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「リノベーション」と「リフォーム」の違いを知る その1

2018.6.12

相変わらず新築のマンションの建設や住居用の土地分譲が引きも切らない昨今。

一方で、このところの住宅事情のトレンドとして、中古の物件を購入して改装する「リノベーション」を行う方も多く、家具蔵でもそのお手伝いをすることが多々あります。

また、いわゆる今のお住まいを修繕する・改装するといった「リフォーム」を機に家具を探しに来られる方も多く、今回はその「リノベーション」と「リフォーム」の違いについて、2回に分けてお話していきます。

無垢材ソファ 無垢材チェア 無垢材ベンチ ウォールナット

 

リノベーションとは


「リノベーション」とは、既存の建物に大規模な工事を行うことで、性能を新築の状態よりも向上させたり、価値を高めたりすることを言います。

英語で「renovation」は「革新、刷新、修復」を意味し、リフォームが「マイナスの状態のものをゼロの状態に戻すための機能の回復」という意味合いに対して、リノベーションはプラスαで新たな機能や価値を向上させることを意味するのです。

よりデザイン性の高いものに改良したり、住環境を現代的なスタイルに合わせて間取りや内外装などを変更したりすることなどが含まれます。

例えば、耐久性や耐震性を高めるために壁の補修を行ったり、家族が増えたので、仕切りの壁をなくして、広々としたリビングダイニングキッチンにしたり、給排水・電気・ガスの配管なども全面的に刷新することなどが「リノベーション」に該当します。

 

リフォームとは


一般的に「リフォーム」とは、老朽化した建物を新築の状態に戻すことを言います。

賃貸物件の場合、退居後に入居者の住む前の状態に戻すことを指す「原状回復」と呼ばれるものも大きな意味でリフォームのひとつです。

なお、英語で「reform」は「悪い状態からの改良」を意味し、リフォームという言葉を使うときは、基本的に壊れている、汚れている、老朽化している部分を直したり、きれいにしたり、新しくしたりすることを指します。

マイナスの状態のものをゼロの状態に戻すための機能の回復という意味合いとして使われることが多く、例えば、外装の塗り直しや、キッチンの設備の変更、壁紙の張り替えなどがリフォームに該当します。

 

リノベーションとリフォームの違い


現在、「リノベーション」と「リフォーム」の言葉の使い分けは非常に曖昧になりつつあり、明確な線引きはされにくくなってきています。

しかし、2つの言葉の間には、主に「工事の規模」と「住まいの性能」の2つの違いがあります。

●工事の規模

設備の変更や修繕など、システムキッチンやユニットバスの入れ替えや壁紙の貼り替え程度の比較的小規模な工事は「リフォーム」に分類されます。

一方、間取り、水道管、排水管、冷暖房換気設備の変更など大規模な工事は「リノベーション」に分類されます。

●住まいの性能

新築の時と同等か以下の性能になる工事は「リフォーム」に分類されます。

一方、新築の時以上の性能になる工事は「リノベーション」に分類されます。

また、住宅にオフィススペースを設けることやオフィスビルを住宅用に改修する等、用途の変更が伴うリノベーションのことを「コンバージョン(変換、転換)」と呼ぶこともあります。

日本でも少子化で廃校になった学校がオフィスや福祉施設となったり、オフィスビルが供給過剰となっている地域で発生する空室対策としてそれをマンションとするのはコンバージョンの一種です。

マンションリノベーション

 

リフォームやリノベーションにかかる費用


●物件購入時にかかる費用

対象となる建物を持っていない場合は、最初に物件を購入しなければいけません。

中古住宅や中古マンション等の中古物件を購入するのに必要な費用は、大きく分けて物件購入費や諸経費の二つが必要になります。

諸経費は仲介手数料・登録免許税・司法書士報酬等があります。

この諸経費が意外と大きな負担になる場合もありますので、物件購入時に確認しておきましょう。

●実際の工事にかかる費用

リフォームもリノベーションも建物に手を加える以上、それなりに大規模な工事となります。

特にリノベーションは、リフォームに比べて多くの費用がかかります。

ただし、一口にリノベーションと言っても、建物をスケルトン状態にして完全に解体して工事を進めていく大規模なものから、外観や共用部分のみ工事を行うといった小規模なものまでありますので、かかる費用も大きく変わってきます。

また、実際の工事にかかる費用以外にも、工事中の仮住まいの家賃や、そこへの引越しにかかる費用、そして必要な家財を一時的に保管しておくための費用なども必要となってきます。

小規模なリフォームの場合引っ越しをせずに工事をすることも可能ですが、騒音や業者の出入りによる精神的なストレスを受け日常生活に支障をきたす場合もあります。

結果的に後から引っ越しを決意して費用がかさむ場合もあるので注意が必要です。

●居住後にかかる費用

リノベーション物件に住む、ということは住居を購入するわけですから、管理費や固定資産税などの税金がかかります。

新築に比べて費用は抑えられますが、それでもリフォームやリノベーションを行うには多くの費用がかかります。

これらの予算を切り詰めすぎて、結果的に満足が行かない工事になってしまっては本末転倒です。

後悔しないリフォームやリノベーションを実現させるためにも、きちんとした計画を立てるようにしましょう。

2018062103.jpg

次のコラムではリノベーションとリフォーム、それぞれのメリット・デメリットをお話しします。

 

 

 

 


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