「ストーリーのある」一枚板選びをするなら
2023.6.19
目次
価値のあるもの=愛着のあるもの
皆さんが考える「価値のあるもの」とはどのようなものでしょうか。
その基準は様々です。
しかし、共通することがあるとすればそれは「他とは替えが利かないものである」という点です。
とてもシンプルに「大事に思えるもの」「愛着があるもの」と言い換えても良いでしょう。
なぜそれを大事に思うことができるのか、それは購入時の価格に限った話ではないはずです。
それを手に入れるまでの過程、あるいは手に入れてからそれを交えて起こった出来事、それらを全てひっくるめて、そのものの価値は限りなく向上していきます。
「愛着」は「過程」が生み出す
「愛着」という感情が生じる過程を、それを手に入れる段階で生み出すならば、そこに「物語」「ストーリー」があることが重要です。
例えば、ふと立ち寄った店舗で偶然見つけて一目惚れした。
あるいは長年探し求めていてようやく見つけた。
大事に思っている人からのプレゼントや譲り受けたものだった、など、そのものにまつわるバックグラウンドがあればあるほどその思いは大きく、強くなっていきます。
インターネットでの買い物は非常に便利なものですが、そこには一種の希薄さがあることは否定できません。
大きな買い物や長く使い続けたいと思うものほど、それを手に入れる「過程」は重要です。
一枚板が生まれるまでのストーリー
「物語」「ストーリー」という観点で見るならば、そのものが生まれた過程、つまりどのように作られたかもそのものが持つひとつの「物語」「ストーリー」です。
例えば無垢材テーブルの最高峰ともいえる一枚板テーブルは種が芽を出し、時には厳しい自然環境の中で、気の遠くなるような時間を掛けて成長した木がテーブル天板に生まれ変わったものです。
その姿になるまでには伐採・買い付け・製材・乾燥・木取りといった製作にまつわる「物語」もあり、当然そこにはそれに関わってきた人たちの思いもあります。
そしてそれが誰かと出会い、新たな物語が生まれていきます。
考えるだけで、温かい気持ちが溢れてきます。
運命の一枚はストーリーを作ってくれる場所で見つける
今、この文章を読んでいる人は一枚板というものに興味は持っているはずです。
実際にダイニングテーブル用の一枚板天板を探している人もいることでしょう。
なぜ、一枚板なのでしょうか。
その根底には、いつまでも愛着を持って使い続けることが出来る家具を手に入れたいという想いがあるのではないでしょうか。
そのような、いわば「運命の一枚」ともいえるものに出会うためには「ストーリー」を作りあげてくれる場所を探すことも重要です。
そこで私ども家具蔵のような家具販売店が「ストーリー」を作り出せるためにできることは「できるだけ多くの良質な一枚板を用意し、出会いの場を創出する」ことであり、「これを買って良かったと思えるようなお話をすること」です。
ストーリーを見て、知って、共感が湧き、価値が生まれる
人がものを選ぶ際には多かれ少なかれまずは見た目から入ります。
一枚板も同様です。
その木目や表情が自身の気に入ったものかどうかがまず検討への第一歩となります。
その基準を作るためにはある程度の数を見ておく必要があります。
そしてその価値は、その一枚が持つ数々のエピソードを知ることでさらに上がっていきます。
目の前にある一枚板はどのような場所に生まれ、どのように育ったのか。
山や森の中での立木の姿を想像することができると、共感すら湧いてくるかもしれません。
真っ直ぐ上を目指して生長する木もあれば、左右に旋回しながら生長するものなどもあり、その過程は一枚板の表情にも現れます。
それぞれ異なる個性的な一枚板を見て、立木の姿を想像しているうちに、この木の生き方は自分そっくりだな、とかわが子もこの木のように育ってほしいな、などの感情が生まれてくれば、そこには木が一枚板になるまでに紡いだストーリーの他に、あなた自身の思いが載った「ストーリー」が生まれ、価値に繋がるのです。
初見で美しい、惹かれる一枚板があったと一目惚れで購入するのも出会いであり、それも立派なストーリーです。
でも、それだけではもったいない。
もしかしたら、その一枚板の本当の魅力を見逃しているかもしれません。
一枚板が持つ表情には、その木が生きて来た証がたくさん含まれています。
その生き様のヒントを一つ一つ紐解いて想像することで、その買い物はより価値が上がり、ストーリーの「質」も向上していきます。
その後に待っている「一枚板テーブルを使うストーリー」の価値も向上していくことでしょう。
家具蔵で一枚板を探すときは、
「この天板にはどんな生き様が隠されているのですか?」
と質問してみてください。
多くの樹種の生態を知り、様々な一枚板を見て来たスタッフが一枚板天板を見ながら「この子は…」とまるで家族を紹介するかのように話し出すことでしょう。
今回の買い物がより良いストーリーがあるものになるように。
この後のテーブルと過ごす時間が素敵な物語になることを願いながら。
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