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「人が集まる」木をダイニングテーブルにする理由とは

2023.4.24

 

 

ダイニングスペースは人が集まる場所


 

現代の住空間においてはLDKこそが人がよく集まり、滞留時間も長い場所となります。

食事、来客の対応、仕事や勉強、もちろん一家での団らんなどその目的も様々です。

特にダイニングスペースにおいては、テーブルのサイズを大きくして居住性を良くすることで食事以外の用途に使用しやすくすることもよくみられます。

あるいは家族が集まる場所であり、外から人が来る場所、つまり「家の顔」ともなる存在でもあるので、サイズだけでなく、そのテーブルのデザインや素材などにこだわりを持って選ぶこともあるでしょう。

ダイニングテーブルの素材は様々なものが存在しますが、やはり定番と言えば木製のもの。

それも無垢材を使用したものは高い人気を誇ります。

 

 

無垢材は「木そのもの」


 

 

無垢材というのは原木(丸太)から切り出したままの自然な状態の木材をさしたものです。

それを使用して製作した家具は「無垢材家具」とカテゴライズされ、テーブルであれば「無垢材テーブル」と呼ばれます。

ベニヤ(木材から薄く剥かれた単板のこと)を何枚か積層して接着した「合板」などを代表格とする「木質系加工材料」と呼ばれるものも「木製のもの」には変わりありませんが、余分な加工を行わない木本来の自然な風合いを楽しむことのできる無垢材は、いわば「木そのもの」とも言えます。

「木そのもの」を使用したテーブルを家に置くということは、ある意味では「その木を家に迎える」「家にその木がある」ことと同義です。

 

どのような特徴のある木なのかで選ぶテーブルの樹種


 

テーブルは言うまでもなく、暮らしのための道具であり、インテリアでもあります。

道具としての用途は「テーブル」となった時点である程度満たされるはずであり、インテリア的な観点は見た目にも心地よい空間を作りあげるうえでは必須です。

無垢材テーブルは特に無着色仕上げであれば、樹種を選ぶことは家具の色合いを決定することと同じで、インテリア的な観点においては他の家具や内装とのバランスが樹種の決定には多分に関係してきます。

四角形か円形かといった形状の違いも使い勝手と同様に、もしくはそれ以上にインテリア的な側面で決定される要素です。

無垢材テーブルの選び方にもうひとつ提案があるとするならば、せっかく「木そのもの」を家に迎え入れるのということでその木の「出自」に注目してみるのはどうでしょうか。

例えばその木はどのような性質を持つものなのか、どのような生態を持つ木なのかなどを知ることで、より愛着も湧き、インテリア的な意味に限らない「そのテーブルを使う意味」が生まれます。

ダイニングスペースは人が集まる場所であり、そこに「人が集まる木」で作られたテーブルを置くことはまさしくインテリアを超えた「意味」を持たせることにはならないでしょうか。

 

チェリーの場合


 

 

「チェリー」の通称で人気の高い「アメリカンブラックチェリー」はいわゆる「桜の木」であり、「ブラックチェリー」として青果店などでも目にすることのできる果実を付ける木です。

その果実や樹液は鳥たちの大好物であり、また、人間を含めた地上の生き物たちもその果実を求めてその木に集まります。

また、日本人は桜の木が大好きであることは皆さんご存知でしょう。

だからこそお花見シーズンには多くの人が桜の木の下に集い、愛で、笑顔になります。

そのような木をテーブルにして住まいの中心に据えることは、図らずも「人が集まる場所」に「人が集まる木」「人が愛でる木」を置くことになるのと同じと言えるのではないでしょうか。

 

ナラの場合


 

 

ナラはその特徴としてドングリが生る木というのが一番馴染み深いものです。

ナラもやはりこのドングリを求めて多くの生き物が集まることから食卓にはもってこいの樹種と言えます。

また、広葉樹の中でも多くの葉を落とすナラは豊かな土壌を作ります。

そこで生まれた豊富な鉄分やミネラルは森からやがて川へと流れ、海へと運ばれます。

この養分をプランクトンが摂取し、多くの魚がこのプランクトンをめがけ集まります。

つまり、地上だけでなく海からも皆が集まる木なのです。

チェリー同様に人が集まる場所に多くの生き物が集まる木があることになると言えます。

 

ケヤキの場合


 

 

ケヤキはいわゆる街路樹としても非常にメジャーな類の樹種であり、寺社仏閣などに行くと高樹齢の「ご神木」ともいえるような大木が生えているのをよく目にしますが、これには理由があるのです。

ケヤキは水源の近くで生育する特徴を持っています。

つまりケヤキが生えているということは近くに水源がある=井戸が掘れるということです。

その土地のライフラインである井戸は、そこを中心に人が集まりやすくなります。

中世の時代までは地域のランドマーク的な存在と言えば神社であり、お寺でした。

布教や参拝を容易にするために人が集まりやすい場所=井戸の近く=ケヤキの近く、に寺社仏閣を建てることは容易に想像がつく話です。

そのことから歴史ある寺社仏閣には高樹齢の大ケヤキが多いのです。

また、ケヤキは縁起の良い木といわれます。

別名「槻=ツキ」とも呼ばれ、そのことから縁起の良い木とされており、相撲部屋や店舗の看板に使われたりもしています。

 

 

無垢材テーブルに限った話ではありませんが、このような逸話を知ることでその買い物や置いてあるものに「ストーリー」が生まれます。

インテリア的な要素に加えて、それを選んだ「意味」という付加価値がつくことで、よりそのテーブルにも愛着が湧いてくるというものであり、長い期間を生きた木を使用しているからこそ、それを大事にしていただきたい、と私ども家具蔵は考えるものでもあります。

誰もが留まりたくなり、人が集う場所となる住まいを作るために。

いつでもご相談下さい。

 

家具蔵の無垢材テーブルを使用している事例はこちらから

 

 

 

 


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