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キッチンボードの「使いやすい」デザインとは?

2023.3.10

 

 

デザイン性と使い勝手の両立が求められるキッチンボード


 

 

家電や食器の類を設置・収納し、キッチンスペースにおける収納性を補完するキッチンの背面収納。

作り付けの壁面を埋めるようなものから腰高のものなどその種類も多様で「バックセット」とも呼ばれます。

それらキッチンの背面収納は「キッチンボード」と呼称されることも多いのですが、そこに求められるものもまた数多くあります。

そこに設置する家電の操作性を損なわないこと、食器やカトラリー、あるいは周辺食材や容器などの収納性が高く、それらの出し入れも容易であること、湿気や油分も多い場所であり掃除がしやすく耐久性に富んでいること。

そして今やオープンスタイルがスタンダードである現代のキッチンスペースでは、キッチン本体の背部にレイアウトされるキッチンボードにもインテリア性が求められています。

 

 

そのキッチンボードは使いやすさがデザインに落とし込まれているか?


 

 

キッチンボードをインテリアとしてみた場合、そこにデザイン性や素材の美しさが求められます。

そのうえであくまで「収納家具」ですから、収納力は欠かせません。

少なくとも収納したいものはしっかり入りきるものであることは必須条件でしょう。

また、その場で家電を操作したり、ものを収納するだけでなくその出し入れも行うので、その動作に対するスムーズさも求められます。

調理(とそれにまつわる事前の準備や事後の片付けも含む)という「家事」の効率性を上げることは暮らしのクオリティを高めることに直結します。

そのうえでインテリア性も高いものを求めるというのは「使いやすさ」がそのデザインそのものに落とし込まれている必要があります。

直線基調か曲線基調か、扉の位置や大きさまたは有無、引き出しについても同様です。

あるいはキッチン家電をどのように配置・収納するかもデザインに影響するでしょう。

どのような素材や色合いとするかも空間をトータルで考える際には重要です。

多様な役割と高い水準を求められるキッチンボードは総合的に見て「使いやすいデザイン」を持っていることが重要と言えます。

 

ニーズによって多様なキッチンボードの種類


 

 

一言で「キッチンボード」については「デザインの大系」という意味では多くの種類が存在します。

いわゆる「下台」と呼ばれる腰高収納(引き出し+扉であることが多い)の上に「上台」と呼ばれるガラス(あるいは鏡板)の扉が付いている、いわば「食器棚タイプ」は最もスタンダードなものです。

あるいは同じような構成でも中央部にオーブンレンジやコーヒーメーカーなどの家電収納設置部がある「家電収納タイプ」は現在多くの家庭で最も目にする機会が多いものであり、こちらも普遍的です。

あるいは上部には何もない腰高のものや、その上に造作で吊戸棚やシェルフを取り付けるスタイルはオープンスタイルのキッチンでこそ映える人気のデザインです。

他にもL字であったりコの字であったり、建築の一部として大型のスライドドアの中に収納部が隠れているようなものもあり、まさにそのニーズによっても様々なスタイルが存在します。

ここでは最もスタンダードなデザインと言える「上台収納+中央に家電収納+下台収納」の各部の「使いやすさ」にフォーカスした解説をしていきましょう。

 

キッチンボードの上台扉の選び方のポイント


 

 

家電収納型、あるいは食器扉型のキッチンボードの上台部の扉は大きく「ガラス扉」と「板扉」に分けることができます。

その他の形状、たとえば吊り戸タイプなどでも天井に近い位置に引き出しを持ってくることはまず無いのでキッチンボードの上部分はまず扉になると考えてよいでしょう。

ガラス扉は見栄えをスッキリ軽やかなものとし、扉を閉めている状態でも収納しているものを視認できるのが便利な反面、中がすべて見えてしまうことで収納の仕方にも気を使うことになります。

板扉は扉の中が見えないので「隠す」ことができ、仮に扉内が整然と片付けられていなくてもそれが目立つことはありません。

一方で「抜け」が無いことは圧迫感につながる可能性もあり、板扉を採用する場合にはそのすぐ下にある家電収納部の背面は空けておくことなどで軽やかさを補うと良いでしょう。

どちらのタイプでもその開閉方法には「開き」「引き」「跳ね上げ」などが考えられます。

開き扉は一度に大きな面を開放できるので幅のあるものなどを入れる可能性があるのならこちらを採用するのがベターです。

耐震ラッチなどを装備させれば地震の際に扉が突然開放することもありません。

「引き」つまり引き戸タイプは扉を開ける際に前面に扉が出てこないことや地震で扉が突然開くという心配がないのがメリットです。

一方で開放できるスペースが限られることや二枚ないし三枚の扉が引き違いになることからその扉分の厚みが内寸に響くことは注意事項となります。

跳ね上げ式はシステムキッチンメーカーなどが製作する造作のキッチンボードなどでも目にします。

便利でスッキリ見せることができる反面、天井に取り付けてある報知器や照明と干渉する場合があるのと前者の扉と比較して高額になることがネックと言えます。

 

家電収納部は使い勝手と見栄えにこだわる


 

 

家電収納部についてはコンセントの位置や数量次第で家電の並びや数量も変わるので、もしオーダー製作でキッチンボードを検討しているなら注意しておきたい部分です。

また、耐熱や湿気が気になる人はその対策を行ったり、買い替えにも対応できる余裕のあるサイズ感としておくほうがベターでしょう。

そのうえで板扉の場合は背面を空けておく、家電を置く以外に棚などの機能を付けておくなど胸下から腰という丁度良い高さに来る部分だけに使い勝手と見え方にもこだわりたいところです。

 

下台部は引き出し+扉収納が一番使いやすい


 

 

下台部の構成はある意味で非常にバラエティに富んでいます。

スタンダードなものは上部(=腰付近の高さ)に引き出し、その下に扉収納というものですが「すべて引き出し」「すべて扉」「右半分は引き出し・左半分は扉」「ゴミ箱収納がある」などそのニーズに合わせて多彩なものがあります。

そのうえで誰にとっても一番使い勝手が良いのはスタンダードな「上部に引き出し+下部に扉」のパターンでしょう。

引出しは収納の奥部にあるものも真上から確認し取り出すことが容易にできます。

ただし、あまり下の方に位置していると屈んで開閉することになるので物の出し入れに不便が出る場合があります。

腰付近にあるのが一番使いやすいのです。

また、高さの制限があるので背の高いものの収納には限界があり、そこで引き出し下に扉収納があると便利なのです。

高さがあるもの、あるいは重くて持ち上げにくいものを収納できることで自由度の高い収納性を確保します。

ある意味で「よく見る」仕様なのですが、それには「誰でも使いやすい」という理由があるのかもしれません。

 

 

キッチンボードにはそのニーズに応じて、その人に適したデザインというのは多々あり、それぞれの機能も変わります。

使い勝手と見栄えが同居しながら耐久性にも富んだものを選びたいところです。

私ども家具蔵でも無着色仕上げの無垢材でキッチンボードを多種ご案内しています。

カタログスペックからフルオーダーまで思いのまま、あなたにぴったりの一台をご用意します。

すべてオーダー製作であり、微細な部分まで対応できますのでお気軽にご相談ください。

 

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