「厚み」で無垢材テーブルの印象は変わるのか?
2024.8.10
「家で過ごす時間を大切にする」という考え方はもはや流行などではなく、ごく当たり前のものとして浸透してきています。
室内のしつらえ・そこでの過ごし方を少し前より大事に丁寧に考える人が増えている印象です。
そのなかで家具にもこだわる人にとって、どのようなものを選ぶのかはたいへん重要です。
リビングダイニングは「住まいの顔」とも言うべき存在で、そこに置かれるダイニングテーブルは空間における占有面積も広いことからかなり力を入れて検討するのではないでしょうか。
様々な選択肢があるなかで「無垢材」を使用したテーブル、つまり無垢材テーブルも多くの人から支持を得ています。
元々テーブルの素材として木製テーブルはスタンダードな選択肢ですが、シートを貼り付ける・着色をするといったことを行わない「本物の木」を使用した無垢材テーブルは強度や耐久性においてもすぐれ、雰囲気も良いことからファンの多いものとなっています。
無垢材テーブルを選ぶにあたって、デザインやサイズなどを検討していくわけですがそのなかで「厚み」も印象や使い勝手を考えるうえで見逃せない要素となってきます。
天板が厚い・薄いに正解は無い
テーブルの天板が厚いか薄いかという違いはまず「見た目」の印象度が異なります。
厚いものの印象は「重厚」「迫力がある」「力強さを感じる」といったところです。
一方で薄いものは「軽快(軽やか)」「スタイリッシュ」「スッキリ見える」という印象があるはずです。
これはどちらが良いかという正解はありません。
天板厚が厚いものはそのぶん頑丈で長寿命となるかもしれません。
薄いものは重量の上でも軽いことで取り扱いがしやすく、価格も抑えることができる可能性があります。
何を求めるか、という点で人によっても選択肢は変わるのです。
天板厚が厚いことで享受できるもの
「正解は人それぞれ」とはいっても、その選択を行う根拠をしっかり把握してこそ失敗も少なくなります。
無垢材テーブルは一般的なテーブルよりも高価格帯になることも多く、ましてなかなか買い替えるものでもないのでその点はより重要です。
そもそもの話として「薄い方が軽やかに見える」といっても、無垢材テーブルの製作には一定の厚みが必要となります。
「“反り”や“歪み”といった木の“動き”」は天板の厚みがないと抑制できないためです。
つまり分厚いものは(ゼロではないとしても)それだけ木の動きが少ないものとなり、反対に薄いものは木の動きが起きやすいということにもなります。
「反り・歪み」が起きにくくなる(繰り返しますが起きない、ということではなく、必ず起きるというものでもありません)という点で天板の厚みが厚いものを選ぶことは選択の上での理由となってよいものです。
また、厚みがある方が「削り直し」などのメンテナンスを行う際にも、より深い傷なども修復しやすくなるという意味で良いという考え方もあります。
厚みが薄いものの人気が出てきた背景は
無垢材テーブルは、特に一枚板テーブルなどでその見た目に迫力を求める、力強さを感じたい、と考えるニーズは少なからずあり、むしろ主流と言って良い考え方でした。
それが天板の厚みが薄いものの人気が出てきたのはひとえに無垢材テーブルの認知度の高まりがあります。
一部の人が愛用するマニアックなものではなく、多くの人が利用する一般的なものとして認知され、様々な暮らしのスタイルやインテリアのなかで使用されるケースが増えてきました。
購入する層もある程度の年齢の人だけでなく若い層も増えてきています。
そうすると「本物の木の風合いは取り入れたいが見た目が軽やかな方が良い」という意見も多くなっていきます。
また、「スッキリしている」もののほうが多様な空間・年代に合わせやすいものとなります。
これが天板の厚みが薄いものの人気が伸びてきた理由のひとつです。
テーブルの天板厚と椅子との関係性
天板厚の違いによる選択の正解・不正解はありません。
事実、私ども家具蔵でも(全ての商品ではないですが)テーブルの厚みは標準を約4cmとしながらそれより薄い3cm厚のものも用意しています。
また、ご希望のお客様には5.5cmと厚みを増したものをご用意することも可能で、一枚板天板などはときにそれよりも厚みがあるものが出てくることがあります。
しかし、この点は覚えておくとよいのが椅子の座面高との関係性です。
テーブルは椅子に座って使用するもので、そのバランスは非常に重要で「居心地の良し悪しは椅子がつくる」と言われているほどです。
テーブル天板があまりに分厚すぎると、椅子に座った際に天板と自身の足が近すぎて着座しにくくなる、あるいは足を組むなどの動きを制限されるケースがあります。
あるいは肘掛け付きの椅子がテーブル下に収納できなくなるケースもあるでしょう。
また、テーブルのサイズに対して適切な厚みというものもあります。
サイズの大きなテーブルの場合、あまり天板厚が薄いとバランスが悪く見えてしまうと同時に強度にも不安が生じます。
テーブルの天板厚に対して考えがある場合や、希望の一枚板天板が非常に分厚いものである場合、販売店のスタッフに相談してみることをお勧めします。
私ども家具蔵では現地まで赴いて選定した原木をじっくり乾燥させた無垢材でテーブルを製作します。
強度と使い勝手を考慮したテーブルは様々なライフスタイル、住空間、使う人の好みに合わせたものを選ぶことが可能です。
また、世界各国から集めた常時30を超える樹種の一枚板やテーブル天板を各店で多数ストックしています。
当然一点物ばかりですので、中には「極厚」のものなどもあり、様々なお客様のニーズに応えることができるようにしています。
専門のスタッフがお客様のご要望を聞きながら、一生ものとしての耐久性と日々の使い勝手を考えながら無垢材テーブルをお薦めしています。
ぜひ一度お立ち寄りください。
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