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使い易いテーブルは「長方形」か?「円形」か?

2024.1.30

 

 

家具は使い易さや使い勝手が良くないとならない


 

 

リビングダイニングは住まいの「華」。

そこに置かれるダイニングテーブルは専有面積も大きく、まさに空間の雰囲気や格を決定づける重要な立ち位置にあります。

当然、そこにおけるインテリア性は大いに考慮されるべきですが、テーブル(に限った話ではなく家具全般に言えることですが)はインテリアでありながら食事や作業を行う場を整える「道具」です。

使い易さや使い勝手が良くないとその価値も半減してしまいます。

空間との相性という括りのなかでテーブルの使い勝手を語るならそれはやはりその形状は大きな要素となるでしょう。

 

空間次第でその形状の良し悪しも変わる


 

 

ダイニングテーブルには多様な形状が存在します。

そのなかで楕円形を含めた長方形は非常にポピュラーで、多くの家庭で見ることができます。

一枚板テーブルなどもその多くは長方形です。

一方で正円形、つまり円卓ともラウンドテーブルとも呼ばれる円形のものも特にここ数年大きく人気を伸ばしています。

私ども家具蔵でも細かなデザインや種類の違いは別として、ご案内するテーブルは長方形か円形のいずれかであることが大多数です。

どちらを選ぶのが正解か、ということはありません。

それぞれはいずれも定番といえるものであり、人によって好みも異なります。

一方で配置する空間の形状や使用人数、そしてダイニングスペースをどのような空間としたいのかという点で双方の使い勝手の良し悪しは変わります。

 

ラウンドテーブルは広いスペースを要する?


 

 

ダイニングテーブルを空間にレイアウトする際に絶対に軽視してはいけないのがテーブル周囲のスペーシングです。

テーブルの周囲を無理なく回遊できるか、あるいは回遊できないことが想定できているか。

他の家具との距離感が近いと圧迫感にも繋がり、その逆では空間全体が間延びして見えてしまうかもしれません。

そして、椅子の出し引きのためのスペース。

これが小さすぎると出入りが不便になり、もしくは誰かが着座している際にその後ろを通ることができないということに繋がります。

長方形と円形を比較した際にこのスペーシングが難しくなるのは円形、つまりラウンドテーブルの方です。

ラウンドテーブルにダイニングチェアを4脚配置し、それぞれに十分な引きしろ(椅子の出し引きスペース)を確保した際には、椅子が四方に大きく広がるような想定をしておかないといけません。

その分、広いスペースが必要になると言えるでしょう。

仮にコンパクトなサイズのラウンドテーブルであっても、引きしろの確保をした結果、意外とスペースを使ってしまった、ということもありえます。

一方、楕円形を除く長方形テーブルは長手(長辺)・妻手(短辺)のいずれか、またはどちらかを違和感なく壁などに付けて使用することが可能です。

ラウンドテーブルでもそれはできますが、長方形の方が自然です。

椅子の出し引きの方向も基本的には限られます。

長方形テーブルの方が省スペースを可能とすることから、スペーシングを考慮すると使いやすいのは長方形となります。

 

テーブル自体が広く使用できるのも長方形


 

 

テーブルは食事や作業を行う場であり、その場の広さは心身ともにゆとりに繋がります。

つまり「広い方が良い」わけですが、一人当たりのテーブル上のスペースをより広く確保できるのも長方形です。

仮に直径100cmのラウンドテーブルがあるとして、それは円形状であるがゆえに一辺100cmの正方形と比較して四隅の面積は目減りします。

それは食事や作業に有する面積が狭くなることであり、場合によっては窮屈感を覚えることにもなりかねません。

常時2名程度の使用ならともかく、常に4名以上の着座が基本となる場合にはそれ相応のサイズを選ばないと死活問題になりかねないのはラウンドテーブルです(そしてその大きさが周囲のスペーシングにも影響してきます)。

 

コミュニケーション性に優れるのがラウンドテーブル


 

 

対してラウンドテーブルには空間をやさしく見せる曲線特有の安心感があり、これはテーブルをインテリアとして考える場合は非常に大きな意味を持つことがあります。

あるいはコミュニケーション性の高さもラウンドテーブルの大きな特徴の一つです。

ラウンドテーブルを中心に着座する際に、隣同士になる人は斜め45度の関係性になります。

つまり、お互いが真横に来るということが無いのでコミュニケーションがとりやすくなるのです。

これは心理的に安心感が求められるカウンセリングの世界でも用いられる(正面に着座しない)ものです。

お互いの顔が見やすく、斜めの位置関係であることで自然と視線を逸らすことでもできるので、お互いに緊張感が和らぎます。

一方で幼児や介護を必要とする人にも手を差し伸べやすくもなります。

コミュニケーションの取りやすさはラウンドテーブルを選ぶ際の大きなメリットです。

また、長方形のテーブルの場合、基本的に着座する場所はテーブルの長辺(長手)、もしくは短辺(妻手)で、角に座るというのはあまり考えられません(時にはあるのですが)。

ラウンドテーブルは「途切れることなく」曲面が続きます。

どこに座っても同じ面なので、時と場合によっては詰めて座ることも可能です。

いつもは4名での使用前提でチェアを4脚置いているといった場合はどうでしょう。

その際にはスツールなど臨時のものを配置して詰めて座ることで、ある程度の人数の増加にも対応しやすくなるという点もラウンドテーブルを選ぶ理由としては十分なものとなります。

 

 

長方形と円形、つまりラウンドテーブルのどちらを選ぶとしても、それを選んだ結果、使いづらさを感じる、あるいは物足りなさを感じるということはあってはいけません。

自身の暮らす空間にどの形状が合うのかは、各種のシミュレーションを行うことで最適解を得ることができます。

間取り図面を使用しての本格的なもの、型紙を空間に置いての実測的なもの、もしくは部屋形状を手描きでも良いでしょう。

私ども家具蔵でも様々な方法で最適なテーブルサイズをご案内しています。

毎日使用するものを快適に愛用できるものにするために。

いつでもお気軽にお声掛け下さい。

 

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