自由が丘・目黒通りに家具店が多い理由とは
2019.1.5
自由が丘と言えば、全国的に有名な高級住宅地でスイーツをはじめとしたグルメや、ファッションの街としても知られています。
「家具通り」は、その自由が丘付近の目黒通りに沿って延びる、一風変わった商店街です。
具体的には、目黒通りのうち、山の手通りとぶつかる大島神社のあたりから、碑文谷にかけての部分がこの名で呼ばれています。
家具蔵をはじめとする自由が丘駅近辺にも多種多様な家具店やインテリアショップが揃います。
ここからこの家具通りまで家具やインテリア探しに歩を連ねる人も多くいます。
この家具通りには、流行の北欧家具からアメリカンヴィンテージ、フレンチカントリーなど、さまざまなジャンルの高級家具店が軒を連ねているのがその理由です。
2019年現在、家具通りの店舗数は実に60を超えています。
その存在はすでに世界的に有名となっていて、海外の著名なインテリアブランドからも注目を集めているほどです。
しかし、なぜこの通りにこうも高級家具店が集まり、そして今なお発展し続けているのか、不思議に思う人もあるでしょう。
「家具通り」の立地
それは、家具通りの立地が、商売をする上で決して良いとは言えないからです。
まず、駅からの距離があり、つまり繁華街からも離れています。
また、近くに大規模な駐車場があるというわけでもないので、家具を探す人が車で訪れるには、不自由を感じることになってしまうのです。
人が集まりにくく、利便性にかけると言うこれらの要素は、商店街にとって大きなマイナスポイントになります。
普通の商店街が人の目を集めやすく、買い物の便宜を図りやすい駅前から発達していくことを考えると、家具通りの発展は特異とも言えるものなのです。
もちろん、これにはきちんとした理由があります。
富裕層と外車ディーラー
この目黒通り、家具蔵自由が丘店からも徒歩圏内の通りですが、ここにはもう一つの特徴が関わっているのです。
目黒通りは都心と横浜を繋いでいる幹線道路ですが、この道路ではとにかく高級外車の多さが目に付きます。
目黒通りは「国内で一番外車が通る」と言われ、外車のディーラーが店舗を並べる場所でした。
高級外車の所有者は、都心の一流企業に勤め海外を飛び回るエリートサラリーマンと文化人、一流スポーツ選手などのいわゆるセレブリティです。
彼らは自由が丘に住む富裕層で、豊富な購入資金に加え、ライフスタイルにもそれぞれがこだわりを持っていました。
プライベートな時間を過ごす自宅を、より居心地のいい空間に整えてくれる高級家具は、その中でも特に重要なアイテムだったのです。
目黒通りに続々と高級家具店が集まってきたのは、自由が丘が顧客となる富裕層の居住地だったから、というだけではありません。
家具店は、家具をただ置くのではなく、顧客にその魅力が伝わるよう、売り場に工夫を凝らした演出を施します。
ダイニングやリビングといった具合にフロアを区切り、その設定に合わせた家具を並べ、実際に触れてもらう。
その質や使い心地を確かめてもらうことで、顧客はその家具が自宅にあるところを想像しやすくなるからです。
そのためには、どうしてもある程度の面積が必要になります。
この点において、目黒通りには、広々とした展示場を備えていた、外車ディーラーの跡地を利用できると言うメリットがありました。
商店街が形成されるためには、店を買い支えてくれる顧客層と、十分な数の店舗が出店できるだけの土地が欠かせません。
目黒通りには、資金力と家具にこだわる趣味のよさを併せ持った富裕層の存在、外車ディーラーの店舗跡地という形で、その二つの条件が揃っていたのです。
多種多様な出店の相乗効果
ここで出店ブームのきっかけを作ったのは、意外にも高価な小物インテリアを扱うアンティークショップでした。
この後を追って、逆の方向性を持つモダンインテリアのショップが現れると、以降は互いの得意不得意を補完しあうような形で出店が続いていったのです。
こうして店が店を呼ぶという出店の連鎖が始まり、いつしか目黒通り沿いに、高級家具店が集まることになりました。
結果から見れば、ごく自然な形で誕生した、目黒通りの家具通りですが、この時点ではまだ出店の流れは緩やかで「条件の良さに惹かれてなんとなく高級家具店が集まった通り」でしかありませんでした。
それが「家具通り」として全国的に名前を知られるようになったのは、雑誌の特集記事からでした。
アメリカのハースト婦人画報社が発行する「ELLE DECOR(エル・デコ)」は、デザインをテーマとして流行のインテリアを紹介し、コーディネートを提案する雑誌です。
そのELLE DECORが、目黒の家具通りを「目黒インテリアストリート」と名付け、特集を組んでいくつかの店舗を取材したことが、流行に敏感な読者の関心を、一気に目黒通りに集めることになりました。
するとこの件をバネとして、新たに出店を決める家具店も出はじめたのです。
店舗が増えればそれがまた話題となり、家具通りの出店ブームは、その流れを急激に加速させていきました。
自由が丘には「メープル通り」や「マリ・クレール通り」など、街の通りに、お洒落な雰囲気を好む若い女性にアピールする名前が付けられています。
ELLE DECORの命名による「目黒インテリアストリート」という名称は、そこに違和感なく馴染むものでした。
こうして目黒の家具通りは、富裕層だけではなく、部屋のコーディネートに憧れる若いカップルも訪れる、自由が丘の新しい名所となったのです。
家具蔵もこの家具通りではなく、むしろ自由が丘の駅から徒歩4分という立地であり、自由が丘でのお買い物と並行して立ち寄ることができる店舗として21年の歴史を数えます。
徒歩圏内で様々な家具店やインテリアショップを見ることができる、「自由が丘家具クルーズ」。
皆さんも今度の休みは様々なインテリアに触れる一日にしてみてはいかがでしょうか。
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