テーブルのみの買い替え・椅子のみの買い替えで気を付けることとは?
2023.12.22
どのようなものにもいわゆる「寿命」があり、「耐用年数」と言われるようなものは、そのものをどれだけ長く使用できるか、というひとつの基準です。
もちろん、想定上の耐用年数を超えて長期にわたって使い続けるようなこともありますが、基本的にはあらゆるものにおいて「それを使い続ける期間」には終わりがあるわけです。
家具もいわゆる「耐久消費財」と呼ばれるもので、消費(する)財、と銘打たれている以上、いつかその使用を諦めなくてはいけないケースが出てきます。
製品にまつわる寿命だけでなく、暮らしの変化や嗜好の変化などが要因になるかもしれません。
今使用している家具を諦め、新たな家具を導入する手段として一番ポピュラーなものは「買い替え」です。
家具の買い替えは、あらゆる種類において起こりえますが、ことテーブルとチェアについては密接な関係があるがゆえにどちらか片方を買い替える場合には気を付けておかなければいけないポイントがいくつか存在します。
テーブルとチェア、どちらか片方の買い替えは珍しくないが失敗も多い
ダイニングテーブルはダイニングチェアと対で使用するものであり、お互いが無くして便利な生活の道具とはなりえません。
ダイニングテーブルはあるがダイニングチェアは用意してはおらず、立って食事や作業をしているという人はあまりいないはずです。
ダイニングチェアのみ所有していてダイニングテーブルは無い、という人はいるかもしれません。
しかし、食事や作業を行う時には何かしら「台」となるもの、つまりテーブルの役目を果たすものを利用していることでしょう。
一方で、ダイニングチェアはまだまだ使用できるがダイニングテーブルを傷みや転居等の都合で買い替える、あるいはダイニングテーブルはまだ使用できるが何らかの理由でダイニングチェアを買い替える、あるいは追加するということは大いにありえます。
つまり、対となる家具でありながらどちらか片方を新しいものに変えるということはそれほど珍しいことではないということです。
珍しいものではないという事実がありながら、どちらか片方の買い替えで「失敗した」というケースは意外と多く存在します。
テーブルのみの買い替えで多いのはサイズ選びの失敗
まずはテーブルのみ買い替える際にありがちな「サイズ選びの失敗」です。
現在使用しているものよりも大きい(あるいは小さい)サイズを選択した際に起こりえます。
特に多いのが「大きすぎた」というもの。
大きなサイズのテーブルは個々の食事や作業スペースを広くとることができ、心身ともにゆとりを持った行動が可能になりますが、同時にテーブル周囲に十分なスペースを確保しておかないと回遊やチェアの出し引き、周囲の家具との距離感に悩まされることになります。
回遊や椅子の出し引き、他の家具や壁面との適切な距離感を確保できるサイズ選びが肝要です。
また、家族構成の変化などでテーブルを現状より小さくするケースもありますが、空間に対してあまりに小さすぎると全体のバランスが悪くなってしまいます。
確認しておくべきそれぞれの「高さ」
テーブルのみの買い替え、ダイニングチェアのみの買い替え、双方において確実にチェックしておくべきものが「高さ」です。
この高さはテーブルでは「床から天板までの高さ」と「床から天板下までの高さ」となり、ダイニングチェアについては主に「座面の高さ」となります。
まず、椅子に着座してテーブルやデスクなどを使用する際には、無理のない姿勢で作業や食事を行うことができるような「高さのバランス」が存在します。
それが「座面の高さに対するテーブルの天板高の高さ」です。
両者の高さの「差」を「差尺(さじゃく)」と呼んでいますが、この理想は「28~30cm」と言われます。
この数値に従うと、例えばダイニングテーブルの天板の高さが床から測って70cmの場合、理想的なダイニングチェアの座面高は40~42cmとなります。
ダイニングテーブルのみを買い替えた、あるいはダイニングチェアを買い替えて「高さが合わない」という事態に陥ったケースはたいていこの「差尺」に問題がある場合がほとんどです。
高さ70cmのダイニングテーブルを所有しているが、海外製で座面高が45cmのダイニングチェアを合わせた、というような場合はチェアの座面高に対してテーブルが「低すぎる」状態であり、姿勢に無理が生じて疲れやすくなってしまいます。
ダイニングテーブルのみを買い替えてダイニングチェアはそのまま活かす場合はチェアの座面高を、ダイニングチェアは新しいものにするがダイニングテーブルはそのままという場合はそのテーブルの天板高を事前に把握し、それを家具販売店のスタッフに伝えれば、検討しているテーブルやチェアが事情に合致しているかどうかを教えてくれます。
そこで「高さが合わない…」という失敗は起きづらくなるでしょう。
また、椅子を使用しない時はテーブル下に椅子がきちんと収まらないと場所もとることになり不便です。
肘掛け付きの椅子=アームチェアは肘掛けがテーブルの天板側面やその下にある幕板などの補強と干渉して収まらない場合があるので、天板下の高さも確認しておきましょう。
もちろん、テーブルもチェアもインテリアですので見た目はたいへん重要です。
互いのデザインや素材、色の相性が良いかどうかも重要な確認ポイント。
検討しているダイニングチェアを理想通りに並ばせることができるかどうかはテーブルの脚と脚の間の脚間がどのくらいあるかを確認することが重要です。
私ども家具蔵でもテーブルのみのご注文、チェアのみのご注文というケースは多々あります。
その際には今紹介したようなポイントをふまえ、失敗の無い家具選びのお手伝いを行っていますのでお気軽にご相談ください。
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