「庭木」はどう選ぶ?
2024.10.13
外観を美しく、四季を感じる色合いや葉がそよぐ姿からホッとした気持ちにさせてくれる「庭木」。
庭木がある場合と無い場合とでは家の見た目や印象も大きく変わります。
ぜひ植えたいけれど手間がかかるのでは?虫が寄ってくるのでは?
などの心配もあるでしょう。
今回は庭木を植えることのメリットや手入れのしやすい樹種についてお話ししていきます。
庭木を植えるメリットとは
新居に住み始めて南側や西側からの強い日差しで室内温度の上昇が気になることが判明した。
あるいは海辺の近くで風に乗って砂が飛んでくる。
新しい住まいは実際に住み始めてから様々な問題点が出てくることが往々にしてあります。
窓の前の庭木は季節ごとに最適な日差しのコントロールに貢献してくれます。
例えば夏場は枝葉が強い陽射しを遮り部屋の温度上昇を抑えてくれます。
あるいは秋に葉を落とす落葉樹を選ぶと夏に陽射しを遮る一方で冬には暖かい日差しを届けてくれます。
そのことで1年中快適に過ごすことができるようになるのです。
さらに庭木には隣家や通りからの視線を遮る目隠し効果もあります。
隣の家や通りからの視線は思った以上に気になるものです。
視線の気になる場所、例えば通りに面した大きな窓や玄関などに庭木を植えることは視線を遮る緩衝材となり、自然とプライバシーを守ることができます。
お子さんと身近な四季を楽しむ
庭はお子さんに身近な自然体験をさせてあげられる最適な場所でもあります。
ガーデニングはあまり得意ではない・季節ごとに野菜やお花を植えるのは大変‥、という人でも庭木なら一度植えるだけなので手軽です。
庭木の中には、かわいい花を咲かせるものや、実がなるもの、あるいは紅葉が美しいものなど季節の移り変わりを感じることができる種類が多々あります。
例えば毎朝、家を出るときに「葉っぱの色が変わってきたね」などとコミュニケーションの材料とする、休日に落ちた実を拾うなど、親子で庭木を媒介にした触れ合いを楽しみ、身近で大切な自然体験のひとつともなるでしょう。
「我が家に合う」庭木の選び方とは?
庭木の中には成長が早く、数年で2階部分に届いてしまうような木もあります。
庭があまり広くない場合だと、そのことでせっかくの庭が使いにくくなってしまう、あるいは隣家や道路に近い場合はトラブルの原因になってしまうということもありえます。
庭木は樹木の成長後の大きさを見越してスペースに合ったものを選ぶようにしましょう。
また、日常生活の中でなかなか庭の手入れをする時間が取れない、という場合。
そのような人にはなるべく手間のかからない種類を選ぶことがおすすめです。
例えばゆっくり成長する木、自然に樹形がまとまる木であれば剪定回数も少なくて済みます。
また病害虫に強い木であれば、手間を掛けずに育てることができるでしょう。
目的に合った木を選ぶ
景観を美しくしたい、陽射しや視線を遮りたい。
自宅の環境や生活スタイルによっても庭木を選ぶ様々な理由や目的があることでしょう。
その目的や意味合いに合った木を選ぶことで「我が家のシンボルツリー」として愛着を持って育てることができるようになります。
例えば四季の変化を楽しみたいならオリーブやハイノキがおすすめです。
オリーブは常緑樹であり、細長く少しくすんだ緑色の葉は見た目がおしゃれで白い壁との相性が良い樹種です。
飲食店や美容室の軒先でもよく見かけます。
花や果実を楽しむことができるのも魅力です。
春にはかわいらしい真っ白な花を咲かせるハイノキはシンボルツリーとして人気です。
小さな葉が風にそよぐ姿は涼しげで、エントランスやタイルに映る葉の影すらアートの一部のようで外構の景観を美しく見せてくれます。
花が咲いたあとには紫色の果実が生ります。
これは鳥の好物でもあり、それをついばみにくる野鳥の姿を見ることができるかもしれません。
また、家の内装や家具に合わせてシンボルツリーを植えることもおすすめです。
例えばシマトネリコ。
シマトネリコは枝が細く軽いため、そよ風でも葉がそよそよと揺れる様子は「癒し度満点」といえます。
ちなみに家具材や野球のバットの材料にも使用されているホワイトアッシュはシマトネリコと同じトネリコ科の木です。
家具と合わせて庭木を選ぶのも趣きがあり、そのうえでどちらも思い入れのあるものとして家族みなが大切に扱うことでしょう。
その観点で言えばタモ材の家具を使っているならアオダモも選択肢に入れてもよいかもしれません。
アオダモは家具材となった際の木目をそのまま表したようなすらっとしたスタイリッシュな樹形が魅力です。
幹の色は白っぽく、和風・洋風どちらのテイストにもよく合います。
また春になると房のように咲く白い花は、とてもかわいらしい姿です。
庭先にアオダモの樹を眺めながらタモ材の凛とした木目のテーブルやチェアで過ごす寛ぎの時間はとても豊かなものになりそうです。
その他、カエデ、桜なども家具材と合わせたコーディネートが叶います。
いずれも購入した年に植えることでより思い出にも残りそうです。
育てやすさやボリュームを考慮しながら大切な家具とのコーディネートも楽しんでみてはいかがでしょうか。
庭木を選ぶに際には高さや樹形、ボリューム、葉の色や形が家の印象と合うものを選ぶことや育てやすさなどの条件から選ぶことはもちろんですが、その条件の中から目線を少し変えて意味合いを持たせてあげることでより一層愛着が持てるようになります。
家具同様、お気に入りの庭木を見つけてください!
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