「物が多い」を解決する収納家具の取り入れ方
2023.1.20
目次
住まいに関する悩みのなかで「収納をどうするか」は、常に上位に位置しています。
それを解決するために収納家具、それも目的に対して適切なものは快適な生活空間を作るのに欠かすことができない存在です。
しかし、いざ収納家具を選ぼうとすると形やデザイン、機能などは実に多様で選ぶ楽しさもある反面、どのような基準で選べばよいのか迷ってしまう人も多いのが事実です。
「物が多い=所有しているものが豊富」であることは、それをどのように収納するか、つまりどのような収納家具を選んだら良いのかという悩みどころともなります。
そこで今回は、ベストな収納家具を見つける為の第一歩となる収納家具選びの基本について見ていきましょう。
収納家具を選ぶ際の下準備ともいえる部分の話をしていきます。
事前段階の2つのステップ①~何を収納したいのか~
そもそも収納家具を必要とする、ということは収納したいものがあるからにほかなりません。
まずは具体的に「何を収納したいのか」を明確にしておきましょう。
出来れば、頭の中だけで留めておくだけではなく、しっかりメモを取ることをお勧めします。
どのようなものにも言えることですが目的が漠然としていると、当然収納家具選びも漠然とした選び方になってしまいます。
例えば書類が多いのであればブックスタンドのように立てかけると一目で何があるのかが判別しやすくなります。
あるいはチェストのような引出しタイプに背表紙を上にした状態で収納することで普段は目に触れない状態ともなり、勝手が良くなると感じることもあるでしょう。
ここで最も難しいのがいわゆる「断捨離」です。
一時ブームにもなった言葉ですが、「要るもの」と「要らないもの」をしっかり分けて本当に収納しておくべきもの、保管・保持しておくものを明確にすることが重要です。
「要るものと要らないもの」を明確にし、且つ何をどのように収納しておくのかがベストなのかをはっきりさせておきましょう。
事前段階の2つのステップ②~どこに設置するか~
収納するものを明確にすることと同じくらい大切なのが、収納家具を置く場所を決めることです。
どこに置くのかを迷うのであれば、収納したものをよく使う場所か近い場所が好ましいといえます。
書類であれば自室のデスクの近くやダイニングテーブルの周辺などが取り出しやすく使い終わった後に収納しやすくなります。
配置スペースが不足している場合は、もとからある既存の家具の配置から遡って検討してみると、スペースを確保しやすくなります。
置く場所が決まったら、設置場所のサイズを測ります。
この作業をきちんとしないと大きすぎて目的の場所に置くことができない、あるいはスカスカで見栄えがしないなどの失敗につながるため、幅(W)・奥行(D)ともに正確に測りましょう。
もしも近くにドアがある場合は、収納家具を置くことによってドアの開け閉めに支障が出ないかなども確認しながら考えることが大切です。
また、扉や引き出しのあるタイプの場合は、それを開けた際の出幅のことも考慮しなければなりません。
前方のスペースが狭く引出しや扉が開けづらいという事態は避けたいものです。
収納家具前の回遊や収納家具の開閉そのものを含めた日常生活が不便になることがないように、特に幅と奥行きについては、余裕を持つことが重要です。
この2つが明確になったら、次の段階に進みます。
外寸と同様に内寸も重要
配置したい場所を考慮しながらそれに適した大きさの収納家具を検討することはすなわち家具の外寸をどのように設定するかの部分ですが、収納したいものがしっかりと収まるかどうかはそれに伴う収納家具の「内寸」も確認する必要があります。
当然のことながら外寸よりも内寸は小さくなり、それはぱっと見ではわかりません。
引き出しなども前面の板部(前板)よりも箱部の高さがどの程度低くなるかで収納できるものとできないものが変わります。
収納家具を検討する際には、外寸だけでなく、必ずカタログスペックや実際の品物、店舗での確認を含め内寸のチェックが必要です。
「円滑な収納方法」を検討する
一口に収納家具といっても、引き出し、扉、オープンなどデザインは仕様やデザインは多種多様であり、例えば扉については右に開閉するか、左に開閉するかで使い勝手も異なります。
その仕様から生まれる「収納方法」が自身のニーズにマッチしているかをしっかりと確認しておくことは使い勝手のよさ、生活しやすさに直結する重要なポイントです。
特に家族全員で使う場合は、家族それぞれの使いやすさも考えて決めるように心がけましょう。
既存の家具やインテリアとのマッチング
置く場所、つまり室内の雰囲気のテイストとその収納家具の持つテイストや雰囲気を合わせる、つまり周囲のインテリアと色合いや素材を合わせることで、統一感のある空間作りを実現できます。
たとえば白基調の空間なら白い色合いの収納家具、木目調のナチュラルな空間なら同様のもの、というようにすることで統一感を生み出しやすくなり、そのことで「見て」「使って」心地よい空間となります。
耐久性があり本当に気に入った収納家具を
家具は洋服や嗜好品などと異なり、頻繁に買い替えるものではありません。
せっかく購入するのですから、長く使えそうなもの、長く使用できるものを選ぶことも大切な要素です。
そのためには、どのような素材が使われ、どのように作られているかが重要になってきます。
素材によって汚れにくいかどうか、お手入れがしやすいかどうかも異なります。
木製の場合は耐久性や無垢材であるかどうかなどの素材やそのつくりを、金属製の場合はサビ対策などを確認することも大切です。
水回りで使用する場合は特に劣化しやすいため、耐水性の高いタイプを選ぶと長く使うことができるでしょう。
所有しているものが多くても、それがしっかり納まる場所があれば、乱雑な印象は与えません。
結局のところ「物が多い」と感じるということは、出しっ放しであったり整理まで手が回らないことがほとんどであり、しっかりと片付けられて計画性のある収納がなされていればそのように感じることは格段に少なくなります。
収納家具を購入する場合はあくまで計画的に。
是非楽しみながら、住まいの収納計画を考えてみてはいかがでしょうか。
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