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無着色仕上げの無垢材家具、その経年変化と樹種の選び方

2022.10.2

 

 

無着色仕上げの無垢材の「経年変化」とは


 

 

無垢材家具は自然の表情をそのまま生かしたナチュラルな質感が魅力の家具です。

無垢材でつくられた家具であっても、その色合いを揃えるために、着色をしている家具は多くあります。

その目的は色合いを揃えることですが、その結果として、仮に傷が生じた際に、下地となっている元の色が表れ、逆に傷みが目立ってしまうことは否めません。

無着色仕上げの無垢材家具はパーツごとの色合いが自然のものであるがゆえに微妙に異なることはありますが、傷みが生じた際にそれがいわゆる「嫌なもの」となることはありません。

削り直しなどの修復が容易になることもメリットと言えます。

また、無着色仕上げならではの「経年変化」を楽しめる点は非常に大きな意味合いがあります。

「経年変化」は「経年美化」とも呼ばれ、時間の経過と共に色味が変化することです。

無着色仕上げの無垢材は経年変化から生じる色合いの変化により、段々と味わいが増すだけでなく、付いてしまった傷なども徐々に周囲とも馴染んでいくため、目立ちにくくなります。

 

なぜ無着色仕上げの無垢材がどんなインテリアにも合うのか、その理由は


 

 

無着色が意味するところは「素材の自然のままの色を活かす」というものです。

例えばウォールナット材は濃茶色と表現されることが多いのですが、実際に濃茶色に着色された木材は、いわば均一的な茶色となってしまいます。

自然な色合いのまま=無着色のウォールナット材は、じっくりとその木肌を観察すると濃い茶色の部分だけでなく色の濃い部分や薄い部分、赤味が強い部分など、一言に「茶色」といっても、実に幅広いグラデーションを持つ「茶色」である事がわかります。

それは白木であるナラ材やタモ材、メープル材やホワイトアッシュ材も同様です。

節の部分や入皮の部分、樹液が固まった部分などは焦げ茶色であったり、白木の木肌の中にも沢山の色を発見できることでしょう。

室内のインテリアを検討する際、統一感を持たせる有効な方法として、互いに近い色を合わせる方法があります。

人工的な着色をされた家具はいわゆる単一色ですが、無着色仕上げの無垢材家具であれば、単一な色ではなく様々な色味のグラデーションを持っています。

一般的なカラーコーディネートのように色と色がぶつかってケンカすることもなく、樹種や色数を限定せずとも、インテリアをまとめることができるのです。

 

樹種ごとの経年変化と材の特徴


 

 

家具蔵で取り扱っている樹種は数多くありますが、そのなかでも「ウォールナット材」「チェリー材」「ナラ材」「メープル材」「ホワイトアッシュ材」は製作できる商品も多く、主力ともいえる樹種たちです。

ウォールナット材以外は時間の経過とともにだんだんと色味が濃くなります。

チェリー材は特に経年変化が大きく、はじめはほんのり赤いくらいの色味が徐々に濃く変化します。

変化の幅が一番大きく、その変化も含めて色の変遷を楽しむことができる点もチェリー材の特徴と言えるでしょう。

ホワイトアッシュ材、ナラ材、タモ材の変化は似ており、少し濃く、黄色味が増し木目もより引き立ちます。

メープル材は色の変化は同様ですが、ホワイトアッシュ材・ナラ材・タモ材がざらざらとした質感がある木肌に対し、チェリー材と同じ様なすべすべとした木肌のため、木目は時間の経過とともに、馴染んでいきます。

ウォールナット材は、はじめは例えるならビターチョコレートの様な濃い茶色ですが、だんだんと明るく、いわばミルクチョコレートの様な色味へと変化します。

この様にどの樹種も色味は経年変化によりだんだんと変わりますが、木目と木肌の質感は変わりません。

無着色仕上げの無垢材家具は上記を踏まえ、どの樹種が良いのかを、自室のインテリアに合うか否かだけでなく、自分がどの樹種が好きかも含めて検討する必要があります。

 

空間と樹種の検討について


 

 

例えば、家族以外の友達や親戚を呼んで食事会をすることが多いようなダイニングであれば、華やかな赤味を持つチェリー材がおすすめです。

反対にゆったりと寛ぎたいリビングには落ち着いたトーンのウォールナット材がおすすめです。

広く、明るく見せたいのであれば、やはり白木の家具がベストでしょう。

少し前までは、家具は全て同じ素材で揃えるもの、というイメージがありましたが、自然そのままの無着色の家具の場合は、どんな樹種同士も近い明るさや色味を持つため、すべて揃えなくともインテリアで失敗してしまうことはありません。

例えば、チェリー材のダイニングにウォールナット材のリビング、ベッドルームはナラ材など、空間ごとに樹種を分ける事もおすすめです。

特に最近はLDK=リビングダイニングキッチンと表される様に一間の空間に3つの機能が必要となります。

樹種をわけてゾーニングする事で、同じ空間でありながら樹種によりやわらかく空間を仕切る事が可能です。

 

無着色仕上げの無垢材の醍醐味は長く使う楽しみがある点です。

それは経年変化による色の違いだけでなく、傷もまた味になり、我が家だけの「一点もの」に育つ喜びでもあります。

家具は家族とともに、人と一緒に場所を変えても、長い時間を共に過ごすことができます。

だからこそ、どんな空間にも馴染む無着色仕上げの無垢材家具を、そして気に入った樹種を選ぶ事が大切なのです。

アンティーク家具はそれが生まれて経過した時間が価値になりますが、無着色の無垢材家具は自分でアンティーク家具に育てていくようなものです。

私ども家具蔵はどの店舗も工場直営店ですので、長く使うなかで万が一破損してしまった場合にも、自社工場でのメンテナンスが可能です。

良い素材を使用した家具を、手を入れながら、永続的に使用し、その楽しみを感じられる。

それこそが無着色仕上げの無垢材家具の魅力です。

家具選びに、そして樹種選びに悩まれた際はどんな事でも、お気軽に最寄りの家具蔵店舗へご相談ください。

 

家具蔵の無垢材家具づくりの詳細はこちらから

 

 

 

 

 

 


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