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なぜ収納家具の奥行は45cm前後が多いのか

2024.7.18

 

 

収納家具の奥行は45cm前後のものが多い


 

 

暮らしの多様性の拡がりから部屋の間取りも多岐にわたり、その使用方法も様々となっています。

部屋や空間同様、その間取りや使用方法に合わせた(合った)家具の需要も高まっているようです。

その観点から「家具をスペースに合わせてサイズや仕様をオーダーする」という考え方も一時期よりも広く一般的となってきました。

特に収納家具については「部屋が狭いから」「奥行が浅い収納の方がすっきり見えるから」ということで、いわゆる量販品ではないものを検討する人も多くなっています。

この考え方に至る前に多くの人がとる行動は「カタログやネット・実店舗で希望のものがあるか探す」ことです。

ここでひとつ気付くことがあるかもしれません。

収納家具は高さや幅などはその用途によって、それぞれ少しずつ(あるいは大きく)異なりますが「奥行」はほとんどのものが45cm、あるいはその前後のものが多いのです。

 

45cmは日本の住宅の設計に合わせた収まりの良いサイズ


 

 

日本の家屋は専門的な単位寸法を基に建築されてきた歴史があります。

現代ではメートル法を採用するハウスメーカーなどもあり、そこが差別化のひとつともなっていますが、基本的には

「寸(すん)・尺(しゃく)・間(けん)」という単位で寸法を表し、今でも多くの建築現場では使用されています

一寸は約3.03cm、一尺は一寸の10倍・約30.3cm、一間は一尺の6倍の約1.82mです。

たとえば畳1帖は、3尺×6尺(91cm×182cm)というサイズで表されます。

壁や柱はこの単位を基準とした設計に基づき配置されることが殆どです。

「収納家具の奥行45cm前後」というのは、このモジュールに沿ったものであり、日本の様式の住まいに置いた際にすっきり収まるように、という配慮から生まれたものです。

 

奥行45cmは収納しやすく、取り出しやすい


 

 

外寸の奥行45cm前後の収納家具の場合、多くのものは前方に扉があり後方に背板があります。

外寸奥行は天板の最先端の部分まで含めたものとなるので、天板が前方に出ている場合、その部分は「捨て寸」となります。

実際に物を入れておけるのはこの扉と背板の間のスペースになり、奥行45㎝の家具の場合、それは30~35cm程度です。

この数値が実際に収納としての目的を果たすものです。

そして、この30~35cmというサイズは実際には家庭で使用するほとんどのものを収納することができるサイズでもあります。

書類・書籍・薬・文具などはもちろんA4ファイルも余裕です。

食器を収納する際にも大型の平皿などはものを選ぶ場合がありますが、大抵のものは収納できます。

オーダー製作ではない家具など、不特定多数の人をターゲットにした商品を展開する場合には最大公約数でスペックを考慮します。

収納家具の場合はある程度の余裕を持たせないと幅広い層にとって利便性に欠けるのです。

奥行が浅すぎると収納スペースは限られ、逆に奥行が深すぎると収納物の取り出しが不便になります。

実際に使用できる奥行が30~35cmという収納、つまり外寸奥行45cm前後の収納家具は、非常に利便性が考慮されたものでもあるのです。

 

市場需要からの標準化


 

 

どのようなものにも共通するものでもありますが、サイズが標準化されることは生産側にとってもコストや手間の削減を実現させ、消費者も選択の際の迷いが少なくなることで双方にメリットがあります。

収納家具の場合はサイズが標準化されていると徐々に買い足していく際に組み合わせやすいというメリットもあるでしょう。

並べた際に奥行が揃っている方が美しく見え、統一感も生まれます。

収納家具の買い足しは、引越しなどによる空間そのものの変化もさることながら家族構成や生活スタイルの変化により、都度行われることも多くあります。

その時に基準として奥行が揃っていれば、空間全体の統一感を保ち、スッキリ美しく見せることができるのです。

 

標準サイズでは事足りない場合の選択肢は


 

 

一方でその「標準化されたサイズ」を良しとしない場合も必ず出てきます。

例えば、その収納家具があと5cm大きければ入れたいものを収納できる、あるいは10cm小さければその前の回遊が楽なのに、というケースです。

もしくは以前から使用していた収納家具の奥行と同じもの(理由は多々あるでしょう)が欲しい、というケースもありえます。

実際に書籍や書類ファイルだけ収納する分には奥行きは30cm未満でも十分に事足りる場合が殆どです。

このような場合には2つ選択肢があります。

まずは自身の希望に見合うサイズの家具を探すこと。

もうひとつはオーダー家具販売店を利用することです。

ネットや店舗でデザインや素材を含め、自身の希望に見合うものがあればベストですが意外に骨が折れる作業でもあり、長い期間見つからない場合もあります。

オーダー家具販売店なら自身の希望するサイズはもちろん、素材やディテールまでこだわったものを手に入れることができるはずです。

 

 

私ども家具蔵でもスペース・使用方法・収納物・収納量などを丁寧にお伺いし、場合によっては現場を確認したうえでご提案させて頂きます

1cm刻みでのサイズ提案が可能な点はほかのオーダー家具販売店との比較材料となるかもしれません。

また、フルオーダーだけでなく既存のスペックを一部カスタマイズするセミオーダーも豊富に取り揃えています。

さまざまな現場を知る経験豊富なスタッフが図面作成や見積もり、3Dパースの作成なども無料で行っておりますのでお気軽にご相談ください。

 

家具蔵の無垢材オーダー収納のご案内はこちらから

 

 

 

 

 

 


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