「良い家具を選ぶと長持ちする」と言われる理由との選び方とは
2024.11.2
「良いものを選ぶと長持ちする」
様々な場面で良く聞く言葉です。
この言葉が意味するものはどういったものでしょうか?
しかるに「良いもの=高価なもの=丁寧に作られているもの=丈夫=長持ちする」というニュアンスが多分に含まれている言葉と推察します。
であれば、高価なものはすべて長持ちする良いものなのでしょうか?
もしくは良いものはどれも高価になってしまうのでしょうか?
「良い家具」の条件とは
この「良いものを選ぶ」という言葉は家具にも当てはまります。
家具は家の中で人が暮らすために日常で使用する、いわば道具。
同時に空間を美しく飾る重要な要素でもあります。
そのうえで洋服を着替えるように頻繁に配置を入れ替えたり、あるいは買い替えるということはあまりありません。
つまり、家具における「良いもの」は「使い勝手良く」「美しく」「丈夫で」「長く使用できる」ことが重要な要素となってきます。
良い家具は「使い勝手が良い」
家具とは暮らしを、そして毎日を便利に、快適にするための「道具」です。
道具であれば使いやすい=使い勝手が良い方が良いに決まっています。
例えばダイニングテーブルを見てみましょう。
多くのテーブルには脚と脚の間に「幕板」という板があります。
これは補強を目的としながら、テーブルの天板裏の余計な補強や仕上げを行っていない部分を隠すためのもの。
これ自体はある意味「あって当たり前」とも言えますが、幕板があることでアームチェアの肘掛部分がテーブル下に入らなかったり、着座の際に足を組む時に窮屈に感じたりしてしまいます。
時間と手間を掛けて丁寧に作られ、隠すべき部分が無く、裏までも仕上げてあるテーブルはこの幕板を必要としません。
そうすることでアームチェアはきちんとテーブル下に収まるようになり、足を組む際にもテーブルに足が引っかかったりもしません。
つまり、非常に快適なダイニングライフを送ることができるのです。
良い家具は「美しい」
デザインが貧相なものはどんなに素晴らしいつくりでもその価値を失います。
人はどんなものに対しても美しいものを選びます。
それは住まいという空間における家具に対しても同様です。
デザインしかり、素材感しかり。
美しい、綺麗、素敵、格好いい、可愛い。
その表現はまちまちですが、見て美しいものにやはり人は惹かれるのです。
ですが、その美しさが最初だけで終わってしまうのは残念なこと。
家具は頻繁に買い替えるものではありませんから、時間が経っても美しいものである方が良いはずです。
無着色で仕上げた無垢材家具は、自然の色味と木目までもデザインとなる「美しさ」を考え抜かれたフォルムに同居させています。
そしてその魅力は時間の経過による色合いの美しい変化でさらに高まるのです。
使い始めより数年後、数十年後が美しい。
そんな家具はやはり「良い家具」と言えます。
良い家具は「丈夫」である
デザインや見た目が美しいばかりでは「モノ」の本質は見えてきません。
日常で使用する「道具」である家具には「丈夫さ」も求められます。
日本が誇る伝統の「木は木で締める」木造建築技術を応用した木組みでつくる家具は抜群の強度を誇ります。
「木と木」という同じ強度のものを合わせることで、お互いが引っ張り合う力が均一となり、緩みが起きにくくなります。
これが「木と鉄」ではどうでしょうか。
「木と木」よりもその「力」が異なることで耐久性が劣ってしまいます。
例えば、ネジや釘などの金物を使うことで部材同士の接合は容易に行うことができますが、その強度は木組みには遠く及びません。
丈夫であることは例えば重いものを載せても安心、ギシギシといった音がしないことで快適、そして買替えという行為から縁遠くなることでの経済的・精神的なゆとりをもたらしてもくれるのです。
良い家具は「長く使用できる」
「丈夫さ」も長く使用するうえでの重要な要素であり、そもそも使い勝手が良く、美しいものならずっと手元に置いておきたいものです。
そのうえでそれを「ずっと長く使用できる」こと=メンテナンスができることはまた大きな魅力です。
工場直営の家具店で家具を購入すると、アフターメンテナンスも安心です。
知らない間にできた傷、どうしても起きてしまう塗装状態の変化などを直したい。
あるいは真新しい状態にしてお子さんや別の人に引き継ぎたい、そんな思いを持つ人もいるでしょう。
「世代を超えて引き継いでいける」 「長きにわたり愛用し続けることができる」という、万全の体制がある家具店、またはそういったことを確認できる場所で家具は購入するようにしましょう。
「使い勝手良く」「美しく」「丈夫で」「長く使用できる」家具は、やはり大量生産品で手に入れるのは難しいものです。
そうでないものは場合によっては高価に感じることもあります。
ですが、自分にとって、あるいは普遍的に「使い勝手良く」「美しく」「丈夫で」「長く使用できる」家具であれば、その価格は決して高いものではないはずです。
そして、価格以上の「付加価値」をあなたの暮らしにもたらしてくれることでしょう。
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