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「木のテーブル」素材の選び方を知る

2019.2.13

長く使うテーブルであれば「無垢材」を選ぶべき


ひとことで「木のテーブル」といっても、木製のテーブルには大きく二種類の素材が有ります。

それは「無垢材」と「突板(ツキ板)」です。

見た目は同じようでも、その作り方は全く異なります。

このコラムでは、それぞれの特徴などを知ってもらったうえで、長く愛着を持って使い続けるテーブルには「無垢材」を選ぶべき理由をお話ししましょう。

 

「無垢材」とは


「無垢」とは「純粋」「混じりけの無い」などの意味を持つ単語です。

一言で言うと、「無垢材」=「木そのもの」であると言えます。

のこぎりや彫刻刀などで切ったり削ったりしても、中まで全て本物の木材であることが特徴です。

その中でも原木を板状にスライス(製材)し、その板を乾燥させた「そのままのもの」を「一枚板」と呼びます。

厳しい自然環境の中で100年以上の時間を過ごし、さらにそこから製材や乾燥といった工程を経て、なおそれでも一枚板の状態でテーブルに出来る木材は非常に貴重です。

何故なら、原木をいざ製材してみたら中に空洞が有ったり、乾燥の途中で真二つに割れてしまったりすることが非常に多く発生します。

そのため基本的には無垢材の中で、この一枚板が最も希少、ということになります。

 

一枚板に対して「集成材」という呼び方が有ります。

集成材とは幅の細い一枚板や、乾燥時点で割れてしまったような小さな板と板を接ぎ(はぎ)合わせて作るものを指します。

さらに集成材のなかでも「幅接ぎ(はばはぎ)集成材」と「ブロック集成材」の二つに分かれるのが特徴です。

幅接ぎ集成材は名前の通り、幅方向に対してのみ板を接ぎ合せていきます。イメージとしては幅の細い一枚板を横に接ぎ合わせていく作り方となります。

これに対して、幅方向だけでなく長さ方向にも板を接ぎ合せるのがブロック集成材です。

フローリングを想像して頂くと分かりやすいかもしれません。

ここで知って頂きたいのは、無垢材=一枚板ではなく、集成材まで含めて無垢材と呼ぶということです。

 

「突板(ツキ板)」とは


「突板」と書いて「ツキイタ」と読みます。

突板とは、丸太を大根の桂剥きのように0.2ミリほどに薄くスライスしたシートを、心材と呼ばれるベニヤ板やMDF(※)などの合板に貼り付けたものを言います。

(MDF=「中質繊維板」は「ミディアム・デンシティ・ファイバーボード(Medium density fiberboard)」の略で、木材チップを原料とし、これを蒸煮・解繊したものに合成樹脂を加えて成形する)

テーブル天板の側面を見たときに、幅と奥行きどちらかの双方向に年輪が見える場合は無垢材、年輪が見えない場合は突板である、というのがわかりやすい見分け方です。

 

