希望の生活イメージから進める家具選びとは?
2023.2.18
人が快適に生きていくために必要なものとは
「衣食住」とは、人間が生きていくうえで必要な基本要素を簡潔に表現した言葉です。
衣は「着るもの」、食は「食べ物」、住は「住むところ」を指します。
衣は直接身に纏ってケガや暑さ・寒さ・乾燥などから体を守ってくれる大切なもの。
食は生命を維持するのになくてはならないものであり、そして住は生活の拠点となるものです。
どれも日々を営むためには欠かせない大切な要素といえるでしょう。
一方で「衣食足りて礼節を知る」という言葉もあります。
衣服や食料など生きるために必要な要素が十分に満たされてくると、生活が豊かになり心に余裕が生まれます。
そうすると礼儀や節度もわきまえることができ、名誉や恥についても深く考えることができるようになる、という故事来歴の言葉です。
どのようなものでも「ある程度」で満足できるものとそうでないものもあるはずです。
「住」に関しても雨風を凌げて安心して眠れれば良し、という考え方の人もいるでしょう。
しかし住環境においてはその場の居心地が良くなることで心に余裕が生まれ、健康や家族とのコミュニケーション、趣味にも時間や注意を割くことができ、また社会との接点も広がります。
三大要素の「住」、つまり「家」は家具があって初めて住まいとなります。
家は夏の暑さや冬の寒さ、雨や風から人や財産を守ってくれる存在ですが、はたしてそれだけで本当に居心地の良い豊かな暮らしは手に入れることができるでしょうか。
家具とは、家をより快適に、より楽しく過ごすことが出来る空間として完成させる大切な存在です。
そのようななかで、私たちの暮らしにとって大切な家具を選ぶタイミングはいつがベストなのでしょうか。
一般的な家具選びは、新しい家が決まってからという考えが多い傾向にありますが、そのタイミングで本当に正解でしょうか。
「よくある」家具の選び方とは
よくあるケースをひとつ紹介します。
新居の間取りは既に決まっている。
そのダイニングスペースに置けるテーブルのサイズは大きくても130センチまでしか置けない。
家族4人なので椅子は4脚必要になる。
130センチのテーブルの幅にそれぞれ2脚ずつ納まるサイズの椅子はあるのだろうか…。
内装も決定しているので自身の好みの色の家具を置くことができるだろうか…。
このような家具の選び方、そこに至るまでの逡巡の過程は割と多い方、というかほとんどの人がそのような流れで家具を選びます。
いわば、「家に合わせて家具を選ぶ」。
そこでは自分の希望を最大限に叶えるというよりも、消去法から家具を選んでいる印象も拭えません。
存在するものに合わせて、人が我慢している状態ともいえます。
それは「真の意味での」理想の住まいづくりと言えるでしょうか。
間取りが決まってからの家具探しで起きること
設計図や間取りが出来上がってから、もしくは住み替える新居を見つけてから家具を探し始めることは決して間違いではありません。
しかし、
「素晴らしい一枚板を見つけたが大きすぎてキッチン前には置けないので、不本意ではあるが他にまあまあ気に入った天板を選ぶことにした」
「内装が決まっているので好みの樹種や色合いの家具はどうも合わなかった」
「憧れの対面式キッチンにしたが、テーブルをキッチンと平行に置くことになり、家族が背中を向ける状態になるので目線を交わせず寂しい」
など、せっかくの新居であるにもかかわらず、多少の不満も出てきてしまいます。
希望の生活イメージから進める家具選び
一方で、せっかく住み替えるのならこんな暮らしがしてみたいという生活イメージを家族やその道のプロ、例えば設計士やコーディネーター、家具販売店のスタッフなどと意見を出し合いながら進める家具選びの例を見てみましょう。
「家族が集まる場所はリビングのソファではなくてダイニングテーブルにしたい」
「ダイニングテーブルは食事をするだけでなく仕事や勉強もできると良い」
「キッチンで料理をしている時も、ダイニングにいる家族と会話を楽しみたい」
そのような希望を胸にどのような家具があるかを検討していきながら住まいも考えていきます。
ダイニングテーブルで長い時間、いつまでも居心地よく過ごすには、座り心地の良い椅子が必要です。
その際に自分が一番座り心地が良いと感じた椅子がアームチェアだった場合、それは通常のものより幅広であることも多く、それを2脚余裕をもって並べることのできるテーブルにしたいものです。
ただ、食事をするだけの場所と割り切っていたら、椅子2脚ギリギリ並ぶ大きさのテーブルを選べば問題ありません。
ですが、希望は「食事だけでなく仕事や勉強もできる空間」にしたいというものです。
家族で生活していると生活リズムに時間差が生じ、同じテーブルで食事を摂る人と作業を行う人が同時に居てもおかしくないことがあります。
そこでは互いが邪魔に思うことのない程よい距離感、つまりパーソナルスペースが保たれている必要があります。
そうすると、最低限必要なサイズのテーブルではなく、大きめの、皆が居心地の良い理想のテーブルサイズが割り出されます。
では、キッチンで料理をしている時もダイニングにいる家族と会話を楽しみたいという望みはどうでしょうか。
家族がどの席に座っていても、キッチンにいる人と視線が交わせることができることを目的とするなら、対面式のキッチンの前には理想のサイズのテーブルが垂直に配置できる間取りが必要であることが分かります。
このように「こんな暮らしがしてみたい」から住まい選び・家具選びを始めていくとそのために必要なことやもののヒントがどんどん沸いてくるのです。
もし、これから新居への住み替えを検討されている方がこの記事を読まれたなら、まずは理想の住空間をコーディネートしてくれる家具販売店に足を運んでみてください。
もちろん、私ども家具蔵でも経験豊富なスタッフが理想の住まい作りのご相談を承っています。
お近くの家具蔵各店にお越しください。
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