現代のキッチン事情はどう変わった?
2023.1.8
現代におけるキッチン事情の変化
新築や住まいのリフォームというものは、そのきっかけもタイミングも様々です。
世情が新築やリフォームに大きく関わった人も大勢いることでしょう。
もともと新築やリフォームを検討していた人だけでなく、自宅で過ごす時間が増えたことにより、それが改めて住まいについて考えるきっかけとなってリフォームや住み替えに踏み切った人。
その新築やリフォームの花形ともいえるキッチンは私ども家具蔵でも問合せをいただくことがこれまで以上に増えていると感じています。
会社帰りの外食や飲み会が減り、晩ご飯は家族揃って自宅でという人も多くなりました。
在宅勤務の増加は朝・昼・晩と3食を自宅で食べるという機会を増やすことにも繋がっています。
そうなると当然キッチンを使う時間やリビングダイニングで過ごす時間も長くなります。
お子さんと一緒に料理やお菓子作りをするようになった、男性もキッチンに立つことが増えるなど、家族皆でキッチンを使うことが増えているのも現状です。
そこでいまこの時、現代でキッチンがどう変わったかを見ていきます。
複数人で使いやすい仕様が主流に
キッチンを使うのは奥様、あるいはご主人など家族の中でも限定的であることも少なくなかったキッチンという場所。
お子さんと一緒に料理を行う、それまでキッチンに立っていなかった人も使用するとなると必要なスペースの取り方も変わってきます。
シンクとクックトップ(IHやガスコンロ)の間は調理スペースと呼ばれ、食材を切る・料理を盛り付けるなどに使用する場所です。
この調理スペースを広く確保できるキッチンが人気です。
あるいはキッチン自体の大きさは限定されるなか、調理スペースではない方のシンクの外側に30センチ~45センチ(通常は15センチ程度)の作業スペースを作ることで、2人で使う場合にもそれぞれが快適に作業することができるようにしたものもあります。
アイランド型やペニンシュラ型の対面式キッチンの場合、通常は奥行きを90センチ~110センチ程度とダイニング側にカウンターを広げます。
あえて奥行きを75センチ程度にすることで両側から作業をしやすいサイズにするシステムキッチンメーカーも出てきました。
キッチンにワークスペースを設ける
これまでもキッチンに簡単なデスクやそれに準ずるものを置いて家事スペースを設ける人はいました。
コロナ禍を経た現在のキッチン事情ではそれに加えてパソコンなどを置いて在宅ワークスペースを作るというケースも出てきています。
これまでは在宅ワークをダイニングスペースで行っていたという人の場合、お子さんが在宅している時間が増えたり、ご主人が在宅勤務でダイニングスペースを使用することが増えるなど、奥様が集中して作業できるスペースが無い、ということになってしまっていました。
食事の準備もしながら作業を、と考えた場合でもキッチンにワークスペースがあることで、いわゆる「ながら作業」も効率よく行うことができます。
アイロンがけスペースなどの家事スペースやデスクスペースがキッチンにあることは家事の時短にもつながります。
セカンド冷凍庫の広まりや調理家電の拡販
食事を作る回数が増えると、毎日、そして毎食を一から作るのはとても大変な作業です。
そうなると時間が取れるときに作り置きして保存したり、冷凍食品をうまく活用するなどで効率的な家事作業が必要になります。
作り置き、あるいは冷凍食品の保存量が増えること冷凍保存を行うスペースの増加を意味します。
冷蔵庫を買い替えるという選択肢もありますが、コロナ禍で増えたのが冷凍専用のセカンド冷凍庫の買い足しです。
新築などでキッチンにパントリーを作る人の中にはあらかじめセカンド冷凍庫を設置するスペースも考慮して間取りを考えるという人もいます。
同時に調理家電もさらに進化を見せ、その導入を積極的に行う機会ともなりました。
電気圧力鍋は短時間かつスイッチ一つで調理ができるということで、少しでも楽においしく調理をしたいというニーズからこのコロナ禍で新規購入したという人が多い家電のひとつです。
更にはせっかく作るなら美味しく作りたいということから低温調理器を購入する人、家族で楽しく過ごすためにホットプレートを購入した人、というようにそれぞれがこの機会を前向きに乗り切るために考えた結果としてこうした調理家電も売り上げを伸ばしました。
衛生意識の高まり
コロナ禍で洗面やバス・トイレなど水回りをより衛生的にとさまざまな工夫をした人も多いのではないでしょうか?
新築やリフォームでは玄関から近い所にサブの洗面スペースや手洗いを設けた間取りも多く見受けられます。
キッチンに関してもより掃除がしやすいもの、きれいにキープできるものというものが人気を集めました。
毎食後の洗い物を手間をかけずにきれいにしてくれる食洗機は満足度が高いキッチン家電となっています。
同時に庫内清掃機能の充実など、衛生意識の高まりも感じられます。
そしてキッチンの中でも一番顕著にその意識が感じられたのがタッチレス水栓です。
国内では限定的だったタッチレスタイプの水栓も多くのメーカーで発売されるようになりました。
作業がしやすいというだけではなく、家族みんなが使うようになったキッチンだからこそ、触れずに安心して使えるものをという考えが導いた結果のように感じられます。
ニュースタンダードという言葉もできたように、これまで絶えず進化を続けてきたキッチンもさらに新しいステージに入っています。
ただ、その中でどれを取捨選択していくかはそれぞれの暮らし方によって変わります。
どんなキッチンにしたいか。
家具蔵ではお客様のニーズを伺って、どんなキッチンが良いのかを一緒に考えていきます。
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