木の家具と暮らす ~私たちのKAGURA STYLE~ #13
2022.7.26
建築家 × KAGURA コラボレーション実例【その10 ~後編~】
建築家の作る空間。それは閃きやセンスだけではなく、膨大に積み重ねられた個人的な体験や、ノウハウに裏付けられた手作りの作業によって生まれるものづくりに他なりません。
同様に、丁寧な手作業による上質なものづくりを目指す家具蔵の仕事が建築家、その空間と響き合い、見事に形となった個性豊かなインテリア実例を、建築家へのインタビューと共にご紹介します。
お気に入りの家具に囲まれた自然素材の住み心地を実感(金澤邸/埼玉県)
「#12」でご紹介した事例、家具蔵に所属する奥貫さん設計の金澤会長邸から自動車で15分ほどのところに立地する、会長の息子さんである金澤社長のお住まいです。
ふたりのかわいいお子様との団らんを楽しみたいと、同じく家具蔵の無垢材ダイニングテーブルや無垢材ソファを中心に考えた家づくりを実践されました。
工務店を経営するという立場上、随所に設計プランの細やかな工夫が見られる金澤邸ですが、なかでもリビングは動線の変化に富んだ大きな吹き抜けになっており、実際の面積以上の開放感があります。
そして中二階のファミリースペース、二階の個室に続くレイアウトは、ひとつに繋がった空間でありながら程よい距離感を確保しています。
また、素材の使い方、選び方として面白いのは、1階の床材を檜、中2階を杉、2階をパインと使い分けていることです。
詳しく聞いてみると、工務店のお客さんを招いて樹種の違いを実際に体感してもらうのだとか。自宅でありながらショールームの役割も果たしていることになります。
壁には珪藻土を使い、カネザワの住まいづくりで提唱している「五感に優しい自然素材にこだわった設計」を心がけました。
埼玉県、群馬県の一定の範囲に限定した施工エリアではありますが、住み心地、デザイン、コストのバランスに優れたこの工務店に建築を依頼する家族はクチコミで年々確実に増えているといいます。
地元密着の頼もしいハウスビルダーとして益々多くの人に心地よい住まいを作り続けていくに違いありません。
家族団らんの中心にあるダイニングテーブルは家を設計する前に決めました。手元を隠した対面キッチンとダイニングの関係が心地いい距離感で空間が繋がります。
中2階のファミリースペースはふたりで椅子を並べ、お母さんが勉強を見ることも多い多目的な空間です。
中2階への階段脇には一段下がったストーブコーナーを設けました。囲炉裏を囲むような親密さのある空間でもあります。階段は時に読書のベンチにもなり、現在ではこのストーブコーナーに気に入ったフォルムの家具蔵の椅子を置き、ストーブの炎を眺めながらゆったりと読書をされているそうです。
「家具蔵の家具は自然素材の家によくマッチします」という金澤さん。
大工が天塩にかけた家にはまた、手作業で丁寧に仕上げた家具がふさわしいといいます。
新築のお祝いとして工務店から椅子をプレゼントする企画も、多くの施主に喜ばれているそうです。
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