ダイニングテーブルは「どちら側を向けて」置くべきか?
2022.10.22
目次
ダイニングテーブルを決定するまでの必要なもの
ダイニングテーブルという家具はリビングダイニングという空間において、ソファやテレビボードなどの収納家具と比較した際に(基本的には)大きな比率を占めるものとなります。
つまり、そのサイズは食事や作業の快適性の他、空間における圧迫感や周囲の回遊のしやすさを左右し、そのデザインは空間そのものの雰囲気や、その人の嗜好を印象付けるものとなります。
予算をふまえた価格面、素材はどのようなものを選ぶかなど決定すべき点は多々あります。
ダイニングテーブルは配置をどうするかの事前の決定が重要
ダイニングテーブルは基本的には室内に「置く」ものですから、自然と「それをどこに置くか」「どのように、どちらを向けて置くのか」といった「配置」の部分もクローズアップされます。
むしろ、サイズの決定も配置を決めてからでないと「大きすぎた」「小さすぎる」ということにもなりかねません。
よほど予め気に入ったものがある、ということでない限りは配置を決めてからサイズを決定することをお勧めします。
ダイニングテーブルは基本的にキッチンに近いスペースを配置場所とする
ダイニングテーブルをリビングダイニング内で「どこに置くのか」という点では、大きく分けて「キッチンの近く(=ダイニングスペース)」と「キッチンから離して(=リビングスペース)」という点に分かれます。
間取りの形状というのは様々ですが、どのような場合でも多くは前者、つまり「キッチンの近く」をダイニングテーブルの配置位置としています。
マンションなどの集合住宅ではリビングスペース(に当たる場所)の方が広く確保できるので、その分テーブルも大きいものを置くことができます。
ただ、キッチンから離れることで配膳や片付けに不便が生じます。
別途でキッチンワゴンなどを準備することも想定されるので、料理教室を自宅で開くような特別なケースでなければ、ダイニングテーブルは基本的にキッチンに近いスペースを配置場所とした方が良いでしょう。
ダイニングテーブルは縦に置くのか横に置くのか
戸建て住宅、マンションなどの集合住宅、いずれにしても多いのはカウンターで仕切られたキッチンスペースがリビングダイニングと間続きになった、開放感のある間取りです。
キッチンスペースへの出入りのしやすさ、配膳や片付けの容易性、調理などの作業中でもリビングダイニングで過ごす家族が何をしているかわかるコミュニケーション性の高さが特徴で、このメリットがある以上はこれからも主流なスタイルとなっていくことと思われます。
そのオープンスタイルのキッチンの近くにダイニングテーブルを配置する際に、まず検討すべきは「キッチンから見て縦方向(垂直)にテーブルを置くのか」「キッチンから見て横方向(平行)にテーブルを置くのか」という点です。
配置方向に対しての正解は無い
結論から言うと、その決定に正解・不正解はありません。
住まいというものはそこで暮らす人それぞれが快適に過ごすことができればそれでよいものであり、縦方向にテーブルを置くことが快適性を高めると考えた場合にはそのようにすれば良いからです。
どちらにもその配置がもたらす特徴というものは確かに存在します。
縦方向の配置・横方向の配置それぞれの特徴
例えば、「キッチンから見て縦方向」とした場合、キッチンに対して背中を向ける人が基本的にいない配置となるのでコミュニケーション性が高い配置となります。
調理などのキッチンワークを行いながら、家族の食事の様子やゲストとの会話、お子さんの勉強の様子などが確認できる配置です。
反対に横方向への配置はキッチン側と背中を向いて食事や作業をする人が出てくるため、その人の表情や動きがわかりにくくなったり、会話がしづらくなることもあるかもしれません。
椅子の出し引きに対する十分なスペースの確保も空間の快適性を語る上では重要です。
キッチンとバルコニーなどの窓までの距離がそこまで大きくない間取りの場合、テーブルを横方向に置くと十分なテーブルの奥行きを確保したうえでは椅子の出し引きスペースの確保が難しい=出入りがしづらいこともあります。
着座している人の後方を別の人が回遊するなども考慮すると、横方向への配置よりも縦方向の配置の方が回遊性などの面で有利な場合もあります。
椅子の出し引きや周囲の回遊に問題のないスペースが確保できるのであれば、横方向への配置も容易になります。
その方が幅の広いテーブルを置くことができるようになる可能性もあり、大サイズのテーブルを検討している人には有効な選択肢です。
部屋の形状やフローリングの張り方向から配置を考える方法
部屋の形状やフローリングの張り方向から配置を考えるのもひとつです。
キッチンから見て横に長い形状のリビングダイニングならテーブルを横方向に置くことで部屋形状とテーブルの形状が上手く合致するのですっきり見せることができます。
あるいはフローリングの張り方向がキッチンや間口から見て奥の窓側に向かって縦方向に伸びている場合はテーブルを縦方向に置くことでフローリングの張り方向とテーブルの向き、フローリングの木目方向とテーブルの木目方向が揃うので空間に窓に向かうような伸びやかなイメージを強調できます。
その場合、空間の隅に背の高い観葉植物や間接照明を配置すれば目線もそちらに向きがちになる=さらに空間を広く見せる、ので完璧です。
テーブルを縦方向に置く・横方向に置く、どちらにおいてもそれには特徴が存在し、空間やそこでの過ごし方に何を求めるか、あるいは間取りや部屋の形状、他の家具との兼ね合いなどもあるので、一概にどちらが正解ということはありません。
家具販売店でダイニングテーブルを探す際には間取り図や空間の画像を持参して話を聞くことで自宅に合うコーディネートを確認することができます。
私ども家具蔵でも、手描きでの製図を行うラフなものからCGを駆使した3Dシミュレート、現地での採寸や型紙をお渡ししての確認など、様々な方法で間違いのないダイニングテーブル選びをお手伝いいたします。
お気軽にお近くの家具蔵各店までお尋ねください。
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