家具サイズの表記の「意味」を知る
2023.5.5
目次
家具の購入を検討する際に見る各社のウェブサイトやカタログ。
そこにサイズ表記として記載されているのが、数字と共に書かれた「W×D×H」「L×W×H」などの略字記号です。
これが何を意味するのか、分かりにくかった経験を持つ人もいることでしょう。
実際の家具販売店では、この「記号」が何を意味するのかを丁寧に教えてくれますが、そうでない場合、例えばWEB上やカタログ冊子と一人で向き合っているケースでは、やはり事前に知識があったほうがスムーズです。
ものの大きさを表すには基本的に「縦」「横」「高さ」がその基準となります。
そのことから、これらの「記号」が「縦・横・高さ」、家具の場合は「幅・奥行・高さ」を指していることは何となく想像はつきますが、万が一幅と奥行を間違えてしまって想定の場所に家具が置けなかった、という事態は避けたいものです。
正確な家具の大きさを知るためには、サイズ表記の理解とその意味を知ることが大事です。
「幅」「奥行」「高さ」=「Wide」「Depth」「Height」
家具において、メーカーや販売店側は、どの部分のサイズをどのような順番で表示しても良く、「こうしなければいけない」という決まりはありません。
ただ、習慣的なものは存在しており、たいていはそれに従ってサイズも表示されています。
家具の場合、「縦」「横」「高さ」にあたる「幅」「奥行」「高さ」の表記の順番は「高さ」は最後、3番目になることが通例です。
幅と奥行については、どの部分が「幅」で「奥行」なのかは家具の種類によっても変わります。
いわゆる「正面」に当たる部分が「幅」となります。
正面に立ってその家具と向き合い、横に両手を広げた方向を「幅(Wide)」、正面から奥に向かっていく方向が「奥行(Depth)」となり、その家具の床上から頂点までの「高さ」が「Height」です。
それぞれ「ワイド」「デプス」「ハイト」と呼びます。
単位はミリメートルが一般的
単位は、「mm(ミリメートル)」が一般的ですが、「cm(センチメートル)」で表記するメーカーや販売店もあります。
気をつけなければならないのは輸入家具で海外からの直販の場合で、単位が「inch(インチ)」であるケース。
ミリメートル表記に換算してくれているところもありますが、海外で家具やインテリアを検討する、あるいはインターネットなどで直接海外から買い付けることがあるのであれば気をつけておきたいところです。
1インチは2.54センチメートルであり、1センチメートルの約2.5倍です。
サイズ表記を見て「数字が小さすぎる」と感じる場合は、インチ表記かもしれません。
その際にはインチ表記かどうかを確認し、記載数字に「2.54」を掛けて、センチメートルに直せば大丈夫です。
テーブルの「W」は長辺を指し「D」は短辺を指す
家具の場合、最初に「W:幅」、2番目に「D:奥行」、そして3番目に「H:高さ」の順に表示するのが基本です。
表記としては「W○○×D○○×H○○」となり、例えばテーブルであれば長い方の辺が「W:幅」で、短い方の辺が「D:奥行」となっていることがほとんどです。
尚、この場合の「H:高さ」はテーブルの天板上までの高さを指します。
たいていの床置き家具(食器棚や本棚などの収納家具、テーブル、椅子やソファなど)はこの表記順が一般的となります。
ベッドでは「L」が用いられる
床置き家具でも、違う表記を使用するケースもあります。
ベッドフレームやマットレスも床に置いて使用する家具ですが、表記は「L×W×H」を使うのが一般的です。
(「L×D×H」と表記するところもあります)
「D:奥行」の代わりに「L(長さ:Length)」が使われ、順番も異なります。
この「長さ」とは、仰向けになって寝転がった際の縦方向(長い辺)のことです。
また、「高さ」は、マットレス付きベッドなら床からマットレスの上までの高さ、マットレス単体なら厚みのことを指しています。
例えば「L2000×W1000×H400(mm)」のマットレス付きシングルベッドがあると仮定しましょう。
これは「縦方向2メートル・横方向1メートル」のサイズであり、床から40センチメートルの高さで就寝する、という意味です。
ベッドフレーム単体では寝床高は「FH(floor Height)」であり、「H」はヘッドボードを含めた全体の頂点までの高さとなります。
椅子の「SH」「AH」表記の意味は?
椅子やソファも床置き家具ですので、基本的には「W×D×H」表記を用いますが、これに付随して「SH」「AH」という表記の記載も存在します。
「SH」は「座面の高さ=Seat Height」の略、「AH」は肘掛け付きの椅子に見られるもので「肘掛の高さ=Arms Height」です。
SH=座面高は着座の際に自身の足裏が床に着くか、合わせるテーブルの高さのバランスは合っているかを確認するのに重要な表記であり、AH=肘掛高もその設定によってはテーブル下に椅子を収納できないケースもあるので確認が必要なものです。
「φ(ファイ)」は円形のものの直径を表す
円形テーブル(ラウンドテーブル)ではその大きさを表すのに「φ(ファイ)」という表記を用います。
これは、断面が丸いものを表す時によく使われる記号です。
円形の直径寸法を表す場合に使用します。
また、「P」は「人(Person)」の略であり、主にソファのサイズを表記する際に「何人掛け想定か」を表します。
「2P」「3P」となっていれば、それぞれ2人掛け、3人掛けという意味です。
また、別の言い方をする場合もあり、「シーター(Seater:○人掛けの)」と表記されることもしばしばあります。
2シーター、3シーターという呼び方で使われます。
このように家具に使われる表記は様々ですが、決して難しいものではありません。
しかし、非常に重要な要素です。
家具検討の際にもし不明な点があれば私ども家具蔵にもお気軽にお問い合わせください。
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