キッチンのクックトップの種類を知る ~ガスコンロ編~
2019.7.7
クックトップを選ぶ基準は?
オーブンレンジやホームベーカリーなど、便利で新しい調理家電がたくさん発売されていますが、キッチンの基本となるクックトップも実は進化しています。
特に置き型からビルトインが当たり前になってからは、熱源としての機能自体は変わりませんが、ガスコンロやIHヒーターは更に使いやすく、そしてメンテナンス性が格段に向上し、各家庭の使い方によってもその選び方も様々です。
たとえば、高火力で炒め物をする頻度が高い場合はガスコンロの方が向いていますし、家族構成を考慮して高齢の方も使うのでIHにしたいというご家庭もあります。
さらにユニット式のクックトップも登場し、ガスコンロとIH両方を組み合わせたり炭火焼のグリルや鉄板焼きなどと組み合わせたりした商品を導入するケースも増えてきました。
今回は、クックトップの種類別にその特徴についてお話ししていきましょう。
ガスコンロ
ガスコンロは「ガステーブル」が主流だったころから、日本の家庭でも長く使われてきた熱源です。
中には「火を見ながらでないと料理をしている実感がないから」という理由でガスコンロを選ぶという方もいるくらい、本能的な部分でも安心感があるのかもしれません。
これもガスコンロのメリットの一つと言えますが、基本的なガスコンロの特徴としては、
火力が強い
鍋の種類を選ばない
万が一の停電時でも料理ができる
という3点です。
●火力が強い
これがガスコンロを選ぶ方の一番の理由であることが多いですが、IHヒーターも一度使っていたけれども火力が物足りなくてガスに戻ったという人もいます。
最近のIHヒーターでも「火力センサー」で鍋振りができるタイプがありますが、ガスコンロも進化をしていて家庭用としては最大の5.25kWで強火調理ができる機種やプロの厨房機器のように五徳が大鍋にも対応しているものなども出てきています。
●鍋の種類を選ばない
ガスコンロは直火調理のため、使用する鍋が限られないということも使い勝手が良いとされる理由です。
鉄・ステンレスはもちろん、アルミや銅の鍋や土鍋・セラミック鍋・耐熱ガラス鍋など通常のIHでは使用できないタイプでもガスコンロであれば問題なく使えます。
普段であればキッチンを使う人が用事で不在にするときでも、他の家族に説明せずに料理を任せることが出来るというメリットもあります。
●停電時でも料理が出来る
ガスコンロでも100V電源を必要とするタイプがありますが、基本的には着火用の電源は乾電池タイプが基本です。
そして液晶パネルなどが使えなくなってもガスコンロとしての機能は使えます。
電気がついていない状況でのキッチンでの調理は安全とは言えませんが、暖かいものを飲むためにお湯を沸かすことが出来るだけでもうれしいという声も少なくありません。
抑えておかなければいけない点もあります。
事故への十分な配慮
メンテナンス性
室温の上昇
などが挙げられます。
●事故への十分な配慮
言うまでもないことではありますが、火を使う以上は事故へも十分に気をつけなければいけません。
小さいお子さんが近くにいる場合や高齢の方の場合はなおさらです。
最近のガスコンロでも鍋なし検知の「Siセンサー」がついていたり、地震を感知すると自動消火する機能がついています。
以前からある「立消え安全装置」などと合わせて、より精度の高い安全性能が設けられていますがまずは使う人に合わせてしっかり検討する必要があります。
●メンテナンス性
メンテナンスはどんな機器にも不可欠ですが、ガスコンロの場合は特にバーナーの周辺やグリルの中のお掃除が面倒だという意見はよく耳にします。
コンロの天板部分の素材も、ホーローからガラストップやアルミトップのものまで様々ですが、まずは機種選定をする際にメンテナンス性も含めて素材を検討することで、普段の掃除のしやすさが変わってきます。
ガラストップでバーナー回りの温度上昇を抑える構造を持つものを選ぶことや、3口を使うことがほとんどないという方の場合は、2口コンロにしてみるのも一つの方法です。
そして最近その使い方が着目されているグリル部分。
以前は、焼き魚を焼くのが主な役目でしたが、最近ではプレートや鍋をそのまま入れてオーブンとしての機能が注目を浴びています。
プレートや鍋を使うことで油が飛び跳ねにくくなり、さらには庫内に着いた油も高温で焼き切ることでニオイや煙をカットしてくれる機能もあるので、機種を選ぶ際にチェックしてよりメンテナンスが簡単なものを選ぶのも一つの手だといえるでしょう。
●室温の上昇
これはどうしても避けることが出来ない部分です。
冬場は暖かくなるので問題ないかもしれませんが、夏場は出来るだけ火を使う調理の時間は短縮したいもの。
季節に合わせた料理の仕方として、オーブンレンジなどを使うことでガスを使う時間を短くするなど工夫があれば大丈夫です。
揚げ物は極力少なくすることもひとつですが、ノンフライ調理器なども含めてキッチン家電をうまく活用することで調節するのもありでしょう。
今回はここまで。
ガスコンロの種類と特徴についてまとめてみました。
次回は「IHヒーター」についてもお話ししていきます。
お楽しみに。
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