「一脚だけ」椅子を選ぶ際のポイントは?
2023.4.20
目次
椅子を選ぶシチュエーションは様々
椅子を選ぶ、というシチュエーションには様々なことが想定できます。
例えばどのような用途の椅子を求めているのか。
食事用(ダイニングチェア)なのか、仕事や勉強用なのか、あるいはゆっくりくつろぐためのものか。
これはどこで使うのか、とも言い換えることができます。
その場所や用途に適した椅子とそうでない椅子というのは確かにあり、目的や場所に合う椅子を選ぶことは重要です。
あるいはいくつ必要なのか。
買い替えや買い足しなどで1脚だけ必要なのか、あるいは複数、例えば家族全員のものが必要なのか。
椅子は自分の身体や座りグセ、想定される着座時間によっても座り心地の良し悪しやその人への適正は変わりますが、複数購入するなら同じものでまとめておきたい、と考える人も少なくありません(その話はまた別の機会で詳しく…)。
今回は「1脚だけ」椅子を選ぶなら何をポイントとして選ぶべきか、というテーマであり、この場合想定されるのは「使用していた椅子が壊れた」「家族が増えた(成長した)から新しいものが必要になった」「一人暮らしを始めた」というところでしょうか。
あるいは「新築や転居で自分専用のスペースができたのでそこにマイチェアが欲しい」というものもあるかもしれません。
まずは見た目で選んでも良い
言うまでもなく椅子は「家具」であり、家具は空間を美しく演出するインテリアです。
ですので、いわゆる「見た目」で選ぶことには何ら問題は無く、むしろ非常に重要な要素です。
お気に入りのものがいつもの部屋に常にある、ということはそれだけでも心が弾みます。
デザインや色味は非常に重要ですが、それだけでは本当に満足する椅子選びにはならないかもしれません。
「良い座り心地」は座る時間によっても異なる
椅子が何のためにあるか、というならば何と言っても「座るため」に他なりません。
そこで大切なのは「座り心地」です。
見た目も気に入っていて座り心地が良い椅子ならば、それはかなりの度合であなたにとって「良い椅子」になります。
ここで気を付けておきたいのは「どのくらい長く座る想定なのか」という点です。
立ったり座ったりが多く数分程度しか座っていないのか、食事をするだけなのか、食事以外にもそこで一定の時間を過ごすことになりそうか…といった点からその椅子を使用するシーンを想定します。
数分しか座らない場合と1時間を超えるような長い時間を過ごす椅子では選び方の基準は異なり、それによって座り心地の良さという感覚も変わってくることがあるのです。
肘掛け付きの椅子で身体を動かしてみることを勧める理由
あなたが食事以外の時間も長時間そこに滞留する=長い時間着座していることを想定するなら「アーム=肘掛け」は有った方が良いでしょう。
腕というある程度の重さ(体重の10~15%程度という説も)を預けておける場所があるだけで首や肩、腰への負担は格段に減り、姿勢そのものを安定させます。
また、試座を行う際には必ず着座した状態で脚を組む、身体を左右に振る、あるいはわざと浅く座って「ダラっと」もたれ掛かるなど、様々な動きを行ってみましょう。
その時に身体が不自然にどこかに当たる、あるいは動きにくいと感じる場合は長く座っていると窮屈に感じることがあるかもしれません。
人は数十分しか同じ姿勢で留まることができないと言われます。
長い時間着座していると自然に座る角度は浅くなったり、身体も左右に振られていきます。
つまり身体が「動く」のです。
その時にフィット感が損なわれない椅子が「長く座っても疲れにくい、良い椅子」となるわけです。
実際に座る「試座」の重要性とそれができない場合
それをだれが使うのかが「一脚だけ」を選ぶ際には重要です。
自分自身なのか、家族の誰かであるのか。
このような「フィット感が損なわれない」という感覚は人によっても異なります。
体型や筋力、浅く(深く)座るのが好き、すぐに足を組みがちなどの「座りグセ」も影響するので、やはり椅子選びには靴や洋服の試着のように「試座」は非常に重要です。
自分自身、あるいはその椅子を使用する人が実際に座ってためすことが大事です。
想定される時間、それが1時間なら1時間座って選ぶのが理想ですが、家具販売店ではなかなかそうはいきません。
(そうしても全く問題ないのですがやはり気まずく感じるのが人情というものです)
ですので、試座を行う際には、椅子の中でいろいろ動いてみて、長時間座っていることで生まれる自身の「姿勢」をシミュレーションしておくことで長時間でも座りやすい、疲れにくい椅子を選ぶことに繋がるのです。
もし、見た目が非常に気に入っているものの実際の試座が難しい場合、例えば販売店が遠方にある、あるいは何らかの理由でなかなか販売店まで出向くことができない場合は、メールや電話などで、その椅子は長時間座ることができるようにデザインが計算されているものかを確認してみても良いでしょう。
ビデオ通話で販売店のスタッフに座っている状態を見せてもらうのも良いかもしれません。
見た目がよく、長く座っていても座り心地が損なわれない椅子を選ぶことができたとして、他に確認する点は「耐久性」と「メンテナンス性」です。
椅子は常に荷重がかかり、移動も多いことで傷みやすいものでもあります。
そのなかで製法や素材が堅牢であり、万が一のことが有っても補修ができるものであればお気に入りのものを長い期間使用することが可能になります。
また、ダイニングテーブルやデスクと合わせる椅子の場合はテーブルやデスクの高さを事前に確認しておくことで、その椅子を実際に使い始めた際に「座り心地は良いが高さが合わず疲れる」という事態を未然に防ぐことができます。
椅子の座り心地や快適性は毎日の暮らしのクオリティを大きく左右します。
これは決して大げさな表現ではありません。。
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ぜひお試しになってみて下さい。
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