「椅子選び」は何を重視するべきか?
2022.10.9
目次
「起きている状態」で身体を休める行為が「座ること」
椅子が無い暮らし、というものは確かに存在します。
家では床に座る暮らしだ、という人はもちろんそうでしょうし、最近ではビジネスの場でも立って会議を行うことや作業を行うことも増えています。
それでも椅子は世の中からは無くなりません。
それは椅子に座って作業を行うことが効率的であることも多く、身体を休めることができるためです。
睡眠は疲れた心身を癒す近道ですが、これはつまるところ「意識が無い」状態であり、「意識がある」つまり「起きている」状態で身体を休める=休まっていると感じる、には座ることがその重要な行為となるからです。
椅子選びで重視するものを定義する
床に座っても身体は休まるだろう、という意見もあるでしょう。
しかし、自身の身体のより多くの箇所をしっかり支えてくれる椅子であれば、姿勢の歪みを含めた身体への負担を和らげてくれます。
そのような椅子に座ることで心身の疲れは解消し(あるいは軽減し)、その空間そのものの居心地がよくなります。
ここに椅子選びで何を重視するかの重要なヒントがあります。
椅子選びで重視すべき点、その最大ともいえるのは「座り心地」です。
椅子を選ぶうえで最重要なのは「座り心地」
椅子を選ぶうえで何よりも重要な点、それは「座り心地」です。
椅子はインテリアであり、後述するような理由からその見た目、つまりデザインなども選ぶうえでは大きな要素となります。
人によってはそれが購入の最大の決め手となることもあるでしょう。
しかし、椅子を座るための「道具」として考えた場合、その目的を最大限に追求するなら座り心地を重視すべきです。
座り心地が良いということは座っていてストレスが無いことであり、それは身体的な負担の軽減と精神的なゆとりをもたらします。
身体的な負担が無い(少ない)というのは「疲れにくい」と言い換えても良いでしょう。
長時間着座していても疲れにくいことは気持ちにゆとりが生まれ、それは自身の行動や家族やパートナーなど周囲へも良い影響をもたらします。
では疲れにくい椅子とはどのようなものなのでしょうか。
椅子は足裏が床に接地するものを選ぶ
それは第一に「利用者の体型に合ったサイズのものであること」が挙げられます。
よく自身の足裏が床に着いていない状態で着座しているのを見かけます。
これは座面高が自身にとって適正ではなく、高すぎる状態です。
足の裏がきちんと接地していないことは体重が掛かる(抜けていく)箇所が2か所減ることを意味します。
そうなると身体の他の部分への荷重が大きくなり、また、座面と接する太もも裏なども圧迫され疲れやすい状態となります。
椅子を選ぶ際には足裏が床に接地するものを選びましょう。
そうすることで自身の体圧の分散がよりバランスよく行われます。
そこから適正なテーブルの高さも割り出すことができ、不自然な姿勢での食事や作業を強いられることも避けることができます。
「肘掛けの有無」と「座面の形状」も重要な要素
身体的な負担の分散という意味では「肘掛けの有無」と「座面の形状」も重要な要素です。
肘掛けがあることでさきの「体重が掛かる(抜けていく)箇所」2か所増えます。
そうなると首や肩、腰への負担の軽減や姿勢の安定にもつながり疲れにくい座姿勢となりやすくなります。
長く座っていると身体は左右にも動くので、肘掛け自体は短い丈=ハーフアームのものだとよりストレスは無くなります。
また、人の身体は丸みを帯びています。
椅子はその身体に直接触れるものであるため、その造形が曲線を活かしたものであるほうが座りやすいことは明白です。
例えば家具蔵の無垢材チェアの座面は非常に深く、丸みを帯びて削り込まれています。
これが臀部から太股にかけて着座時の体圧を分散し、板の座面とは思えないほどの優しい座り心地を生み出しています。
デザインは美しく飽きの来ないものを
見た目=「見て美しいと感じる」ことも大きな要素です。
毎日のように目にするものであるゆえに、鑑賞に耐えるものであること・自身の感性に合うもの・空間の雰囲気と合致しているものであることは精神的な高揚や衛生をもたらします。
家に帰ってきてお気に入りのものが目に入れることは、たとえそれが日常になり見慣れてしまったとしても間違いなくポジティブな要素となるでしょう。
座り心地が良くデザインも美しい(しかもそれは飽きが来ないような普遍的なものであれば日常使いにはベストです)椅子がある暮らしは日々に「見て、使って心地よい」という感覚を加え、それは知らず知らずのうちに精神的な豊かさを与えてくれるはずです。
丈夫でメンテナンス性が高いものを選ぶ
そのような椅子を手に入れたとして、すぐに壊れてしまう、あるいは直すことができないのはもったいないことです。
椅子を含めた家具全般を消費財とみるか耐久財とみるかでその感覚は多少変化しますが、お気に入りのものは長く使用できるに越したことはありません。
構造や素材の剛性も含めた耐久性と、いざという時に修理ができる体制が整っているところで購入するのはたいへん重要です。
家具蔵は無垢材という強度に非常に優れた素材で家具を製作しており、無着色仕上げがモットーです。
暮らしの中で付いた傷も目立ちにくく、それは椅子も同様です。
木組みで組んだ構造は丈夫で、工場直営であることは張地の張替えを含めた修理全般にも問題なく対応します。
椅子は長く使用できる素材と構造でできていて、それに加えて何かの際の体制も整っているところでの購入がおすすめです。
椅子選びで重視する点は多々あり、それは人によって異なるのは当然のことです。
ただ、椅子は座るために使用するものであり、さらには座りながら何を行うか、どのくらい座ることが多いのか、それを突き詰めることが日々のゆとりや快適性に直結します。
これから椅子選びやダイニングセット選びを考えているのであれば、一度家具蔵にお越しいただければ椅子選びから始まる快適な空間づくりのヒントをご案内します。
お気軽にお立ち寄りください。
関連する記事
最近の投稿
- チェリー材の家具を選ぶ際には“ここ”を見る 2024年11月20日
- “重たく見えない”無垢材家具の取り入れかたとは? 2024年11月18日
- “サステナブルな”家具選びとは? 2024年11月16日
- 年末年始営業と価格改定のお知らせ 2024年11月14日
- ダイニングテーブルの高さの「標準」と「適切な高さ」は違う? 2024年11月12日
- リビングテーブルは使い方や空間に合わせて選ぶ 2024年11月10日
- “一脚あると便利”なスツールはこう使う! 2024年11月8日
- ダイニングセットを購入するなら“椅子から選ぶ”その理由とは? 2024年11月6日
- キッチン収納 “スライドレール“の違いや構造とは? 2024年11月4日
- 「良い家具を選ぶと長持ちする」と言われる理由との選び方とは 2024年11月2日
カテゴリー
- 家具の選び方・置き方 (1,573)
- インテリア&住宅情報 (639)
- 人と木と文化 (397)
- ニュース&インフォメーション (440)
- オーダーキッチン関連 (406)
- 一枚板関連 (635)
- オーダー収納関連 (617)