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キッチンに「勝手口」があるメリットとは

2021.8.23

 

昔から日本の家は、台所にある出入口を「勝手口」と呼んでいました。

そもそもキッチンのことを「お勝手」と呼ぶ風習があり、その流れでキッチンにある出入口を勝手口と呼んでいたそうです。

何故キッチンのことを「お勝手」と呼んでいたのでしょうか?

昔、給仕は女性が行うものという習慣がありました。

そのため男性がキッチンに入ることはなく、キッチンは女性が自由に使える場所として知られており、女性が勝手にできる場所の出入り口であることで「勝手口」というようになりました。

 

勝手口があるメリットとは


現代の住居では勝手口をつけていない住まいも多く、勝手口を使わなくても生活は成り立っています。

そのため勝手口は生活するうえで必ず必要という人は少ないと思います。

しかし勝手口が付いていることによるメリットを理解しておけば、ご自宅を新築される場合や家を購入する際、リフォームの時などの選択肢の一つとして検討してみることもできます。

勝手口があるメリットとはどういったことか、まとめてみました。

 

勝手口のメリット① キッチンから出入りできる


住まいの出入口が玄関しかなかったとしたら、外出する際には必ず玄関に回らなければなりません。

しかし短時間でパッと用事を済ませるのに、玄関に回るのが意外と面倒なこともあります。

特にキッチンで行う作業において、ゴミ出しや買ってきた食材の出し入れなど、外に出入りしなければならない用事は意外とたくさんあります。

生ごみなども外に置いておけるというのは、匂いや室内での置き場所の問題も軽減してくれるものになります。

同時にキッチンは水道があるので、外掃除や観葉植物への水やりなども勝手口を通って効率よく行うことが可能です。

勝手口があるということで、時短や便利さの度合いが増してくるのです。

 

勝手口のメリット② 採光と採風が出来る


勝手口があることで、臭いの籠りがちなキッチンに新鮮な空気を取り入れることができます。

料理をつくっている時に少し勝手口を開くだけで、焼き魚の匂いや焼き肉などの特有の臭いも解消できるのです。

換気扇はもちろんですが、勝手口も含めた2方向から空気の流れができれば、すぐさま匂いを軽減することができます。

また、キッチンは調理場や冷蔵庫・食器棚などの大きな設備がたくさんあるため、どうしても狭く殺風景になりがちです。

しかし勝手口があることにより、窓ガラスから自然の光を取り入れられるだけではなく、景色が眺められる場合や大きな設備からの圧迫感を軽減してくれることができます。

 

 

勝手口のメリット③ 非常口として使うことができる


外に出られる、という意味では災害時に非常口として使うこともできます。

地震はもちろんですが、火災の場合の逃げ道は多い方が安心です。

特に勝手口の場合は玄関とは隣り合うような場合は少ないため、玄関にたどり着くルート上で倒壊や火災が発生した場合、第二のルートとして役立ちます。

 

勝手口のメリット④ 生活動線を増やせる


キッチンからの出入り口があることで、そこからガレージへの行き来がしやすかったり、時間帯によってはお子様が朝バタバタと玄関先で支度している合間に勝手口から急いで外出する…なんてことにも使えます。

特に大人数の家族が暮らしているご家庭では勝手口があった方が、外への動線が増やせて何かと臨機応変に対応ができます。

このように勝手口をつけることで生じるメリットは意外に多いものです。

最近は勝手口の便利さという観点よりは、戸建てからマンションが増えているなどの住宅事情によって勝手口の存在が少なくなっています。

しかし、あらためてそのメリットを振り返ると機会があれば勝手口のある家でとお考えになる方も多いのではないでしょうか。

また間取りや方角などからも勝手口があるとより便利になるという住宅の特徴もあります。

 

勝手口を重宝する住宅の特徴


●キッチンが駐車場から近い

車を頻繁に使用して駐車場が勝手口に近い場所にある住宅は勝手口を使うことが多くなります。

買い物をたくさんした場合なども食材をキッチンへ直接運べるので便利です。

ビルトインでガレージがあるお宅などは、外へ一切出ずに車に乗ることもできます。

そのため車移動の多い方など勝手口を有効活用できるでしょう。

 

●キッチンの日当たりが良い

自宅のキッチンが南側や東側に向いている場合は勝手口から自然と太陽光を取り組むことができます。

それだけでキッチンは明るく、暖かい空間になります。

電気代の面でも軽減できるでしょう。

反面、北側になってしまう勝手口の場合は、ガラスを通して寒さが増してしまうことがあるので、不便に感じてしまうかもしれません。

 

●敷地面積が広い

勝手口は玄関と離れている場合が多いのですが、距離が遠ければ遠いほど存在意義を発揮します。

それは日々生じる買い物の食材や飲み物の補充分などをいちいち玄関から運び入れるより、

勝手口を通して運んだ方が圧倒的に効率がよく、行き来する手間が省けるからです。

 

住宅の立地条件や住む方のライフスタイルによって勝手口の価値は大きく変わります。

しかし今回ご紹介したようなメリットを日常生活に取り入れたい方、間取りなどの条件が合う方は、一度じっくり検討してみるのもいいかもしれません。

住まいに関する環境は、日々進化をしています。

そしてキッチンという空間の考え方も大きく変化しています。

そんな時代だからこそ、昔ながらの考え方もちょっと立ち止まって考えてみるのもいいかもしれません。

 

家具蔵では住まい方や日常生活を基にお部屋のプランニング、使い勝手や動線の話をさせていただいております。

ご自宅でもそのようなプランニングをご希望される方はお気軽に家具蔵 各店にてお声かけください。

 

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