キッチンも「家具」として考えると選び方はこうなる
2022.12.9
LDKスタイルの定番化とキッチンの変遷
「LDK(リビングダイニングキッチン)」が住まいにおける間取りの定番の「型」となって長い年月が経ちました。
この間取りが定着した理由にはいくつもの要素が存在します。
限られたスペースとなる日本の住空間を有効に利用するためであり、家事の効率や省エネといった経済性や機能性の追求がそれにあたります。
リビングダイニングという居住空間とキッチンという作業設備・スペースの一体化は「キッチンスペースのオープン化」をもたらしました。
調理や家事の最中でもカウンター越しに家族の様子を見ることができるのは家族間のコミュニケーションの円滑化・活性化の呼び水となっています。
特に最近は在宅時間の増加もあってリビングダイニングで過ごす時間も増えていることから、この間取りの優位性がより明確になってきているとも言われています。
オープンスタイルのキッチンで求められるものは「家具との調和」
一言でオープンキッチンといってもそのスタイルは様々です。
キッチンとLDを仕切る壁の一部を無くしてカウンターを取り付けるもの。
キッチンの前面にも収納を設け、キッチンそのものが家具のような役割を果たすもの。
キッチンの前面に内装と合わせた造作を取付け、空間の一体化を図るもの。
あるいはアイランドスタイルでキッチン自体にインテリア性を加えたもの。
そのスタイルはまさに多様と言えます。
そこで求められるのはLDとの親和性、平たく言うと内装や家具とのテイストの一体化、つまり「調和」でしょう。
木をふんだんに使った温かみのある空間であればキッチンも色調や素材を揃えたものを。
モダンでスタイリッシュな空間であればキッチンもそれに合うようなものを。
そのような観点で総合的にLDKを作り上げるのが全体の調和と統一感のあるワンランク上の空間となります。
キッチンも「家具」であると考えてよい
「家具を選ぶようにキッチンを選ぶ」
そのように言われて久しいですが、そう考えると、バックセット(背面収納)や機器選びもインテリア性を求めるようになります。
新築やリノベーションなどでキッチンを新たに検討する際は、キッチンもLDに置く家具と同じように捉え、単に「設備を考える」という範疇にとどまらず自分の趣味、趣向を反映した「家具」として考えていきましょう。
これまでのキッチンは設備として捉えられていたので、年月を経ると他の水回り設備と同様に取り変えられていました。リビングやダイニングのインテリアを構成する家具同様、キッチンも家具として空間全体のエレメントとして考えられるようになっている今日、家具のように長年使用していてもそれが味わいになるようなものを求める傾向も強まっています。
機器(ガス、IH、フード等)にはある程度の寿命がありますので、故障や安全性から交換は必要ですがそのほかの部分、例えばキッチン本体の扉や引き出しなどが傷んでも修復ができる、あるいは軽度のものなら逆に「味」になる、そのようなものならLD部の家具とテイストを合わせたものを長く愛用することができます。
例えばダイニングテーブル、ダイニングチェア、ソファやTVボードといったLD部の家具。
その多くは木製です。
木製家具の中でも高い人気を誇る無垢材家具は使い込むほどに味わいが増し、空間全体を愛着の湧く特別な場所に育てていく力があります。
同じく木製、特に無垢材で製作するキッチンは家具同様に長年使用が可能です。
長く使用していくうちの状態の変化は劣化ではなく「味わい」と感じながらの使用が可能です。
家具のようにキッチンも「オーダー」する
お気に入りの家具があるだけで日々が豊かになるのは、キッチンについても同様です。
キッチンは毎日のようにそこに立ち、目に触れ、実際に使用するものですからそこにお気に入りのものがあることは大きな喜びでしょう。
例えば収納家具を計画する際に、オーダーメイドという選択肢をとると、サイズは勿論、収納するものや使い勝手を背景に自分仕様にカスタマイズされたものが出来上がります。
キッチンはあくまで「設備」として捉えられ、規格のサイズや仕様に自身の使い方を合わせていくものでした。
キッチンを家具として計画すること、そしてオーダーメイドであつらえることはキッチンに自分が合わせるのではなく、従来のシステムキッチンでは対応していないような、自分が使いやすく、そして見た目も気に入ったものを手に入れることを可能にします。
あるいはセミオーダー、つまり半規格品でサイズや仕様を決められた中から組み合わせてカスタマイズするのも良いでしょう。
多くの使用パターンから考え出された規格のバリエーションを自由に選び、組み合わせることができるのは時に選択肢が多くなりすぎる場合でも選びやすく、失敗を防ぐ有効な方法です。
私ども家具蔵ではLDにレイアウトする無垢材家具とも調和できるよう、フルオーダーだけでなく、部分的にカスタマイズできる木製キッチンもバリエーション豊富にご案内しています。
自分仕様のオンリーワンの木のキッチン。
そして、それと調和するキッチンボードやLDの家具もトータルでコーディネート可能です。
経験豊富なスタッフが空間全体のご提案をいたします。
一緒に憧れや夢を叶えましょう。
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