一枚板テーブルは自分好みの形状や木目でオーダー可能なのか
2022.11.8
目次
一枚板テーブルに求めるものは人それぞれ
高樹齢の巨木から採り出した一枚板天板を使用する「一枚板テーブル」。
自然が生んだその独特の形状や、生長の跡でもある木目、杢がデザインともなり、住空間などで癒しと存在感を与えてくれることで高い人気を誇ります。
一般的な工業製品、つまり型があり決まった色に着色されるものとは異なり、そのどれもが同じものは2つとない一点物です。
仮に樹種は決まっているとしても目当てのサイズを探し当てるのに苦労が掛かることもあります。
また樹種・サイズは丁度良くても形状や木目などの表情が自身の好みではないこともあるでしょう。
中には一枚板が欲しいのだが木の自然形状をそのまま活かした「耳」は不要、という人もいます。
求めるものは人それぞれです。
一枚板天板の購入は「出会い」だが…
一点物であるだけに、一枚板天板の購入は「出会い」とよく言われます。
たしかにタイミング次第でその天板を手に入れることができるかもしれませんし、そうならないこともあります。
「今日は買うぞ」と意気込んで天板を求めて歩き回っても空振りに終わることもあり、反対にふと立ち寄った家具販売店などでまさしく「出会ってしまった」ということもあるはずです。
中には数年もの間、求めている表情やサイズ、樹種のものを探し続けている人もいます。
そうなるとあるいはそこに妥協が入るか、もしくは自身の好みのものをオーダーする、という選択肢が出てきます。
妥協しても良い点と妥協してはいけない部分をはっきりさせる
新居への住み替えやその他の理由である程度妥協して選ぶ、というケースはやはりあり得るものでしょう。
少々気に入らない部分があったとしても毎日目にし、使用していれば愛着も湧いてくるものですし、幅や奥行き、高さといったサイズや全体の雰囲気が空間と(ある程度だとしても)合っていれば使用し続けることに不具合が無いはずです。
その妥協点をどこに見出すかは重要です。
あまり気に入らないがとりあえず購入した、というものではやはり愛着は湧きにくく、高額品であったにも関わらず、あるいはまだまだ使用し続けることができるものであるにも関わらず、手放してしまうこともありえます。
また、食事や作業を行うための道具である以上、そして、空間の中でもある程度のスペースを占めるものである以上、サイズは非常に重要です。
小さすぎた・大きすぎた、高すぎる・低すぎる、といった快適な使用に差し支える部分での妥協は避けたいものです。
幅や大きさは通常のテーブルでも5cmほどなら誤差の範囲とも言えますが、10cmからは使い勝手や周囲に与える影響は大きくなってきます。
高さについても合わせる椅子の座面高とのバランスは非常に重要ですので、その点を妥協無く選ぶことをお勧めします。
そのうえで樹種やその天板が持つ表情をどこまで愛することができるか、もしくは許すことができるかというところでしょう。
一枚板テーブルはオーダー製作も可能
一方で好みの樹種で、自宅に適切なサイズで、自身の望む表情となっている一枚板はなかなか探し当てることはできない、ならばそのような天板を注文製作してもらう、という考え方もあるでしょう。
私ども家具蔵も「工場直営」「オーダー家具製作」を行う家具販売店です。
おおよそのご要望にはお応えしており、一枚板天板のオーダー製作も行います。
ですので、もしそのようなご要望があればお気軽にお声掛けください。
(ご要望を完全に叶えることができるかどうかはその樹種がすぐにご用意できるか否かという点などもありご相談ください)
やはり自分の目で見て選ぶことがお勧め
一方で一枚板天板は実物を自身で確認して、それがそのままテーブルとなり、それを長い期間使い続けることが魅力のものでもあります。
自身が選んだ、これぞというものを長く使用することは単に「モノを使用する」ことよりもさらに価値があるものです。
オーダー製作も良いのですが、やはり自身で実物を見て、これだ!と思うことができたものや、これなら納得して長年付き合うことができる、と感じることができたものを選ぶことをお勧めしたいと考えます。
ストーリーのある買い物を
買い物、という行為はいまやスマホやパソコンで簡単に、数秒で完了する時代であり、一枚板天板も例外ではありません。
ですが、買い物とはそこに背景があることで購入したものにさらに価値が生まれるものでもあります。
一枚板天板であれば「長い期間探し回ってようやく見つけた運命の一枚」あるいは「ふと立ち寄ったところにひっそりと佇んでいたものと出会ってしまった」などのエピソードです。
一枚板天板にはその樹種にまつわる特徴から来る逸話、その樹形から想像できる立ち姿、樹種ごとに生まれる杢の成り立ち、天板を彩る木目から想像できる生長の軌跡、白太の有無や大小が織りなす見え方の違いなど、語るべき部分・見るべき部分が非常に豊富です。
その表情からどのような環境で育ってきたのかもわかります。
そのような話を聞くことで、天板に自身を投影することもでき、それが自分だけの愛着や価値を帯びていく材料となります。
自身で探して、紹介され、それにまつわる逸話も聞いて、自身が選んだ一枚は間違いなくストーリーのある買い物から生まれたものであり、そのような一枚板テーブルは長い間、自宅で皆が愛用するものとなるでしょう。
どの一枚板天板も長い年月を生き抜いてきた木からしか生まれないものであり、世界中を探しても絶対に同じものが存在しないものです。
樹種や育った環境にもそれぞれの個性があらわれます。
室内や他のインテリアとの相性はもちろん大事ですが、何より大事なのは、自分が「素敵だ」と思えるということ。
毎日目にし、触れ、使用するテーブルです。
10年と言わず、20年・30年・40年、場合によっては次の世代に引き継ぐこともあるでしょう。
それだけの長い間「素敵だ」と思えるものを手に入れる。
一枚板天板・一枚板テーブルはオーダー製作も可能で、それも一つの手段です。
しかし、実物を見て、触れて、それにまつわる逸話を聞いて選ぶことをお勧めします。
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