「ウィンドウトリートメント」に詳しくなろう~前編~
2019.9.8
「ウィンドウトリートメント」とは、空間の開口部、特に窓回りに付随したものの総称として呼ばれます。
空間のスタイルやカラー、コーディネートに工夫を加えることができ、日照・採光・視線・音・冷気や熱気を制御する機能性も兼ね備えています。
これらのことを踏まえ、皆さんが「ウィンドウトリートメント」として最初に想像するのは「カーテン」ではないでしょうか。
近年は天井の高い住まいが増え、バルコニーに面した壁一面が窓になっているような部屋も多くなってきました。
窓の面積が大きくなった分、どのようなウィンドウトリートメントにするかで空間全体の印象が大きく変わります。
ウィンドウトリートメントをカーテンにするならば、どんな色のものが良いのか?
カーテン以外にも自分のイメージする部屋に合ったウィンドウトリートメントにはどんなものがあるのか?
前編・後編に分けて、ウィンドウトリートメントの種類と色選びについてご紹介していきます。
トップトリートメント
「トップトリートメント」とはウィンドウトリートメントの中のトップ部分、つまりカーテンの吊元部分をさします。
レール・ランナー・フックといった要素で構成されています。
一層吊り用のシングル、2層吊り用のダブルがあり、カーテンのヒダ部分でレールを隠すように正面に付ける『正面付け』と、レールが見えるように付ける『天井付け』があります。
レールそのものが装飾性を持つポールや、曲面吊りに対応したものもあり、この部分だけでもバラエティ豊かに選ぶことが可能です。
「バランス」を取り入れる
トップトリートメントで最も装飾性が高いのはカーテンの上部に付ける「バランス」というパーツ。
カーテンと同じように生地から作るので、デザインの幅が広く自由度の高いものになります。
ごく普通のシンプルな空間がグンと華やかでゴージャスなものになるだけでなく、バランスは天井をより高く見せたり、光が漏れるのを防ぐ効果もあります。
カーテンの上からトップ部分を隠すようにボックス状に付けるのが最も代表的ですが、ポールから垂れ下がるように取り付けて、エレガントでオリエンタルな雰囲気を醸し出せるものなどもあります。
生地の形や色柄の組み合わせによって季節感や好みのスタイルを簡単に演出することができ、取り外しも簡単なので、気分を変えるものとして取り入れるのも良いですね。
ウィンドウトリートメントの種類を知ろう
■ドレープカーテン
賃貸住宅であっても気軽に取り入れられるドレープカーテン。
日本では最も一般的なウィンドウトリートメントではないでしょうか。
ドレープカーテンは遮光・遮熱・保温性の高い厚手の生地で仕立て、高機能でありながら、織りや染めによる豊富な色使いにより、柄模様から反復模様、無地に至るまでさまざまなデザインを楽しむことができます。
■シアーカーテン
日中は日射や目隠しの役割を果たし、夜は部屋の中が透けて見えるシアーカーテンは、ドレープカーテンと組み合わせて使用するのが一般的です。
通常はドレープカーテンの中(窓側)に付けることが多いシアーカーテンですが、華やかな刺繍や色味のあるシアーカーテンを選び、あえて室内側に取り付ける『フロントレース』にすれば、夜でも空間を軽やかに演出することができます。
■カーテントップ
カーテントップの種類を知っておくと、既製品のカーテンを買うにしてもオーダーで作るにしても、部屋に取り付けた時の見え方の違いをイメージでき、自分に合ったカーテン選びをすることができます。
カーテンのスタイルで一般的なのは、フック部分の生地をつまんで生地にヒダができるように縫製した『2つ山ヒダカーテン』と『3つ山ヒダカーテン』。
レール幅に対して1.5倍の生地を使用するのが『2つ山ヒダ』、2倍の生地を使用するのが『3つ山ヒダ』です。
生地の厚みによって適した縫製を選ぶのが良いですが、生地を多く使用する『3つ山ヒダ』方が、重厚感がありゴージャスな印象になります。
カーテンの柄を楽しみたい場合は『1つ山ヒダ』にすると、柄が全面的に見えつつ緩やかなウエーブも作ることができます。
ギャザーテープを使ってスカートのウエスト部分のようなヒダを作る『ギャザープリーツ』や、細かい整ったヒダを作る『ペンシルプリーツ』では、可愛らしさや繊細な柔らかさを醸し出すことができます。
『ボックスプリーツ』にすれば、山を取らないのでトップ部分をすっきりと見せつつもしっかりとドレープができます。
単色や2色の切り替えなどシンプルな柄のカーテンを選べば、存在感がありつつもまとまりのある空間に仕上がります。
他にも、カーテン本体と同じ生地を使用したタブを輪にして縫い付けた『タブスタイル』や上部の丸い穴(ハトメ)にポールを通すシンプルなデザインの『ハトメスタイル』など、カーテンひとつとってもスタイルは様々。
ぜひお好みのデザインを見つけて、理想の空間作りをしてみてください。
後編は、ウィンドウトリートメントの「シェード」・「スクリーン」・「ブラインド」の種類と、色選びのポイントについてお話ししていきます。
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