無垢材家具が導く健康的な暮らし
2018.7.31
「LOHAS(ロハス)」という言葉が世間に浸透してだいぶ時間が経ちました。
この「LOHAS」、本来の意味を調べてみるとこのようになります。
「英語の "lifestyles of health and sustainability" (健康で持続可能な、またこれを重視する生活様式) の頭文字をとった略語で、「健康と地球環境」意識の高いライフスタイルを指す用語」(Wikipedia)
人間の暮らしは文明の進歩もあってとても快適になり、また、その恩恵により寿命が伸びたり、より健康的で快適な生活を送ることができるようになっています。
しかし、その一方で文明生活のしわ寄せが地球や人間自身にも影響しているのもまた事実。
だからこそ自然のものに回帰し、地球にも人にも優しい暮らしをしよう、というのがこの「LOHAS」の考え方です。
私たち家具蔵は「無垢材」「無着色」の家具を20年以上皆さんにご紹介してきました。
無垢材家具には私たちが文化的な暮らしを行ううえで、さらにその先の「人にも地球にも優しい」という点でのメリットがたくさんあります。
それはそのまま、自然の贈りものである「木」の恩恵でもあるのです。
無垢材は湿度を調整してくれる
よく「木材は呼吸している」といわれます。
無垢材はその内部にたくさんの小さな空洞(細胞)を持っていて(多孔質という構造です)、この空洞によって木材は空気中の湿度が高い時には湿気を吸い、乾燥した際には水分を吐き出す働きをします。
日本の夏は高温多湿である一方、冬場などはとくに乾燥しがちですね。
室内に無垢材家具があると、そんな日本特有の環境でも快適な生活をサポートしてくれる、というわけです。
無垢材は目にも優しくメンタルヒーリングもできる
「木視率」という言葉があります。
これは空間のなかに木材を使用している割合=木が視界に入る割合を表したもので、この数値が適正であると人はリラックスできたり、集中力が増したりするのです。
これは木目から感じることのできる「1/fゆらぎ」が大きく作用しているためです。
自然界に普遍的にみられるこの現象、人の心拍や浜辺に打ち寄せる波、炎のゆらぎなどあらゆる自然現象の動きの元になるパターンのことを指し、人と自然界に共通するリズムが安らぎを与える、というものです。
家具蔵は無垢材を着色することなく、自然の表情そのままで使用し、家具をつくります。
その表情にはひとつとして同じものがありません。
その家具の木目や木肌の濃淡は、まさしくこれにあたり、これが人の目に心地よい刺激を与え、気分をリラックスさせてくれるのです。
さらに木材の表面にあるミクロの凸凹は太陽や照明などの強い光を分散し、反射率を軽減してくれることで目にも優しい効果があります。
例えば、住まいの広い面積を占め、毎日の暮らしの中心になるダイニングテーブル。
この部分にも癒しと「1/fゆらぎ」効果のある無垢材家具を選ぶのはとても健康的なことなのです。
木が与えてくれる「安らぎの香り」
クスノキという木は皆さんご存知ですね。
また、箪笥の中にいれる防虫剤のあの匂い、あれも皆さん記憶にあるでしょう。
あれは「樟のう」と呼ばれるクスノキ特有の成分が出す香りです。
このように、木や無垢材には様々な化合物が含まれていて、それぞれに特有な香りを作り出しています。
この特有の香り成分のうち、もっとも多く含まれているのが、「テルペン類」と呼ばれる揮発性の成分です。
かすかに漂うその香り(皆さんが俗に「木の香り」というものです)は、ストレスや不安を和らげる心理的作用のほか、気道の働きを良くする効果や血圧を下げる効果などが認められているほか、ダニやカビの繁殖を抑える働きもあるのです。
そこにいるだけで心地よい気持ちになる「木の香り」。
現代のストレス過多の社会に暮す私たちの気分をリフレッシュさせてくれるだけでなく、清潔で快適な室内環境を維持するためにも大いに役立ってくれているのです。
無垢材はエコ素材
なにより、「LOHAS」の考え、エコロジーの精神からすると無着色である無垢材家具はまさにピッタリの素材です。
家具に限らずモノは長年使うと状態が劣化してきます。
これは素材の劣化もさることながら着色が剥げたり、キズができたりといった理由によるものですが、色を塗らない無垢材家具は長年使いこむごとに色目や表情が変わり、キズすらも味になります。
また、そのキズも削ったりすることで元通りに戻るのですから、一度作ればずっと長く使う事ができ、結果として限りある資源を大事に使うことにも繋がるのです。
長年使い込んで「味が出たなあ」と思わせるものは実は身の回りにはそんなに多くはありません。
しかし、毎日暮らしの傍にあり、毎日目にするものだからこそそうしたものを使うのが「快適な暮らし」への一歩と私たちは考えています。
無垢材家具がもたらす様々な健康
「休む」という字は「木」の傍らに「人」という字を添えて書きます。
その昔、人々は木をはじめとする自然の産物全てに神が宿り、それを使って得ることの全ては「贈りもの」と考えていました。
もちろん、大きな木により掛かって身体を「休」めることもそのひとつですし、木から生まれる道具を使って得ることのできる便利さは肉体的な疲労や気苦労を「休」めることにもなったことでしょう。
つまり、人の暮らしのなかで木の恵みを取り入れることは便利さの追求と共に「安らぎ」とともに生活することに他ならなかったのです。
また、文明の進歩によって解明された、さきにあげた効果もひょっとすると知らず知らずのうちに人々は気付いていたのかもしれません。
加工性の良さだけではない、木の恩恵。
また、地球環境の変化が叫ばれている昨今、そのことにあらためて気付くことで、普段の暮らしの中から考え、実行の出来る「LOHAS」な暮らしを実践してみるのはいかがでしょうか?
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