テーブルのサイズが想定と違った!を防ぐには
2024.3.4
目次
どのようなジャンルでも「買い物」という行為においてありがちな失敗に「想定していたものと違った」というものがあります。
家具を選ぶ・購入するということに限定した場合、もっとも多い「想定と異なる」ケースは「サイズ」にまつわるものです。
新しい収納家具や収納ケースを購入したが想定の場所に収まらなかった、というのは誰でも経験があるのではないでしょうか。
家具の種類は多々ありますが、リビングダイニングで使用する家具の代表格のひとつが「ダイニングテーブル」です。
そして、家具選びの際にもっとも多い失敗例が「ダイニングテーブルのサイズ選び」でもあります。
住まいに置いてみたら思ったよりも小さくて物足りない、あるいは使いづらい。
逆に大きすぎて持て余す、テーブルの周囲が歩きづらい、といった失敗談は意外とよく耳にします。
しかし、この手の失敗は事前に確認と準備をしておくことで限りなく「ゼロ」に近づけることが可能です。
大前提は「置ける限りの大きなサイズのものを選ぶ」こと
まず大前提として持っておくべき意識は「置ける限りの大きなサイズのものを選ぶ」ということです。
ダイニングテーブルはいまや食事をする場所に留まりません。
食事以外にも個々の作業の場ともなり、来客に対応する場ともなります。
それはそこで過ごす時間が長くなることを意味し、長い時間を過ごす場所は心身ともにゆとりがあることが理想です。
テーブルを使用する時間は限定的である・ダイニングスペースよりソファなどで過ごす時間が多い、という場合を除いてはそこに着座する想定人数の全員がゆとりを持って過ごすことができる大きさのものを選ぶことをお勧めします。
これは横幅(W)だけでなく奥行(D)についても同様です。
長方形テーブルは言うまでも無く「長辺=横幅(W)」と「短辺=奥行(D)」の掛け合わせからなるものですが、奥行きがあまり無いテーブルの場合、向かい合う人がいる際に互いの距離感が非常に近く感じてしまいます。
そうすると精神的な圧迫感があって落ち着かないのと同時に、自身の確保できるスペースが狭くなるので物理的にも不便を感じてしまいやすくなります。
具体的な数値を挙げるならテーブルの奥行は80cmを最低限確保しておきたいところです。
人が来るから大きくする場合はその頻度を見極めて
先程「想定人数」という言葉が出てきました。
この場合の想定人数とは言うまでもなく「何人でこのテーブルを使用するか」ということです。
この時に「人が来た時に備えておきたいから大きめのものを選ぶ」というのは、さきに挙げた理由からも正解です。
しかし、普段は4人で使うが年に一回大勢人が集まる、例えば10人になるので10人座ることができるテーブルを用意しておくべきでしょうか。
答えは「No」です。
普段使いにおいて適度な余裕は必要ですが大きすぎても持て余すことになります。
同時にそれは空間の余白を圧迫することになり、結果として周囲の回遊のしにくさなどを招きます。
何人で使用するかの想定は当然のこととして、人が来る機会の頻度などを見極めながらテーブルのサイズを決定していくと必要以上に大きくなることはないはずです。
空間との「引き算」から適正なサイズを決める
このようにテーブルのサイズが大きすぎても他の家具との距離感が近すぎる=圧迫感や回遊難に繋がるというリスクがあります。
同時に、空間に対して小さすぎるのも(たとえそれが普段使いに十分な大きさだとしても)却って空間の中でバランスを損ないます。
要は「丁度良いバランス」をどこから導き出すかが重要なのですが、その方法は「周囲との引き算」にあります。
テーブルの周囲に必要なスペースを確保し、それらの引き算から出てきた最大値が「そこに置くことのできるテーブルの一番大きいサイズ」です。
具体的には一人が無理なく回遊できるスペースとして確保しておきたいのは肩幅を基準とした「60cm(程)」。
他の家具との距離感が近くなりすぎない(=圧迫感が無い)スペースの目安は「100cm(程)」です。
椅子の出し引きにも最低限「60cm」は確保しておきたいところ。
無理のない出入りや、着座している人の後方を回遊することが想定されるなら90cm程度は必要です。
これらを組み合わせて、使用人数と空間に無理が無いサイズを決定していきます。
間取り図を利用した「プランニング」をする
この方法は「実測」であり、既にそこに住んでいるなら難しい作業ではありませんが、建築中・改装中・引越前など現場で計測が難しいことも大いにありえます。
そこでは家具販売店などの「プランニング」を活用しましょう。
これは間取り図などを使用して割り出していきます。
つまり実際のその場で計測しなくても机上で間違いの無いサイズをシミュレーションできるわけです。
結果として、幅165cmは欲しいが150cmにしておこう、というケースや逆に150cmで考えていたが165cmが置けるならそれでいこう、という「正解」を導き出しやすくなります。
同時に空間に対して使い勝手と見え方の双方で最適なレイアウトを確認する手段ともなります。
製図やCGシミュレーションなど可視化されたものならわかりやすく、イメージも湧きやすいというものです。
高さの失敗を避けるためには「差尺」を重視する
サイズ選定の想定違い、という意味ではダイニングチェアとダイニングテーブルの高さのバランスが悪く使いづらいというケースも考えられます。
つまり着座した際に「テーブルが高くて作業しづらい」「テーブルが低くて疲れてしまう」という使いづらさを覚えることは特にテーブルとチェア、どちらか片方だけを買い替えた際や双方を別々の場所で購入した際にあり得るケースです。
この失敗を避けるために覚えておくのはテーブルの天板の高さと椅子の座面高の「差」が「28~30cm」くらいであることが必要である、ということです。
この差尺を覚えておいて、椅子選び・テーブル選びの際に活かすことができれば高さに関する失敗の可能性もぐっと狭まります。
テーブルのサイズ選びは意外と失敗が多いものです。
また、それにも関わらず、長い期間、毎日使用するということから重要度も高く、サイズ選びが日々の快適度を左右する場合もあります。
私ども家具蔵の無着色で製作する無垢材テーブルは経年での味わいの深化とその耐久性で「一生物」ともいえるクオリティを誇ります。
そうしたテーブルをより長く快適にお使い頂くために、知識豊富なスタッフが一人ひとりの事情を考慮し、適切なレイアウトプランニングを行います。
テーブルのサイズ選び、不明な点はいつでお気軽にご相談ください。
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