きさを可変できるという点は、現在のエクステンションテーブルと同様です。
16世紀以降のヨーロッパでは、エクステンションテーブルと言えば主に拡張する天板を本体下から引き出して大きくする「ドローリーフ」型と、拡張部分の天板が左右折りたたまれていて、使用する時に引き起こす「ドロップリーフ」型が主流でした。
ドローリーフ型とドロップリーフ型とその進化
ドローリーフ型はイギリスが発祥と言われ、その後フランスやドイツなどでも作られるようになっていきます。
天板下に収納されている板(リーフ)を引き出す(ドロー)ことから付けられた名前のテーブルです。
ドロップリーフ型は通称バタフライテーブルと呼ばれるように、拡張天板が左右に垂れさがっているスタイルから蝶が羽根を広げるように天板を引き起こす拡張方法が特徴です。
どちらも拡張していない時、片側のみ拡張した時、左右拡張した時と3パターンの天板サイズに変えられる事から状況に合わせた使い方が出来るとても便利なテーブルです。
これらのエクステンションテーブルはアンティーク家具で見かけることができるテーブルですが、現代のエクステンションテーブルは、テーブルの脚ごと動かすスタイルへと更に進化してきています。
従来のドローリーフ型やドロップリーフ型のテーブルは、脚の位置はそのままに天板を広げるスタイルでした。
問題点として、天板が広がっても椅子が入るスペースは広がらないので、椅子の配置がうまくいかないことが挙げられます。
現代のエクステンションテーブルでは一般的である「脚ごと広がる」スタイルは、テーブルの脚と脚の間も広がることで並列に椅子を並べることができ、更に脚が広がることで天板をしっかりと支えることが出来る点も「進化」と呼べる点です。
エクステンションテーブルで享受できるメリットと注意点
必要に応じてサイズを変えることのできるエクステンションテーブルは、引越しが多い人にとっては重宝するものとなるでしょう。
エクステンションテーブルであれば、部屋の大きさに応じて縮めて、あるいは拡げて使用することができるので引越しが多いとしても、様々な間取りでそのまま使うことが出来ます。
普段はコンパクトに、必要に応じて広いスペースを使用するというニーズにも(当然のことながら)対応します。
在宅での仕事やお子さんの勉強などでダイニングテーブルを広く使用する場合とそれ以外の時、テーブルの伸縮を行うことがある種の「区切り」となり、メリハリの利いた暮らしを送ることができるようになるかもしれません。
エクステンションテーブルを使用するうえで気を付けなければいけないことに「掃除」があります。
エクステンションテーブルには天板が拡がる、という構造上、どうしても天板上に「溝」「隙間」は生まれます。
そこに埃が溜まったり、水分をこぼすということは考えられることです。
食事をする場所に埃が溜まっていることは不衛生で、こぼれた水分を放置しておくことはサビなどの傷みを招きます。
定期的に拡張部分を広げて掃除をすることや、水分が内部に入った際の手入れを行うことは衛生面でも、テーブルを長持ちさせる点でも重要です。
無垢材で作られるエクステンションテーブルは少ない
エクステンションテーブルにも様々な素材のものがあり、そのほかのテーブル同様、木製のものは定番と言えます。
木製のテーブルには大きく分けて私ども家具蔵でご案内するような「無垢材」のものと、合板などの「木質系加工材」を使用するものとに分かれます。
前者である無垢材で作られたエクステンションテーブルはそう多くはありません。
それは何故でしょうか。
無垢材は基本的に「動き」がある素材です。
それを防ぐために様々な技術や技法を駆使するのですが「ゼロ」とするのは事実上不可能です。
この「動き」は「反り」「あばれ」などと言われますが、無垢材で製作した天板が「動いた」際にストッパーやジョイントなどの金物が合わなくなってしまう恐れがあるので、結果市場には少ないのです。
そこで木質系加工材であれば、動きも無く、しかも大量かつ安価に製作が可能なことから一般的なものとなっています。
一方でこのような木質系加工材でつくられたものは劣化も早く、具体的には傷が生じた際に下地が露出したり、側面に張り付けた面材が剥がれてくる、といった事態が起こります。
家具蔵の無垢材エクステンションテーブル
テーブルに限らず、家具というのは長く使用することが前提で、多少の傷みなどはそのまま使い続けることがほとんどでしょう。
であれば、できるだけ長い期間美しい状態であるものが理想です。
無垢材は経年による色合いの美しい変化があり、表面が剥がれてくることもありません。
耐久性に富んだものであり、長い使用が可能です。
家具蔵の無垢材エクステンションテーブル「ローベルⅡ」「フレスコ」は長期間の天然乾燥及び人工乾燥で極限まで木の中の水分を無くし、動きを出し切らせた無垢材で製作するものです。
それに加えてサイズを限定させることで木の動きによる可動不良が起こらないようにしています。
家具蔵の歴史の中でもロングセラーと呼べる商品であり、多くの人にご愛用頂いているものです。
樹種も「ウォールナット」「チェリー」「ハードメープル」と人気のものを用意し、様々な好みや空間のタイプに合わせることができるようにラインナップされています。
各店に展示がありますので、その質感や雰囲気を味わいにお越しください。
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