テレビボードのサイズの基準は何か
2023.8.9
リビングダイニングでの過ごし方が変わるなか、最近ではテレビの設置の仕方も様々です。
壁付けやスタンドタイプのテレビ台を選ぶ人など、そのバリエーションは暮らし方に合わせて多様性に富んでいます。
ただレコーダーやチューナー・Wi-Fi機器など、テレビを台に乗せるスタイルではない場合でもテレビ台や機器の収納は必要になるケースがまだ多いのが現状です。
そうした機器類があるとテレビとの接続だけでなく、電源を必要とするためどうしても配線が必要となり、それらをスッキリ見せるためにも収納は便利な存在になるわけです。
その他、リビングダイニングで散らかりがちな小物を収納したり、インテリア雑貨を飾ったり、ただテレビを置くという機能の他にもテレビ台には役割があります。
テレビボードを選ぶ際には素材や色なども大切な要素ではありますが、今回はその中でもサイズに着目して空間とのバランス・テレビとのバランスという2つの視点から考えてみましょう。
空間とのバランスを考える
間取りやテレビの配線の位置関係によって、ある程度テレビの設置位置というものは決まってきます。
テレビチューナーとモニターが完全にワイヤレスになるタイプのテレビであれば問題ないのですが、テレビの配線を長くすればそれだけ配線をまとめたり隠したりする煩わしさも出てきてしまいます。
最近ではテレビも薄型化・軽量化が進み画質も良くなっているため、購入時にはひとまわり大型のテレビを選ぶという人は増えています。
家族がリビングダイニングで過ごす時間も長くなっているため、ソファで過ごす人・ダイニングで過ごす人、更にはキッチンからも見やすいようにと、家で過ごす時間の変化も大きなサイズを選ぶようになっている理由のひとつです。
どこからでも観やすくするようにというのはなかなか難しいところですが、他の家具との位置関係や主としてテレビをどこで見るかという日々の暮らし方を想定することで少しずつ条件が絞られてきます。
高さの基準はどの程度がベストなのか
そこで大きく影響するのが高さの問題です。
リビングからテレビを観る場合でも、床に座って観るのとソファに座って観るのでは観やすい高さが違ってきます。
また、ダイニングからテレビを観るとなるとソファのレイアウトや背もたれの高さも影響してきます。
例えばハイバックのソファをダイニングとテレビボードの間に置く場合、ダイニングからテレビを観るためにはテレビボードの高さを高めにする必要があります。
一般的にテレビを観やすい高さは、テレビ画面の高さの上から3分の1程度の位置に目線がくるのが理想と言われています。
先のようなケースの場合ダイニングからは距離があるので問題ないのですが、ソファからテレビを観る場合はテレビ台が高すぎると首や目が疲れやすくなる可能性がでてきます。
そうなるとソファが間仕切りにならないレイアウトを考える、もしくはソファ自体を背の低いものに買い替えるなど、テレビボード単体ではなく他の家具との関係というのも考慮する必要があるわけです。
一つの基準としてテレビボードの高さは、床に座って観る場合で40センチ前後、ソファに座っての場合は40~60センチ、ダイニングで見る場合は60センチ~とされています。
この基準と合わせてテレビの大きさや視聴距離も踏まえた上で、高さを決めることが大切です。
総幅はテレビ本体とのバランスが重要
テレビの観やすさや空間バランスには高さが大きく関係していますが、テレビ本体とのバランスを考慮した時に一番気になるのが幅の違いによるものです。
ディスプレイのバランスを考えるときに良く言われるのは「三角形の法則」です。
これをテレビボードに置き換えるとテレビを中心に置く場合はテレビ上端とテレビボードの左右の下場を結んだ三角形が綺麗に見えるのが理想とされています。
テレビよりもテレビボードの幅が広くなることで見た目の安定感が生まれ、バランスが良く見えるのです。
例えば下の図を見てみると、
40インチのテレビの場合は、幅131cmのサイズのテレビボードでもバランスがとれて見えます。
一方、50インチとなると両サイドの余白が9cmしかなく、65インチに関しては完全にテレビの方が大きくなってしまうため、どうしてもバランスが悪く見えてしまいます。
逆に幅180cmのテレビボードに対して40インチのテレビを置く場合は、安定感はありますがテレビが小さく、ある意味で寂しく見えてしまいます。
収納部分を多くする目的で敢えてテレビボードは大きめを選ぶ方もいるので、その場合はインテリア雑貨や観葉植物などをサイドに置いてバランスをとってみても良いでしょう。
目安として左右の余白は、コンパクトに納める場合で100ミリ程度、ゆとりを持って置く場合で300ミリ程度がバランス良く見せる秘訣です。
この話をテレビの大きさ別にまとめると、
・テレビ40インチの場合・・・コンパクトで120cm/ジャストサイズは135cm/ゆとりをもって150cm
・テレビ50インチの場合・・・コンパクトで135cm/ジャストサイズは180cm/ゆとりを持って200cm
・テレビ65インチの場合・・・コンパクトで180cm/ジャストサイズは200cm/ゆとりを持って220cm
(数値は総幅)
となります。
テレビボードの存在感を大きくしたくない場合や背の高いインテリアグリーンを入れたい場合、また空間に余白を残したいという場合にはコンパクトタイプを、テレビの横に余白を持たせつつバランスを取りたいという場合にはジャストサイズで、空間も広いのでゆとりを持ってテレビを置きたいという場合にはゆとりサイズがお勧めです。
テレビとの幅のバランスは好みもあるので一概に「これが正解」というのはありませんが、一つの目安としてこのような考え方があります。
奥行きは浅すぎるものは使いづらくなるので注意が必要
テレビボードのサイズは、高さと幅のバランスはそれぞれ空間やテレビとのバランスによって決まってきます。
もう一つの寸法、奥行に関してですが、注意ポイントは一つ。
テレビが薄型になっているからといって、奥行の浅すぎるものを選ばないことです。
DVDデッキなどの機器は配線が後ろに出るので納まりきらなくなったり、テレビを買い替えた時にテレビのベースや脚が収まりきらないという失敗も良くあることなので注意しましょう。
目安として奥行40cm前後はあるものを選ぶことをお勧めします。
私ども家具蔵でもオーダー製作で無垢材テレビボードを多用なスタイルでご案内しています。
お気軽にご相談ください。
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