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正しい座り方を知り健康な暮らしを!

2019.2.22

 

1日に椅子に座っている平均時間が世界一長いのは何人でしょう?

正解は日本人です。

畳の生活などもなじみ深いので意外に思うかもしれません。

世界の国々が平均5時間程に対して、日本人は平均7時間と言われています。

1日の約1/3の時間を椅子に座って過ごす私達にとって、「正しい座り方」で椅子に座ることは健康上とても重要な意味を持ちます。

ここでは体に負荷のかかりにくい正しい座り方をお話ししましょう。

 

体に負担をかけない座り方のポイントは4つ


座っているのは立っているときより楽だと思われがちですが、楽だと感じるのは実は脚だけです。

体全体にとって最も負担がかからない状態は実は立っている時なのです。

座り姿勢は直立姿勢と比べ、重力の影響により40%近く負荷が増加し、座ること自体が体のストレスになっています。

しかし家や職場で座らずにいる、ということは案外難しいもの。

そのため、少しでも体への負担を軽減する座り方を身に付ける必要があります。

それでは、具体的にどのような座り方が「正しい座り方」になるのでしょうか。

体に負担をかけない座り方は、以下の4点がポイントになります。

●座面の奥まで深く腰を掛けていること

●深く腰掛けた状態で足裏がしっかりと床に付くこと

●背もたれに体を預け、背骨のS字形状が保たれること

●肩を上げず、腕が90度くらいに曲がっていること


まず椅子の奥にしっかり座り、背もたれに体を預けることが基本です。

そして、椅子に深く腰を掛けたとき、足裏がしっかりと床に付く座面の高さが重要です。

深く腰掛けた際に、足が浮いてしまうと体重の分散が上手くできずに疲れてしまいます。

また、足を床に付けようとして浅く座ると、背もたれに体を預けられず、徐々に前かがみの姿勢になってしまいます。それにより、頭部が体の軸より前に出てしまうので体全体で支えることができず、首へも負担がかかってしまいます。

足がしっかりと床に付き、座面の端と膝裏との間に指2~3本の隙間が空くのが理想といえます。

頭部は顎を引いて、背骨の中心で支えるような姿勢がベストです。

この頭部が本来あるべき位置から2.5センチ出てしまうごとに、首の後ろの筋肉や靭帯には4キログラムずつ負担がかかるといいます。

前のめりの姿勢になると、極度の筋肉の緊張や気道が狭くなるなど、血液と酸素が通りにくくなり脳への酸素供給が不足することもあるのです。

深刻化してしまうと集中力の低下やめまい、偏頭痛を引き起こす原因になってしまいます。

目安として背筋は90度より10度ほど後ろに傾け、体を背もたれに預けて座ります。

この背もたれに体を預けた状態で、背骨のS字形状が保たれる椅子が体の負荷が軽減された状態です。

椅子の背もたれの部分が直線的ではなく、S字に添った形状をしているものはその姿勢のサポート性が増しますね。

同じ場所に30分以上座り続ける、そんな人は腕が置けるアーム(肘掛)付の椅子がお薦めです。

人間の腕の重さは体重の約15%あります。

60キログラムの体重の方で約9キログラムの重さがあるのです。

アームの無い椅子に長時間座り続けていると徐々に腕の重さが気になり、体重の分散をしようとテーブルや椅子の背もたれに腕を乗せるようになります。

そのような姿勢になると背が前傾やねじれることとなり、腰や肩に大きな負担がかかります。

肩を上げずに腕が90度くらいに曲がる高さのアームが付いている椅子に座ると楽なだけでなく、正しい姿勢で長時間椅子に座ることができます。

 

座る際に「これ」を意識すると良いのは


体に負担をかけない椅子を用意できたなら、あとは座る際に「坐骨」を意識すると良いでしょう。

坐骨とはお尻の骨のことです。

両手を座面におき、手の上に座り、このときにゴリゴリと手にお尻の骨が当たります。

それが坐骨です。

坐骨が椅子の座面に当たるように意識して座ることで骨盤が自然と立つようになります。

日本人は世界的に見ても姿勢が悪く、腰痛も多いと言われます。

その理由として、欧米人との身体特性の違いがあります。

元々農耕民族の日本人は畑を耕したり、農作物を収穫する際に前傾姿勢になります。

そのため、内側の筋肉が発達し、姿勢が内側に丸まりやすくなっています。

それに対し、狩猟民族である欧米人は弓矢や槍を使う為、背中側の筋肉が発達し、日本人よりも姿勢よく座れます。

その違いは使う道具にも表れており、日本は「引く動作」が中心になるもの、欧米は「押す動作」で使うように作られたものが多く、ほぼ真逆といえます。

例えば、日本ではのこぎりは引いた際によく切れますが、欧米ののこぎりは押した際によく切れるようになっています。

 

日本人は椅子に腰かける際、お尻全体で座り、重心が前にあるため、浅く腰掛けてしまいます。

そのため、骨盤が倒れて姿勢が悪くなってしまうのです。

床生活であぐらや正座をしていた頃は日本人も坐骨で座る癖が付いており、そのなかで姿勢が保たれてきましたが、椅子を中心とした暮らしになるにつれて姿勢が悪い人が増えてしまいました。

これは日本(だけの話ではありませんが)で流通している椅子の多くがデザインやコスト重視になっていて「座る」という行動を深く考慮していないものが多くあることにも由来します。

例えば、先述の4つのポイントを実践できるような椅子。

坐骨を意識し、骨盤を立たせることで姿勢が良くなり、肩こりや腰痛が軽減されることを研究した椅子。

すなわち「負担が少なく」「自然に良い姿勢・楽な姿勢を保つことのできる」椅子を選ぶことで自然と健康への近道になり、作業の効率性なども上がることでしょう。

自然な良い姿勢はダイエット効果もあわせ持ちます。

姿勢が悪く骨盤が歪んでしまうと 骨盤の中に内蔵が集合してしまう状態になります。

その結果、代謝や血流が悪くなり、「太りやすい体型」や「下半身太り」を引き起こしてしまうのです。

逆に、正しい骨盤を立てる座り方をすることで代謝や血流が改善されます。

こういった科学的な内容、人間工学的な側面も加味した上でインテリア性や耐久性も兼ね備えた椅子こそ「良い椅子」です。

家具蔵の無垢材チェアも無垢材という素材の見た目や響きはクラシカルな趣きこそありますが、この「座る」という事柄については常に先駆者でありたいと考えています。

それを無垢材というアイデンティティのうえで表現できるよう日夜研究に励んでいます。

普段何気なく行っている「座る」という動作ですが、我々の健康に深く関わっています。

少し意識を変えるだけでとても快適に過ごすことができるので、ぜひ実践してみて下さい。

そして、毎日の暮らしの中でそのサポートを行い、日常に溶け込む無垢材チェアを一度体感しに家具蔵の各店でもどうぞお待ちしております。

 

「座る」を考え、かたちにした家具蔵の無垢材チェアのラインナップはこちらから


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