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リノベーションと収納

2019.11.21

多くの建築主は現状収納に不満?


ほぼすべての建築主が収納をリノベーション時に増やしたいという希望を持っています。

収納は単純に収納場所を増やせば良いというものではありません。

・いつ

・どこで

・どんなものを

・だれが

・どのように使うのか

・簡単にしまう事が出来るのか

ここまでを一つの流れとして網羅している事が大切です。

リノベーション後の住まいがどんなものか想像がつかなくても心配はありません。

まずは今の住まいで不満に感じている事をリストアップしてみましょう。

・収納場所がない

・取り出しにくい

・いつもこんなアイテムが散らかりがち

・動線が悪い

些細な事であっても、毎日の事であれば少なくとも1年で365回、2年では730回も行う動作が快適になればとても負担が減ると思いませんか?

リノベーションを機にしっかりと検討する事がおすすめです。

 

収納のポイント


1.適材適所の隙間を見逃さない。こまめに収納量を確保する。

マンションの場合、戸建てと比較すると床面積や高さに制約があり収納量の不足に対して、

不満が溜まりがちです。住戸全体の動線も勘案しながら、廊下や床下などのちょっとした

スペースを活用すると収納を確保しやすくなります。

2.家族構成に合った収納計画を行う

 戸建てのリノベーションの場合は、新築時と比較すると子の独立等、家族構成が変化している

 場合も。その場合は余剰スペースも多いため、むやみに収納を増やすのではなく、

家全体の動線やライフスタイルも踏まえての検討が必要です。

3.押入はクローゼットへ。

 古い建物では奥行きの深い押入れが多くありますが、洋服を掛けやすいクローゼットへの変更は要望の多いものです。

4.キッチンにはパントリーを。

 共働き世帯の増加により、パントリーの増設も要望が多くなります。

 パントリーを設置する際はキッチンとの兼ね合いも大切になります。

 プランニング段階でしっかりと確認しましょう。

 

 

実例から学ぶ


●適材適所の隙間を見逃さない。こまめに収納量を確保する。

例1:

トイレのリノベーションでは給排水の位置を大きく変えずにすむ、便器の向きを代える事でパイプスペース脇の小スペースを可動棚に有効活用。

可動棚には市販の収納ボックスに入れた清掃用品をまとめ、他の段はディスプレイや本棚として有効活用を。

例2:

狭小住宅では家具も省スペースに併せて造作家具にする事で統一感を演出し狭さを感じさせない空間に。

塗装はホワイトで統一し、奥の壁面をアクセントカラーにする事で、アイキャッチ効果により空間に奥行きを演出。

例3:

間仕切りや押入れを利用して随所に収納を確保する。押入れはクローゼットへ変更し、収納量と使い勝手を変更。

2部屋の子供部屋はロフトと収納を入れ子にして配置し収納量とスペースを確保。

例4:

見せる収納でリビング壁面をギャラリーに。TVボード、本棚、収納を一体化する事ですっきりとした見せる収納に。

例5:

動線上に収納を配置する。

物干しの近くには洗濯ばさみやハンガー等、キッチンまわりは食器や調理器具だけでなく、玄関からの動線上に食品等のストックを、玄関脇にはコート掛けなど動線上に配置する事でスムーズに。

例6:

空いた和室はウォークインクローゼットへ。

洗面脱衣所、洗濯機、物干しを結ぶ動線上に配置する事で家事動線もスムーズに。

例7:

土間収納をつくる。

近年、水濡れや汚れに強い土間の人気が上がっています。

ベビーカーをそのまま収納したり、観葉植物を置いたり、お子さんの遊び道具を収納したり、廊下を兼用させる等して広めに土間が取れるとシューズインクローゼットとしても機能します。

例8:

布団など嵩張るものを収納したい。

ごろりと横になってくつろぐ事の出来る小上がりには床下収納と引き出しを合わせて。

床下収納ユニットを使えばオートでタタミごと持ちあげてくれるものも。

例9:

省スペースでも本棚を作る。

造作であれば、少しの隙間でも大容量の本棚を叶える事も出来る。

廊下の一部や階段の上り口等に検討しても。デスクコーナーを付ける事で共有スペースとしても利用できます。

 

折角のリノベーション、これまでの住まいに対して「もっとこうしたら使いやすいのに」という事を少しずつでも拾っていく事が、住みやすい家への第一歩です。

日々の暮らしの中でも、よく使う食器はキッチンに、おせちのお重など、年に一度しか使わないものは納戸にしまった方が効率よく収納スペースを活用出来ます。

リノベーションの際は日々の工夫を超えて、箱から自分が使いやすい様にデザイン出来るのです。

勿論、工務店様や設計者の方も検討を重ねてくれますが、自分の住まいです。

この機会に毎日の家事が少しでも楽に、快適になる様にぜひじっくり暮らしを見直してみては

いかがでしょうか?

きっと毎日の家庭の暮らしの中にこそ、リノベーションの際に役立つヒントがあるはずです。

 

家具蔵の建築家とのコラボレーション例、リノベーション例などの実例はこちらから

 

 


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