大きなサイズの一枚板テーブルを購入する際の注意点とは?
2023.7.21
目次
ダイニングテーブルの多目的化に伴うサイズの大型化とその理由
ダイニングテーブルは大きい方が良い、とは少し前から盛んに叫ばれていることです。
ダイニングテーブルは食事の場に留まらず、今やそこであらゆることを行うための多目的な家具となっています。
会社仕事や学校・塾の勉強を行う場でもあり、趣味を満喫したり個々の作業をそこで進めることもあるでしょう。
来客に対応する場ともなると食事以外の目的でも複数の人がそこに滞留することになります。
現代では全員が一斉に食事を始める機会が毎日あるわけではない家庭も多く、一人が作業を行っている傍らで他の誰かが食事を摂っているという場面もありえます。
その時に必要なのが「スペース」です。
隣にいる人と身体が接触しないスペースを個々で確保することは、長く滞留する場においては心身のゆとりを追求するうえでは欠かせない要素です。
ダイニングテーブルの多目的化に伴うサイズの大型化はある意味で当然とも言えます。
大きなサイズのダイニングテーブルの定義とは
ダイニングテーブルの購入においてサイズ決定は非常に重要な点であり、いわゆる「失敗」があると、テーブルの使い勝手や周囲の回遊性・圧迫感の欠如に繋がります。
ここで大きなサイズのダイニングテーブルの定義をするとすれば、幅180cmからは大きなサイズに属すると言って良いでしょう。
少し前までは幅135cm~140cmのダイニングテーブルが主流であり、幅150cmからは大きいサイズという認識で良かったのですが、暮らしのスタイルやニーズの変遷を経て、4人掛けのスタンダードなサイズが幅150cmからとなっています。
それに椅子の収納性や着座の際の互いの距離に少しゆとりを持たせたサイズが幅165cm前後で、私ども家具蔵でもこのサイズは高い支持を得ています。
幅180cmまでサイズを大きくすることができれば「妻手(テーブルの短辺)」も含め、6名がゆったりと使用できるサイズであり、詰めれば「長手(テーブルの長辺)」に3名が並ぶことも可能です。
そこからさらに大きくなるような、2mを超えるようなサイズはまさに大型サイズのテーブルとなり、空間との相性もありますが、大勢での着座にも対応できつつ、個々が贅沢なスペースを占有できる場となります。
一枚板天板もサイズ選びは大事
一枚板天板をダイニングテーブルとして採用する際にもサイズ選びは大事な部分です。
程度の良い一枚板天板で幅・奥行きともに十分なものは希少であり、それを気に入ったからには必ず住まいの中で映えるものとし、愛着が湧くような使い方ができなければなりません。
小型の一枚板天板にも大きな魅力があり、サイズが小さい分、希少な杢が入っていても購入しやすい価格であったりしますが、やはり一枚板天板は大きなサイズであればあるほど、その形状・表情・木目に大きな迫力と風合いが生まれます。
まるで立木そのままのような大きさを誇る一枚板天板を暮らしの場に持ち込むことで、自然がそのまま住まいに入り込んだような、一種独特のエネルギーを感じることができる、そんな趣さえあります。
住まいの顔としての存在感も抜群です。
適切なテーブルサイズの算出方法
そのような一枚板天板選びでベストなサイズを選定するには「周囲にどれだけのスペースが空いていれば良いのか」という点から考える必要があります。
例えば、テーブルの横には椅子は無く窓や壁がある場合は60cm空いていれば回遊は可能です。
一方、テーブルの傍に家具がある場合は1mは余白が無いと互いに近すぎて圧迫感が生まれます。
椅子の出し引きにおいてもアームチェアを採用するならテーブルから壁まで90cm程は欲しいところです。
こうした「テーブル周囲に必要なサイズからの引き算」で生まれた最大値が、自身の住まいに置くことのできるテーブルの一番大きいサイズであり、それに基づいて天板選びを行うことで、サイズについての失敗のリスクは少なくなります。
プロの視点やシミュレーションを活用することで失敗は無くなる
これは実際の空間に型紙を作成して置いてみたり、間取り図面からシミュレーションを行うことでも同じです。
実際に私ども家具蔵で行う3Dシミュレーションでも(実際の暮らしやニーズを十分に伺ったうえですが)「テーブルの周辺にはどの程度のスペースが必要か」という部分を重視しながらお勧めのサイズなどを割り出します。
実際に自身で計測したのではやや不安がある、という人はこのような「プランニング」を家具販売店に依頼すると良いでしょう。
プロの視点で理論立てて、そのサイズが良い根拠を伝えてくれるので安心した買い物が可能になります。
3Dシミュレーションなら実際の空間を模した疑似空間の中に検討中の家具を置いたらどう見えるか、まで分かるので樹種や色合いの選定にも大きく役立つはずです。
搬入経路の確保も重要事項
空間に丁度良いサイズの一枚板天板が決まったとして、そこに搬入することができなければ実際に使うことはできません。
間口や経路が搬入物のサイズと合わずに受け取りが困難になるケースは家具以外では大型家電などでもありえます。
多くの一枚板天板は脚とは別に搬入され、テーブルとするには現場で天板と固定させる、あるいは脚の上に天板を置くというものなので板一枚が通る間口と経路さえ確保できていれば搬入は可能です。
小型の天板であればまず心配は不要ですが、大型の天板の場合はたとえ板一枚であっても搬入が難しいケースがあります。
戸建であれば2階以上に配置する際の階段の幅や高さ、マンションなどの集合住宅ならエレベーターの間口の高さや室内の天井高に注意が必要で、事前に自身あるいは家具販売店に依頼して搬入経路の確認をしてくおくことを強くお勧めします。
大型サイズの一枚板テーブルは必ず毎日の暮らしにポジティブなものをもたらします。
そのポジティブ性だけを享受できるようにサイズ選定における事前の確認と搬入経路の確認はしっかりと行うようにしましょう。
私ども家具蔵でも全力でお手伝いいたします。
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