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人それぞれの一枚板との出会いとは

2022.8.9

 

 

一枚板という言葉の響きは何物にも代えがたいものを持っています。

世界にたった一つしかないという特別なものとして、理想のテーブルとする見方もあるでしょう。

時にダイナミックな樹形を彷彿とさせるものや、圧巻な木目に心を奪われることもあります。

何故一枚板は特別な存在と言えるのでしょうか。

 

一枚板は希少な存在


 

 

実用性を考えたテーブルには、相応に必要な大きさが必要です。

しかしこの大きさを考えていくと、理想の一枚板を探すことはとても大変な事に気づく方も多いのではないでしょうか。

家族で食事をする場所としてのダイニングテーブル、或いは個人で過ごす書斎のデスク、寛ぎのリビングで欠かせないリビングテーブル等、使用目的や部屋の大きさを考えながら、最適な大きさがそれぞれに存在します。

例えば一般的に4人掛けのダイニングテーブルを元に考えれば、長さとしてW1500mmは欲しいところです。

この「長さ」に関して言えば、一枚板を探した際に出会う確率はある程度高いものとなります。

問題は奥行方向の大きさについてです。

先の4人掛けテーブルであれば、向かい合わせに人が座った際、圧迫感を感じずに手元のスペースを確保すると少なくともD800mmは必要です。

しかし一枚板に限ってみていくと、意外と奥行がしっかりと取れていないものを多く見かけます。

接ぎ合せの無い一枚板となれば、その奥行が取れる原木の太さも1メートル以上は最低でも必要です。

特に耐久性のある家具を作る場合は、広葉樹材を用います。

広葉樹材の成長は非常に緩やかです。

その為、木の内部組織も密となり材面の硬度も増していくのです。

成長が緩やかという事は、ある一定の太さまで成長するためにはとても長い歳月が掛かります。

少なくとも樹齢100年以上経過したものでなければ、一定の奥行が取れるテーブルを作ることは出来ません。

その為、高樹齢の原木が必要となるのですが、なかなかそのような太い原木を手に入れることは難しくなってきています。

仮に奥行がしっかりと確保できる高樹齢の原木を入手できたとしても、日本の暮らしや環境に馴染むために必要な長期の乾燥の中で反りや割れを起こすなか、実用的な一枚板を作り出すことは相当低い確率となってくるのです。

 

一枚板はどのような形状を選ぶべきか


 

 

また、もう一点大切なことは、その「形状」です。

一枚板は木の樹形がそのまま表現されます。

時に曲がってしまった樹形のものや、二股に分かれた形状のものも存在します。

ある意味、この形状こそが一枚板の個性を引き立てる要素でもあるのですが、実用性を考えた家具として見た場合に使いにくいと感じてしまうケースが多くあります。

個性のある樹形のスタイルは、そのテーブルの存在自体を際立たせる、ある意味家の中の「シンボル」として見ることもできます。

しかしその形状が使いやすさとイコールにならない事も多く、注意が必要です。

その為、実用性を伴った樹形と大きさを持った一枚板はとても希少な存在となるのです。

そのような希少な一枚板は、使う人にとっても特別な存在となります。

そして私ども家具蔵でも一枚板と素晴らしい出会いを果たしたお客様は沢山いらっしゃいます。

 

銘木クラロウォールナットとの出会い


 

 

クラロウォールナットという樹は元々北米に自生していたブラックウォールナットに、ヨーロッパから持ち込んだイングリッシュウォールナットを接ぎ木したもの。

クルミの実を美味しくできないかという実験の一つではあったのですが、この異なるウォールナット材を掛け合わす事で生まれた一種の拒絶反応が「バール」と呼ばれる瘤の形状を多く出すような樹形となりました。

このバール杢が見せる複雑に入り組んだ立体的な模様は、このクラロウォールナットを銘木への価値として更に高めるものとなります。

そんなクラロウォールナットの一枚板を選ばれたT様。

まさに運命の出会いを果たすこととなります。

引越しを期にダイニングテーブルを買い替えようと家具販売店めぐりをしていたT様は、今度の新居にはしっかりとした無垢材のテーブルを使おうとご夫婦で心に決めていました。

いろいろと家具店を回る中で、どうもしっくりとこない所があったそうです。

ふと家具蔵を見つけ、ご来店いただいた際には、木の香りと圧倒的な天板の数に驚かれたとのこと。

それぞれの木が見せる木目の模様や樹形からくる耳の風合いなど、目を奪われるものばかりだったそうです。

そうした中、ふと展示されていたクラロウォールナットの一枚板のテーブルにご主人が一目ぼれ。

透明感のあるマーブル模様の木目と、何よりも歪でありながらも愛らしい形状の天板に「これしかない」と思われました。

ご主人の熱い思いに奥様も徐々にその魅力に取りつかれ、家具が納品されるまで「まるで恋人を待つような気分になってしまって」と笑顔で話されました。

まさに一生の出会いを果たされたT様ですが、この様に一枚板には見る人を引き付ける魅力が満載です。

 

 

皆様もぜひお近くの家具蔵各店で、その一枚板が生み出されたストーリーを感じてみてください。

 

家具蔵が扱う一枚板の詳細はこちらから

 

 

 

 


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