無垢材の特徴


●木そのものの素材感を感じることができる

木の熱伝導率は鉄の約1/500で、熱をとても伝えにくい性質を持っています。

触ったときに、金属のように「冷たい!」「熱い!」と感じないのは、木が手の熱を奪わないから。

その温もりのある触り心地は、林野庁の森林総合研究所の研究によっても、「やすらぎ効果」があると認められています。

●使い込む程に味わいが増す

自然素材である無垢材は、皮革製品と同様に使い込む程に味わいを増していきます。

紫外線などの影響により、色味が変化することを家具蔵では「経年美化」とも呼んでいます。

●傷などの補修が出来る

突板のようにたとえ木であっても異質のものを貼り合わせたりしているわけではなく、中まで全て「本物の木」である為、傷などがついても削り直しを行えば元通りになります。

家具蔵でも万全のメンテナンス体制で何世代にも渡って使っていただけるようにご案内をしています。

●高額なことがある

原木から厚い板を挽いて作る無垢材テーブルは、原材料費、製造コストなどの様々な要因で高額になります。

一本の原木から大量生産できる突板テーブルの方が安価なことも多いですが、それを差し引いても突板テーブルの方が高額な場合もあります。

それはデザイン料などの付加価格が乗っているからです。

たとえデザインが良く、高額であったとしても突板のものは側面が剥がれてきたり、キズが思いのほか目立ってしまう、といったこともあります。

買い物に価格は大変重要な要素ですが、長く愛用できるもの・長い目で見た時のコストパフォーマンスを考慮することが大事です。

家具蔵では「工場直営価格」にて、長く愛用できる良質な無垢材家具をご提供しています。

●木の「動き」がある

無垢材は湿気や乾燥の影響で膨らんだり縮んだりします。

配置する空間の環境条件によっては木の動きが起きるリスクがあることは覚えておくべきです。

ただ、それも家具材にする前の「乾燥」の工程にどれだけ時間を割いているか、というポイントで大きく変わります。

家具蔵ではこの乾燥の工程も樹種ごとはもちろん、一本ずつを自社工場の徹底した管理のもとで行い、含水率(木の中に含まれている水分量。それが多いと木の動きは大きくなる)を限界まで下げたものを家具材にしています。

●重さがある

樹種によって多少は異なりますが、中まで木の繊維がぎっしり詰まった無垢材は決して軽くはありません。

しかし、その重量が安定感を生み、どっしりとした重心が使用上の安心感を生むのもまた事実。

家具蔵ではテーブルに無駄な補強を付けることなく、スッキリした見た目と使い易さ、出来る限りの軽量化を実現させています。

 

突板の特徴


●表情を揃えやすい

かつら剥きの要領でごく薄く板を取っていくため、全体としての色味や木目などが均一のものが大量に手に入ります。そのため突板のテーブルは木目がそろっている、色味も均一の物が多くなります。

同時にその見た目を重視することで着色を行うものは使用するうちに色が褪せたり、キズがついた際にその下地が目立って見えてしまうことも多々あります。

●軽く、木の「動き」がほとんど生じない

そもそも薄い単板を積層したものであり、木くずを固めた中身のものや、中身そのものが空洞があることもしばしば。

その為非常に軽く、無垢材で起こり得る「動き」はほぼありません。

ただ、その反面、もろく、壊れやすいものでもあります。

●経年での変化が多くの場合は「劣化」となる

色味の変化は木材の中に含まれるリグニンという成分が紫外線などの影響によって変質することが主な要因ですが、突板は非常に薄いため色の変化は殆ど起こりません。

着色の色褪せやキズなどは多くの場合、見た目を損ねていることが多いです。

●削り直しでの修復ができない

0.2ミリという非常に薄いシートが表面に貼られているだけなので、傷が付くとベニヤやMDFといった心材が見えてしまいます。

削り直しをすると表面の突板がはがれてしまうため、根本的な補修は難しくなります。

 

十年以上使うテーブルを探すなら


 

無垢材と突板の違いや特徴を見ると、あることが分かってきます。

「とりあえず」「間に合わせで」という考えでお探しの方は価格を抑えた突板テーブルの方が良いでしょう。

しかしながら、10年、20年と長く使いたいテーブルであれば、経年美化で色味の移ろいを感じながら、また傷が付いても何度でも補修のできる無垢材を選んだ方が間違いありません。

家具店によっては突板で作られたテーブルも無垢材テーブルに近い金額で販売されています。

自分が「良いな」と思ったテーブルは無垢材か突板かをショップの人に聞いてみるのもひとつです。

家具蔵では全て無垢材のテーブルだけを製作しています。

それは丸太で木を仕入れ製材・乾燥といった木材の下拵えからする家具店として、80年から100年、ときにはそれ以上生きた木の表情を感じてほしいからです。

是非、家具蔵の各店で本物の無垢材テーブルをご覧になって下さい。

スタッフ一同お待ちしております。

 

家具蔵の無垢材テーブルのラインナップはこちら

家具蔵の無垢材一枚板天板のラインナップはこちら

家具蔵のオーダー家具作りとそのこだわり

 

 


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