チェアの種類とサイズを知る その1
2019.6.4
「チェア」つまり椅子という家具は基本的に、というか目的が「腰掛けるための道具」ではありますが、一口に「腰かける」といっても、様々なシーンが出てきます。
食事をする時、勉強や仕事をする時、のんびりと寛ぐ時…。
それに対してチェアには様々な種類があります。
では、それぞれがどの様な目的を持ち、その特徴はなにかを種類ごとに紐解いていきましょう。
ダイニングチェア
日々の暮らしの中で一番活用することが多く、また、デザインや価格帯を含め本当にたくさんの種類があるチェアです。
それだけにこだわりを持って選ぶことが暮らしのクオリティを上げることに直結します。
使う素材についてもぬくもりのある木製のものや、クッション性を重視したもの、スチールやプラスチックなど様々。
選ぶポイントとして、まず「ダイニングは食事だけの空間だけではない」という見方を取り入れると良いでしょう。
食事だけでなく、食後の時間の過ごし方や、テーブルに向き合うその他の姿勢、例えば手紙を書いたりパソコンをしたり…。
様々なさ姿勢に対応できるダイニングチェアは、暮らしの中でも重宝する椅子となります。
特に座面や背もたれの傾斜が体に合うことと、無理なく床に足が付く座面の高さである(もしくはそのように調整できる)ものを選ぶのが大きなポイントです。
サイドチェア
背もたれがあり、肘掛けのついていないチェアを指します。
シンプルで通常の椅子とくらべてやや小ぶりなため、リビングやダイニング等に設置しても邪魔になりません。
ちょっと軽く腰をかけることや、荷物や本、小物をかざるスペースとしても使い勝手が良いです。
インテリアのアクセントとしても人気があり、様々なデザイン・素材のものが増えています。
スタッキングできるタイプもあります。
また、最近ではある程度長い時間腰かけられるように座面幅が450~500ミリ程のゆったりとした仕様のものも増えてきています。
アームチェア
肘掛け(アーム)が付いていて、ゆったり長時間座ることができるチェアです。
サイドチェアが足裏・臀部・背面の3点で体重を分散するのに対し、アームチェアはその3点+両腕の5点で体重の分散が出来るため、体への負担がさらに軽減します。
リビングでソファの代わりに使用できるものから、食卓で食事やデスクワークも可能な作業性も兼ねているタイプ等、その目的や仕様も多岐に渡ります。
アームチェアの中でもサイドチェアにアームが付いたタイプと、背もたれ部分(笠木)の延長上がそのままアームになる「ラウンドバック」というタイプがあります。
サイドチェアにアームが付いたタイプは背もたれが高いため、腰骨を立たせ、正しい姿勢で長時間座ることが出来ます。
また、背中を支える面積が広いので、高齢の方などが座りやすいことが多くあります。
ラウンドバックは背もたれが大きく弯曲していて全体の高さも低いため、背を倒して寛ぐことや少し斜めに腰かけること等、様々な姿勢に柔軟に対応できるメリットがあります。
背もたれが低いので、圧迫感も軽減されます。
イージーチェア
リビング空間でも使える、ゆったりとした座り心地の椅子として活躍するのがイージーチェア。
「イージー」の名そのまま、「楽な椅子」という意味で主にクッションを座面や背もたれに使い、座幅も広く使った肘の付いている椅子が多くあります。
ソファを置かず、パーソナルな寛ぎが出来る椅子として最近はリビングにイージーチェアを置き、リビング周りを広く取るスタイルも人気があります。
クッション性の高い椅子は座面や背もたれのクッションにヘタリがおきた時、内部材が交換しやすいものを選ぶと愛着を持って長く使うことができます。
ラウンジチェア
姿勢を楽にして保ち、ゆったり寛ぐために背もたれに傾斜をつけた、休息を目的として作られたチェアのことを指します。
ラウンジチェアの「ラウンジ」は動詞では「もたれかかる」「ゆったり横になる」といった意味を持ち、名詞では「休憩室」「居間」といった意味を持ちます。
おしゃべりや寛ぎの時間に使われることが想定されているため、その基本構造はイージーチェアとほとんど同じと考えて良いでしょう。
イージーチェアとの違いは、より寛ぐということを重視した椅子の為、パーソナルスペースを確保するために背面を高くして周囲の空間との間仕切りの効果を持たせたものや、背もたれの傾斜角度を大きくし、足を伸ばして座るための足置きが付いたものもあります。
決まった格式などはなく、座り心地の良い椅子の事を総称した呼び方で、リビングで使われることも多いですが、書斎や寝室などに置き、読書などの寛ぎの時間に使う方も多い椅子です。
木製や樹脂製など材質は様々ですが、自然素材のものがそのぬくもりで休息をするための椅子として合っているようで人気があります。
足乗せのオットマンと組み合わせて使うスタイルのものも多くあり、総じて革張りのタイプも多く、ラグジュアリー感の高いチェアとして書斎やリビングでのゆったりとした寛ぎに向いています。
オットマンと合わせた場合には全体の空間へのボリュームが大きくなるので、設置スペースには十分なプランニングが必要です。
(以下、「チェアの種類とサイズを知る その2」に続きます)
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