一枚板テーブルに合うダイニングチェアはどのようなものか
2023.8.16
目次
椅子選びで一枚板テーブルの価値も変わる
無垢材一枚板天板から作られる「一枚板テーブル」。
その位置付けはいわゆる無垢材テーブルの最高峰であり、多くの人が「自分だけの一枚」を求めてテーブルを検討する際には重要な選択肢のひとつとします。
その検討に際する時間や労力はときに非常に膨大なものとなり、納得のいく一枚板を見つけ出すことで、自宅のダイニングスペースが劇的に変わることやそこで起こる様々なことを想像しては心を躍らせることでしょう。
しかし、少し待ってください。
一枚板を座卓やリビングテーブルとして使用するのであればともかく、ダイニングテーブルとして使用するならそれに合わせるダイニングチェア、つまり「椅子」は必須です。
そして、その椅子選び如何で、そのテーブルの使い勝手や自身にとっての価値は大きく変わってくるかもしれません。
どのような椅子を合わせるかが重要
これは一枚板に限った話ではありませんが、ものを購入して使用し始めたらできるだけ長い期間使用したいものです。
一枚板天板は基本的には非常に耐久性に富み、メンテナンス性にも優れているのでその点については問題ないはずです。
そして、自身にとって特別なテーブルを選んだらやはりできるだけ長い時間をそこで過ごしたい、と考えるのではないでしょうか。
一枚板天板には鑑賞的な要素も多分にあり、お気に入りのものがそこにある、それが常に目に入る位置にある、ということは、それだけでも日常を豊かにします。
しかし、テーブルは突き詰めていくと食事や作業を行うための道具ですから、やはり実際に使用しなければ本当の価値は生まれません。
そして、一部の例外的なものを除き、テーブルは椅子に座って使用するものですから、その椅子選びもたいへん重要になってきます。
良いテーブルを買ったからといって、自動的に居心地が快適になることはありません(内観が映えることでの快適性は生まれます)。
インテリアである以上、椅子は見た目も重要ですが、それと同時にその座り心地がその空間の居心地や、合わせるテーブルの価値を左右すると言っても過言ではなく、ある意味では「どのような一枚板を選ぶか」よりも「どのような椅子を合わせるか」の方が重要とも言えるのです。
一枚板天板の魅力を最大限生かすのはお気に入りの椅子を合わせること
それではどのような椅子を選ぶことがベストなのか。
これにはいわゆる「正解」はありません。
自身の感性で美しいと思うことのできるデザインがあり、自身の感覚で「座りやすい」「疲れにくい」と感じることのできる椅子であれば良いのです。
一枚板テーブルは言うまでも無く木製ですから、同じ木製のダイニングチェアを合わせるのがある意味でセオリーです。
私ども家具蔵でも世界中から集めた約30種もの樹種から一枚板天板を製作し、ご案内していますが、ダイニングチェアも常時50種前後をラインナップし、樹種も8種から選べるようにし、様々なニーズに応えることができるようにしています。
そこでは必ずしもテーブルとチェアは同じ樹種でなくても良く(揃っていると統一感も増し、実際そうする人も多いですが)、複数の場合で異なる樹種・デザインを選択しても良いのです。
要は「その人が気に入ったデザイン」であり、「気に入った座り心地」であることが重要で、それこそが一枚板テーブルを本当の意味で「活かす」ことに繋がります。
見ていても実際に使っても心地よい椅子なら自然とその場にいることも多くなり、必然的にテーブルを使用している時間も多くなるというものです。
例えば4人で暮らしていて、それぞれが同じテーブルを使用する時間が長いことは、互いに近い距離で会話やコミュニケーションをとることに繋がり、それは個々に多忙な事情を抱えている現代では実は非常に重要なことです。
デザインと使い勝手に優れた椅子とお気に入りのテーブルがあるという状況は暮らしにそのようなポジティブな面をもたらす効果があります。
その意味では、必ずしも同じブランド、あるいは木製の椅子で統一しなくても良いという結論になるかもしれません。
一枚板天板のその有機的な形状や表情は異素材のものも上手く包み込み、テイストが異なるものが傍にあっても違和感を感じさせない力があります。
お気に入りの一枚板天板の魅力を最大限生かすのは自身のお気に入りの椅子を見つけ、合わせることです。
高さのバランスの調整は外してはいけない「鉄則」
ただし、ここで外してはいけない「鉄則」が存在します。
それはテーブルの天板高と合わせる椅子の座面高のバランスです。
これを損なうと、どちらも単体で使用するには素晴らしいのにいざ使用すると肩が不自然に上がる(下がる)ような姿勢を強いられることになり、非常に疲れやすくなります。
それではテーブルを長時間使用するのはむしろ苦痛となるかもしれません。
そして、その座面高を決定するのは「自身の足裏が床にしっかり着くか否か」であり、基準はそこで過ごす人の中で一番小柄な人です。
その人に丁度良い座面高を基準としたテーブルの天板高を設定することで使用する人全員が快適に過ごすことができます。
その他、椅子選びには「座る想定時間」、あるいは「主に何をするのか」という点を重視して選ぶ方法もあり、これはデザインにも関わってくる部分であるので、座り心地と外観が重要視されるダイニングチェアの選び方においては分かりやすく、そして確実なものとなります。
私ども家具蔵では一人一人に、そのような観点からの椅子の選び方もお伝えしています。
椅子は「身体を預ける家具」です。
だからこそ、座り心地に強くこだわることで結果的にテーブルを活かし、快適な時間を過ごすことに繋がります。
お気軽にご相談下さい。
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