ラウンドテーブルのサイズはどう決めるのか?
2024.10.19
目次
ラウンドテーブルのサイズ選定には明確な「基準」がある
ダイニングテーブルを検討している際に一度は選択肢に入るであろう「ラウンドテーブル」。
空間の雰囲気を柔らかく彩り、見た目が良いだけでなくコミュニケーション性にも長けており、特にここ数年高い人気を誇ります。
一方でサイズ選びを誤ると小さすぎて、あるいは大きすぎて使いにくいということもありえます。
ラウンドテーブルのサイズ選定には明確な「基準」があります。
家庭だけではなく「職場」「カフェ」など様々な場面を想定した「基準」を見ていきます。
家庭でのラウンドテーブルのサイズの基準は「人数」と「空間の広さ」
通常の家庭で使用する場合には、想定人数と空間そのものの広さで設置可能なサイズが決まります。
2人で使用する場合は直径80cmが最低限のサイズです。
これより小さくても食事や作業は行うことはできますが、スペースは心身ともに「ゆとり」につながります。
可能であれば「プラス10cm」、つまり直径90cmもあればベターです。
スペースに余裕を持つことで心地よく過ごすことができます。
3人で使用することが主、あるいはそれを想定するなら直径100cm(余裕を持つと110cm)は欲しいところです。
4人で使うのであれば直径120cm(余裕を持つと130cm)を、5人使用なら直径140cm(余裕を持つと150cm)あれば大丈夫でしょう。
これで想定される使用人数におけるラウンドテーブルのサイズはわかりました。
その次に必要なのは「それを置くスペースの確認」です。
つまり「実際の設置する空間の広さ」との相性がカギになります。
事実、ラウンドテーブルはコンパクトなサイズのものでも長方形型のテーブルより大きなスペースを要することも多々あります。
テーブルには椅子が付き物です。
椅子は出したり引いたりしないと着脱できず、その周囲を自身や他の人が回遊することも想定しておかないといけません。
余裕を持った椅子の出し引きとその背後の回遊には80~90cm程度の余白が必要です。
仮に直径120cmのラウンドテーブルを置き、椅子を4脚配置するとすれば「120+80×2=280cm」のスペースが必要です。
置いてはいけないということではないですが、ラウンドテーブルは正方形や長方形のようにどこか一辺を壁に付けるということには向かないので、それも含めて意外と広いスペースが必要となります。
また、人は同じ姿勢で着座できるのはせいぜい30~40分程度とされており、その時間を過ぎると無意識に体が動いています。
この動きは前後左右と様々な動きをしているため、その動きを考慮してチェアの後ろに余裕を残しておく方が快適に過ごすことができます。
以上のように家庭でラウンドテーブルを使用される場合は、その人数と配置する環境を考慮して選ぶ必要があるのです。
職場でラウンドテーブルを採用するのもお勧めな理由は
ラウンドテーブルは家庭だけではなく今や職場でも重宝されています。
円卓を囲んで話をすることで、立場や役職等関係なくコミュニケーションが取りやすいと言われているからです。
ビジネスシーンでラウンドテーブルを採用すると互いの表情がしっかり見えていて会話がしやすい環境となります。
さらには上座下座と言われる立場を意識させる部分がないため忖度せず自分の意見を発しやすいのが特徴です。
また、商品企画などに於いては誰しもが同じ目線で、同じ距離間でものを見る事ができます。
そのことで理解が深まりやすいなどメリットも多く存在するのです。
そもそも、ラウンドテーブルが生まれた由来も上下関係なく皆で囲むことができるテーブルといったところから始めっている理にかなった選択と言えます。
この場合サイズ選定は家庭で使用するものを選ぶ場合と同様の基準を採用します。
同時に書類などを拡げる可能性や周囲を不定数の人が回遊する可能性を考慮して、少し大きめ4人掛けでも直径130cmのものを選びつつ周囲のスペースも大きく空けておくことがお勧めです。
カフェでラウンドテーブルを多く見る理由は「時間」にある
カフェでは比較的サイズの小さなラウンドテーブルが置いてあるのをよく見かけます。
皆さんはカフェに行く際に何を求めていくでしょうか。
勿論「美味しいコーヒーを飲みたい」「カフェでランチをしたい」とカフェ本来の目的を達成するために行かれている人も多いでしょう。
しかし、実際にカフェを使用されている場面を見てみるとコーヒーを飲みながら仕事をしていたり、趣味の時間を過ごしていたり、どちらかと言うと「時間」を求めている人が多いように感じます。
「ゆったり寛ぐ時間」「集中して仕事をする時間」「友人とコミュニケーションを交わす時間」が優先されているなかでその媒介として「コーヒーなどの飲食物」があるように感じます。
人がストレスなく過ごすことのできる空間には「曲線」を用いることが良いとされています。
直線に比べて脳の感じるストレスが少なく落ち着いた空間になりやすく、そのことでラウンドテーブルなどの曲線を用いたカフェが多いのでしょう。
この場合のサイズの選定の基準はその場に何人座らせたいか、そして滞留時間を長くしてほしいのか、あるいは短くして回転効率を高めたいのかになるでしょう。
広いスペースは心身共にゆとりを生み、長居したくなる場を作りますがその逆もありえます。
その点を考慮したサイズ選定を行うことをお勧めします。
事前のプランニングが重要
いざ置いてみたら大きすぎた・小さすぎたということはラウンドテーブルに限らず、家具選びにおいてはよくあることです。
そうした失敗を防ぐためには今回お話ししたような知識の活用や、あるいは家具販売店で間取り図面を活用してのプランニングなどしっかりと行ってもらうようにしましょう。
そこから適正なサイズの選定や椅子の選択もできるようになります。
ラウンドテーブルには多くの魅力があります。
ラウンドテーブルに限った話ではありませんが見た目だけで選ぶのではなく、必ず使い勝手を考えて選ぶことが肝要です。
家具とは失敗しても早々に買い替えることができない買い物です。
失敗のない家具選びのお手伝いができるよう、家具蔵でも常時プロのスタッフが相談を受け付けていますので、少しでも迷われた際には家具蔵各店まで足をお運び下さい。
皆さんのご来店スタッフ一同心よりお待ちしております。
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