リビングテーブルの高さはどう決めるか?
2023.6.25
目次
ダイニングテーブルとリビングテーブルの違い
テーブルは大きく「ダイニングテーブル」と「リビングテーブル」に分けることができます。
「ダイニングテーブル」は一般的に「ダイニングチェア」を合わせて使用する、ある程度の高さを持ったテーブルです。
おおよそ700~750mm程度の天板高を擁し、ダイニングルーム・ダイニングスペースに配置されることが多いテーブルです。
海外ブランドのものは720~750mmくらいのものが多く、日本メーカーのものでは700mm前後のものが多く展開されています。
対して「リビングテーブル」は低い天板高のテーブル全般を指します。
日本では昔から使われている「座卓」や「ちゃぶ台」も、このリビングテーブルに含まれます。
なお、「ちゃぶ台」は漢字で書くと「卓袱台」となります。
もとは長崎の「卓袱(しっぽく)料理」(大皿に盛られたコース料理を、円卓を囲んで味わうもの)で使用する円卓を床座で使用し脚を折りたたむことができるようにしたものが「ちゃぶ台」です。
かつての日本では、食事をする部屋も寝る部屋も一緒であったため、食事の後は食卓を片付けて寝具を敷く必要がありました。
使用後は脚を畳み、ころころと転がして部屋の片隅に片づけることが簡単であったため、天板が四角形の座卓よりも丸い形のちゃぶ台が普及したと言われています。
使用するシチュエーションによって適切な高さも異なる
リビングテーブルの基本的な天板高は390~400mm前後であることが多く、どのメーカーでもそれは変わりません。
リビングテーブルを使用するシチュエーションとしては
「床に座って使用する」「座椅子に座って使用する」「ソファに座って使用する」
という3つが考えられますが、じつはそれによって使いやすい「高さ」、つまり天板高も異なるのです。
リビングテーブルを検討する際には「自身がどのように使用するのか(使用することが多いのか)」を考えて検討する必要があります。
床に座って使用する場合の適切な高さは
畳やフローリングなどの床に直接座る「床座」で使用する場合、いわゆる「座卓」としての使用の場合は「350mm」程度が適切な高さとなります。
一般に「ちゃぶ台」として使用する目的のもの(脚の折り畳みができるものなど)はこのくらいの高さ設定で販売されていることがほとんどです。
床に直接座るのか、それとも座布団などを敷くのかによっても、使いやすい高さが多少異なります。
既存の座卓の買い替えの際は、慣れによる「使いやすい高さ」もあるため、その際には必ず今使用している座卓の総高を確認しましょう。
座椅子に座って使用する場合の適切な高さは?
座椅子を使用してのリビングテーブルの利用の際の適切な高さも、基本的には床座の際に座布団などを使用するのとさほど変わりはありません。
ですが、座布団などよりもある程度座面に厚みが出るため、天板高は少し高めの方が使いやすくなります。
座面高に対して天板が低いことで、作業や食事の際に無理に背を丸めるような姿勢を強いられることになるので疲れやすくなるのと、天板の高さが低いことで天板下に膝が当たりやすくなるなど、窮屈な座姿勢をとらざるを得ないことになるかもしれません。
多くのテーブルは天板下に「幕板」という補強部材が入ることで、天板下の余白は余計に狭くなりがちです。
その点もふまえ、理想は天板下に幕板などの補強材が無いものを選ぶなど、必ず事前の確認が必要です。
ソファに座って使用する場合は2つの適正な座面高がある
天板高400mm前後のリビングテーブルは、ソファに合わせたものとして使用する場合にいわゆる「一般的なもの」となります。
これはソファの座面高に由来するものであり、それと揃えることで見た目の美しさを整えることができることに理由の一つがあります。
ですが、この場合の難点はソファに着座した状態で作業や食事を行う際にテーブルが少々低すぎること。
あるいはテーブルの上にあるものを手に取る際にソファで寛いだ状態から上半身を持ち上げて、前かがみになる一連の動作が必要となることです。
後者の場合はともかく、ソファに座って食事や作業を行うことが多いのであれば、天板高400mm前後はやや低すぎると言えます。
この場合、ソファの座面高次第ですが、テーブルの天板高は550~600mm程度あると良いでしょう。
この天板高ならソファに着座しながら無理のない姿勢で作業や食事を行うことができます。
ソファの反対側にダイニングチェアを配してラウンジ風なスペースを作るケースもありますが、その場合はソファの座面高をふまえたテーブルの高さを設定しながら、ダイニングチェアの座面高もテーブルの高さに即したものとする必要があります。
ダイニングチェアの座面高は相応に低くなり、脚も短くなることで全体のバランスもいびつになる可能性があるので、合わせるチェアはラウンドバックスタイルなど、背もたれの低いものや、最初から座面高が低く設定されているものがお勧めです。
食事や作業を行うことがあまり多くないのであれば、リビングテーブルはコンパクトにしてオットマンを追加するなど、よりくつろぎを重視したリビング空間にすることも可能です。
高さだけでなく、リビングを使用する際の最大人数やその頻度、ダイニングとリビングの広さ、使い勝手や間取りに合わせて、サイズが適正であるかも確認しましょう。
リビングテーブルを選ぶ際は、どこに座るか、そして何に座るかによって適正な高さが異なります。
家具蔵ではお客様のお部屋の間取りやご家族構成、そして住まい方に合わせて、全体的な家具のレイアウトを含めて、ダイニングテーブルのラインナップからでも、サイズ変更をふまえてリビングテーブルもご提案いたします。
リビングテーブルのサイズや高さに悩まれた際はお気軽にお近くの家具蔵各店へご相談下さい。
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