ダイニングチェアはデザイン違いで揃えてはいけないのか?
2023.10.2
現代では自分仕様の椅子を選ぶことは必須事項
ダイニングスペースがもはや食事をするだけの場所ではなく、様々なことを行いながら長い時間を過ごす場所へと変化してきたことは周知のとおりです。
キッチンも多くの家庭で対面式のものが主流となっています。
キッチンからダイニングスペースと一緒に繋がるリビングスペースまでも見渡せるような、逆に言えばダイニングやリビングからもキッチンで作業している様子が見えるようなコミュニケーション性の高い間取り、つまり「LDK」スタイルが多く見られるようになりました。
そこでは食事の後にソファがあればソファで寛ぐことも、そのままダイニングスペースで過ごすことも自由です。
最近ではあえてソファを置かずにテーブルを最大限に大きくして、座り心地の良い椅子で長く過ごすということも一般的になってきました。
そうなってくると椅子というものの役割を考えた際に「自分仕様の椅子を選ぶ」ことはもはや住まいで心地よく過ごすための必須事項にも思えてきます。
椅子の役割を考えるとデザインが揃っていないことは必然
日本においてダイニングセットはテーブルと椅子4脚の「5点セット」の別称でもあります。
そこでは椅子のデザインは総じて4脚とも同じものでした。
これは空間の統一感を演出しやすいという意味で大きなメリットがあります。
同時にその椅子の座り心地を悪く感じる人はそこで心地よく過ごせなくなるというリスクもはらんでいます。
椅子の本来の役割を考えてみます。
椅子の役割は座ることで身体を休め、快適な姿勢を提供することです。
人の休息の姿勢、快適と感じる姿勢には好みがあります。
背筋を伸ばした姿勢が楽に感じる人、逆に身体を崩している姿勢の方が楽に感じるという人もいるでしょう。
あるいは座る時間。
長い時間座っているという人、短時間しか座っていないという人、同じ家族でもそれぞれです。
自分の快適な姿勢や過ごし方に合った椅子を探すことが重要であり、必ずしも椅子のデザインは揃っていなくても良いということが本質的なものであることが分かります。
ダイニングチェアを揃えないメリット
他にも椅子を揃えない、あえて異なるものを選ぶメリットは多々あります。
例えば「個性や独自性の表現」。
異なるデザインのダイニングチェアをそれぞれが選ぶことで、個性や独自性を表現する機会が生まれます。
家具の選択にも個人の好みやスタイルを反映させること=お気に入りのものがあることは住まいの中での時間をより豊かにするはずです。
「視覚的な興味を引く」という点も見逃せません。
異なるデザインのダイニングチェアを組み合わせることで、その場に視覚的なインパクトを与えることが出来ます。
異なるカラーやテクスチャ、形状の組み合わせは空間をより魅力的に見せる効果があります。
そして「環境やコストへの配慮」が可能な点。
異なるデザインのダイニングチェアの設置を奨励することは環境やコストへ好影響をもたらします。
もしすべての椅子が揃っていないとすれば、1脚のチェアが傷んだ際に他の椅子も買い替えなくてはいけなくなるかもしれません。
しかし、すべて異なるものなら1脚だけを買い替えれば良いのです。
それは環境に配慮した消費サイクルを促進すること=廃棄物の削減、環境維持にも寄与し、同時に自分たちにとっての経済的な恩恵を受けることにもなります。
違和感の無い「異なるチェアの選び方」は?
一方で全て異なるものを選ぶのはやはり勇気が要る、本当にそれで大丈夫かという不安がある人もいるはずです。
統一感は美しいインテリアづくりにおいて非常に重要な要素であり、それを椅子選びで損ないたくはないはずです。
数種類の異なる椅子が並んでいても統一感を損なわない方法はあります。
まず重要なのは「素材や色合いをできるだけ揃えること」。
これだけで椅子のデザイン自体がバラバラでも統一感が損なわれることはありません。
もし「色」で揃えるならば、そこには少しリスクがあるかもしれません。
同じメーカーでも製作した時期や品番によって多少の色の差異があり、それがそこはかとない違和感を醸し出す可能性はあります。
家具蔵の無垢材チェアは無着色で仕上げられており、樹種が同じであればそれぞれの椅子が僅かに色合いが変わっていても様々な色素が相まって生まれる表情であり、自然の色合いなので違和感が出ることはありません。
あるいは高さを揃えることを意識しても良いでしょう。
ダイニングチェアの高さが揃っていることで視覚的な一貫性を演出することができます。
高さの違いが少ないと空間内で椅子の配置が均等に感じることができ、そこに調和が生まれます。
またチェアの高さが揃っていることでその場の凹凸を無くし、空間内をスッキリと見せる効果も期待できます。
厳密に高さが完全に一致している必要はありません。
わずかな高さの違いがある場合でも、統一感を保つことができます。
チェアの高さの差異を考慮して配置を工夫することで部屋全体の調和と快適性を高め、統一感を生むことができます。
椅子という家具の本来の役割を考え、住まいでの快適性を求めるなら、特にダイニングチェアはそれぞれが異なるものを選ぶことはたいへん理にかなっています。
しかしそこには統一感という大きなハードルがありますが、家具蔵には40を超えるラインナップと無着色で家具を製作する企業姿勢があります。
統一感を損なうことなく、違和感の無い自分に合った椅子選びを行うための提案ができる体制は万全です。
様々な事例を知り、豊富な知識を持ったプロスタッフが違和感のないようなコーディネートをアドバイスします。
普段の暮らし、コミュニケーションの中心となるダイニングスペースに。
より快適に、身体も気持ちも満足できるような椅子選びを行っていきましょう。
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