「余白」を演出した収納家具で空間をスッキリ見せる
2023.3.12
部屋に置いてある家具やインテリアはそのレイアウトの仕方によって、同じサイズの部屋でも狭くも広くも感じられるものです。
部屋の大きさを変えることは難しいですが、少しの工夫で今よりもっと広く感じられる部屋に近づけることはできます。
その為に必要なことは「空間に抜け感を出すこと」です。
言葉を変えて表現すると、空間に「余白」を作ることと言えます。
この「余白」を設けることで空間の見え方が劇的に変化していきます。
そこで、家具・インテリアの配置だけで、空間にゆとりを生む「余白」の作り方のなかから3つのテクニックをご紹介します。
動線上にはなるべく家具などを配置しない
インテリアの選び方もそうですが、部屋を広く感じさせるために何より大事なのは視界を遮らないことです。
つまり、室内や廊下などの通り道やリビングダイニングとキッチンの行き来など、生活動線・家事動線上になるべくテーブルや収納棚などの大きな家具を配置しないのが大事なポイントになります。
また、観葉植物やゴミ箱なども同様の考え方です。
そして、それらをバラバラと配置するのではなく、空間に余白を作るためにコーナーに集中させ、片側に寄せて配置すると動線上に余白ができて一直線の空間を作ることができます。
そのようなことを意識しながら、レイアウトを工夫してみましょう。
バランスよく余白を取ることで圧迫感をなくす
収納棚やテレビ回りについても、バランスよく余白を取ることを意識してみてください。
飾り棚のような「見せる収納」の場合は、詰め込みすぎずに、適度に余白をとることが大事です。
視線が抜けるようにゆったりとものを配置することで、圧迫感がなく、すっきりと見せることができます。
また、棚・収納家具には背板がないタイプを選ぶと後ろの壁も見えることで、より開放感が生まれます。
マイホームなどで壁を自由に使うことが可能な場合は、テレビを壁に掛けるのもひとつの手でしょう。
どうしても存在感が出てしまうテレビを壁に掛けることで、美しくすっきり見えるだけでなく、バランスの取れた余白も演出できるので空間に広がりを感じることができます。
あえて「床に何も置かない」
「絶対に必要!」と思っていたものでも、取り除いてみると全く問題がなかったり、却って掃除が楽になるなど意外にも快適だったりすることも多々あります。
たとえば、リビングスペースの定番であるローテーブルやラグマットなどを使わないのもアイデアのひとつです。
視界に入る床のスペースが多くなり、空間も広く感じることができることで開放的な雰囲気になります。
ご自身のライフスタイルやライフステージに合わせて、要るもの・要らないものを見直していくのもおすすめです。
収納家具の置き方で部屋のイメージが大きく変わる
収納家具は数ある家具の中でも、サイズが大きなものが中心になります。
収納家具の配置のポイントについて少し詳しく見ていきましょう。
●背板のないものを選ぶ
背板が無いことで奥行き感を出すことができ、壁面が露出することで空間に解放感を生み出すことが出来ます。
特に飾り棚として使う場合には、壁面の色合いを出すことで、抜け感(ここでいう空間の余白)が生まれます。
●家具同士をぴったりつけない
収納家具は一定の大きさがあるものが多いので、隣同士で隙間なくつけてしまうことで一層サイズ感が増して見えるようになります。
いわば「存在感を引き立ててしまう」ことになりかねません。
例外として同じデザインで連結して配置することを目的とした家具であれば良いのですが、特にそれぞれが独立したデザインの収納家具であれば、最低でも10センチは互いの距離感を空けておくようにしましょう。
隙間を空けることで壁面も見え、圧迫感の軽減にも繋がります。
●収納家具に高低差をつける
家具を配置する際には、奥に向かってどんどん背が低くなるようにレイアウトすることをおすすめします。
部屋の出入り口側に背の高い家具、反対側に背の低い家具を置くことで遠近法により実際以上の奥行きが生まれるからです。
たとえばワンルームであれば、手前には本棚、奥にはベッドという風にレイアウトするのが好ましいとされています。
●大きな鏡(ミラー)を置く
部屋に大きな鏡を置いておくことにも、部屋を広く見せたい場合には有効です。
単純に鏡の向こう側にも空間があるように見えるので、そのぶんだけ部屋が広く感じられるためです。
高価なものでなくても構わないので、大きな姿見を1つ持っておくことをおすすめします。
姿見は高さがあっても奥行きは小さいので、ワンルームに置いても場所を取らないメリットがあります。
●収納家具のデザインを統一する
収納家具のデザインの統一も、部屋を広く見せたい場合には重要な要素となります。
北欧風なら北欧風、ナチュラルテイストならナチュラルテイストなど、すべての家具に統一感を持たせましょう。
その統一感が全体の落ち着きとなり、雰囲気となります。
それは空間全体に余裕を生み出します。
逆に家具同士のデザインがちぐはぐな場合には、それぞれが悪い意味で強い主張をしてしまい、圧迫感につながることがあります。
既存のものに付け足すような場合は、素材、色味、デザインなどなるべく近似したものを選びようにしましょう。
部屋を広く見せるにはどのように工夫するべきなのか、具体的に解説をしました。
ここまで述べてきたように、部屋を広く見せる工夫としては、色・家具選び・レイアウトの3つの方向から考えることが大切です。
そして空間に余白を設けることで、意外にもシンプルに暮らしの悩みを解消してくれます。
それぞれにいくつもの策を講じられ、数多く組み合わせれば組み合わせるほど、その効果は強まっていきます。
是非、実践できることからはじめてみてください。
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