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住宅の「窓」について知る

2018.10.22

通常の住まいには当たり前のように付いている「窓」。

いわゆる「採光と通気を主な目的として設けられた壁面に施された開口」のことですが、住まいを考えるうえでは、非常に大切な要素です。

住宅の快適性はもちろん、設計やデザインの良し悪しは空間の見栄えだけでなく、光・空気・温度といった環境面や電気代をも左右します。

今回はこの「窓」を深く知ることにより、快適でスタイリッシュな空間をつくるポイントを押さえましょう。

 

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窓の歴史

人の歴史が進むと同時に住まいというものも進化してきました。

石のブロックを積み上げたり、土を練って塗り固めた壁、日本では竪穴式住居などで見られた「穴」が窓の始まりです。

採光を目的としたそれは洋の東西を問わず見られます。

後に枠をはめ、「四角い窓に四角い板」で蓋ができるようにしたものが登場し、ガラスなど透明な素材を組み込んだものなど多様化、

後に金属加工技術の発達にも伴い、様々な様式が発達したのです。

日本では障子紙を使用し、採光とプライバシー性を保っていました。

 

窓の種類

一言で「窓」といっても多くの種類があり、役割も様々。

ここでは窓の種類を紹介しましょう。

窓は、その「開閉方法」と「取り付け位置」によって分けて表現されます。

新築やリノベーションをお考えの方にも役に立つかもしれませんね。

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【開閉方法による分類】

 

・横引き…レールにはめた窓を左右にスライドさせることで開閉する形式。

・引き違い…横引きと同じく左右にスライドさせて開閉するが、原則として2枚の窓を相互にスライドする。一般的な窓の形状。

・開き…蝶番などで取り付け、垂直方向の軸を中心に回転させて開閉する形式の窓。1枚のみで構成したものを「片開き」、

    2枚で構成し左右に軸を設けたものを「両開き」と呼ぶ。

・はめ殺し…開閉のできない窓。「Fix(フィックス)窓」とも呼ばれ、採光のみ・通風の機能が不要な場合に用いる。

・上げ下げ…ペアになった2枚の板を垂直のレールにはめ、ワイヤなどで連結し、連動させて上下に動かす窓。片方を引き下げるともう片方は上に移動する。

・ルーバー…横に細長いガラス板を水平方向の軸を中心として回転させて開閉する形式の窓。ハンドルなどで開閉する。

・滑り出し…窓枠の溝を建具が滑ると同時に金具の回転によって外へ開きだす窓。戸先と吊元側の両方が開口するため、妻側の窓であっても、窓の外側を

   クリーニングすることができる。回転軸が縦の場合は縦滑り出し、横の場合は横滑り出しと呼ばれる。

・ドレーキップ…内開き・内倒しの二通りの開き方を可能とした窓。ドイツ語の回す(ドレーン;drehen)と傾ける(キッペン;kippen)を合成した言葉。

・突上げ…木板の上部を取り付け、木板を押して水平方向の軸を中心に回転させて開け、竿で固定する形式。民家、町屋、茶室の天井、城郭の天守、

   櫓、櫓門などにも用いられる。「突き上げ戸」、「突上げ戸」、「突上戸」とも。

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【配置による分類】

 

・連続窓・・・横方向に連続して配置した窓。幾つかの窓を水平方向に帯のように横長に並べて構成したものを、リボンウィンドウという。

・出窓…建物の壁面よりも前方に突き出す形で設置される窓。張り出した棚状部分に花や置物、ぬいぐるみを飾るなど、意匠的な愉しみもある。

    角形のものはベイウインドウ、弓形のものはボウウインドウと呼ぶ。

    日本における区分では、台所出窓、三 角出窓、三角(変型)出窓、コーナー出窓、トップライト出窓、ルーフレス出窓など。

・天窓…屋根部分に設置する窓。「ルーフウィンドウ」「トップライト」とも呼ばれ、効率の良い採光が可能。

・腰窓…窓枠の底辺が腰くらいの高さにある窓。

・掃き出し窓…窓枠の底辺が床面の位置にある窓。バルコニーなどへの出入り口に多い。フランス窓とも言う。

 

他にも「機能による分類」として「排煙窓」や 緊急時に使用する「脱出窓」などがあります。

 

「サッシ」とは

この「窓」を表現する際、「サッシ」と言っているのを耳にしたことはありませんか?

サッシ=ガラス窓・・・。

ある意味それで正解なのですが、じつはこのサッシという表現、厳密には「サッシュ」が元の呼び方で「窓枠として用いる建材」のことをさします。

かつては窓のガラスと窓枠(サッシ)は別で作られ、現場でガラスをはめ込むことが多かったのです。

つまり、ガラスとは別に作っていた「枠」の部分がサッシなのですが、技術が進歩するにつれて、予めガラスをはめ込んで出荷するものも増えてきたことから、

曖昧な区分になってきた、という経緯があるようです。

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「二重窓」って?

最近、よく耳にする「二重窓」。

「内窓」「ペアガラス」とも呼ばれ、あるメーカーでは「インプラス」と銘打って売り出しています。

二重窓(にじゅうまど)とは、その名の通り、窓のサッシを2組用いて断熱効果を高めた窓のことです。

北海道や東北等の寒冷地では断熱性向上のために昔から一般的に用いられていますが、近年の省エネや防音対策の面からも有効とされ、また、結露対策と

してこの二重窓を取り入れる住まいも増えています。

防音などにも効果的とされています。

 

いかがでしたか?

今回は「窓」の基本的な知識をご紹介しました。

次回のコラムでは「新築の際に知っておきたい“窓”のポイント」をご紹介します。

 


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