「寝心地の良いマットレス」の選び方と「長持ちさせる」手入れ方法を知る
2019.1.7
いわゆる睡眠をとる際に「マットレス+ベッドフレーム」という組合せを使用する方はたいへん多いと思います。
ある調べではベッドの普及率は所帯別では約7割にものぼり人口比で見ると5割を軽く超える数値を記録しています。
ベッドフレームだけでは寝具としては成立せず、そこにマットレスの需要が生まれるのですが、見た目は同じように見えても、内部構造も寝心地も全く違うものです。
今回は「寝心地の良いマットレスの選び方」とその「手入れ方法」についてお話しましょう。
寝心地の良いマットレスとは
一般的に「寝心地の良いマットレス」は「仰向けに寝た時も、立っている時の姿と同じS字姿勢が保てる」ものといわれています。
具体的には背中を頂点に、腰の部分のへこみとお尻の部分の一番高い位置を線で結び、横から見た寝姿がS字に見える、というような体勢です。
マットレスの構造自体も千差万別ですが、どのようなマットレスが自分の睡眠スタイルに合うのか、好みの硬さがどれくらいなのか分からないという方も多くあります。
そういった方には、実際にショールームなどで寝転ぶなどして好みのものを探してみることが一番おすすめです。
寝心地を確かめる際のポイントを以下にまとめます。
寝心地の良いマットレスを確かめるには
1.上から押えてみる(詰め物のバランスを確認する)
両手で上からマットレスを押えるとマットレスによっては、スプリングコイルの形や感触が直に伝わるものや、スプリングがギシギシときしむ音が聞こえるものがあります。
こういったものは耐久性や寝心地にも過度な期待ができない場合が多いので注意です。
理想的なものは、「手で押さえた時に深く沈み込むもの(手のひら2つ分くらいの沈み込みがベスト)。」
深く沈み込むものは、クッション層とスプリングコイル層がバランス良く配置されているものとなります。
2.座ってみる(横揺れの程度がわかる)
少し勢いをつけて座ってみて、衝撃や振動がすぐに止まるものがベストです。
逆にそうでないものは、寝返りの際にもマットレスの横揺れが止まりにくく、寝心地に影響しやすくなるのです。
3.仰向けに寝てみる(沈み込みの程度が分かる)
寝転がった際に腰やお尻といった、体重がかかりやすい部分など、どこか1か所に負荷がかかるようであると、寝返りが打ちにくく、体を痛めやすくなってしまいます。
人間は横になったとき、全体重のうち、頭部:8%、胸部:33%、臀部:44%、脚、腕:15% が各マットレス表面に重力がかかります。
つまり、仮に体重65kgの人ならお尻から太ももに28.6kgの荷重がかかるのですが、このバランスがより均等になるような沈み込みのあるマットレスが快適な睡眠に繋がるのです。
4.横向きに寝る(圧迫感の有無が分かる)
横向きに寝ることが多い人は、左右どちらか横向きに寝て、「不自然に感じる体のパーツはないか」「圧迫感はないか」を確かめる必要があります。
どちらか1つでも感じるようであれば、他のものを試してみる必要が高いという事です。
5.寝返りを打つ(体への振動の伝わりやすさが分かる)
2.と同様に寝返りを打ってみることで、どれくらい内部の振動が伝わりやすいかを体感できます。
振動が伝わりすぎる場合は体への負担が大きくなるため、快適な睡眠の妨げになるのです。
マットレスを長持ちさせるお手入れ方法
そうして選んだ快適な寝心地のマットレスですが、毎日使うものであるため、消耗品であると認識することがまず前提となります。
ですが、その消耗の速度も手入れ次第で緩めることができます。
毎日清潔に保ち、傷みなどのダメージを最小限にする、手入れ方法や使い方をまとめました。
1.ベッドパッドを敷く
ベッドパッドとはマットレスの上に敷くシーツのようなもので、そのタイプは主に2種類に分けられます。
「汗取りタイプ」
睡眠中にかく汗を吸収してくれるアイテムで、マットレスへの汗染みや臭いなどをカットしてくれます。
丸洗いも可能であることが多く、汗を多くかく夏場には特に活用すると良いでしょう。
「寝心地調節タイプ」
汗取りタイプは薄手のものが多いのに対し、寝心地調整パッドは厚めのものが多くなります。
マットレスが思いのほか硬かった時や、スプリングが体に当たるのが感じられる時などにおすすめのアイテムです。
寝心地調整タイプは汗取りパッドとは異なり、洗濯機で丸洗いできないので、使用の際は汗取りタイプと一緒に使うことがおすすめです。
2.定期的に干す
日当たりの良いところに立てかけておくだけで十分です。
特に日光が直接当たりやすい場所がマットレス干しのベストスポットになります。
干すことによって、マットレスのベンチレーター(通気孔)からは出せなかった湿気や、臭いも放出しやすくなります。
「2~3ヶ月に1度」を目安として心がけましょう。
3.回転させて(ローテーションして)使う
マットレスはずっと同じ面、同じ方向で使っていると、お尻や腰部分など、重みがかかりやすい場所がへたりやすくなるばかりでなく、コイルの消耗が早くなったり、中身に使われている素材も痛みやすくなってしまいます。
おおよそ2~3ヶ月を目安に、頭と足の部分を逆向きに回転させて使います。
こうすることで、マットレスの老朽化に歯止めをかけることができます。
さらに、6ヶ月スパンでマットレスの表と裏もひっくり返します。
これで、普段接していた面を休ませることができるのです。それを繰り返すとより長持ちしやすくなります。
ほとんどのマットレスは表も裏も、足部分も頭部分も対称に構成されているため、全ての面をローテーションしても寝心地への影響はありません。
良いマットレスを長持ちさせるには「試して」「適切なケア」を心がけること
多くの人が何気なく使い、一般的になってきたものこそ「試す」ということは怠りがちですが、睡眠は生活の土台をつくるものであり、そこにこだわってこそ上質な毎日が送ることができるものでもあります。
また、その快適性を保つには多少の手間はどんなものでも必要になってきます。
大事なのは試すにあたっての基準と維持のための適切な方法を把握しておくこと。
家具蔵でも無垢材ベッドフレームの他、マットレスも数種類ご用意しておりますので、こうしたお話も勿論行います。
お気軽にお声掛け下さい。
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