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自然素材の住まいと乾燥・湿度調整の関係

2018.3.6

毎年冬場になると気になるのが室内の乾燥。

エアコンが常時稼働している空間などはやはり体調を崩しやすいもの。

多くの室内・空間で直面する室内の「乾燥」と「湿度調整」、無垢材のような自然素材がそこで出来ることを知ると、より快適な暮らしに近づくことができるのです。

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室内の湿度をコントロールして健康的な暮らしを


現在は新築物件などでも、いわゆる気密性・断熱性の高い住宅が増え、室内温度を快適に保ちやすくなりました。

その反面、室内が乾燥しやすくなり、加湿器を利用している方も多くなっています。

ですが、やみくもに加湿すればよいというわけではありません。

室内で快適な湿度は40から60%とされています。

40%以下になると目や肌、のどの乾燥を感じるだけでなく、インフルエンザウイルスが活動しやすくなります。

反対に60%以上になるとダニやカビが発生するようになってきます。

この湿度というものは人間の肌感覚で正確に計ることは難しく、最近の制御機能付きのエアコンで常に温度がコントロールされている室内では、湿度に鈍感になってしまうのです。

いわゆる湿度計を使って快適な湿度を管理するのが適度な湿度をキープするのにお勧めです。

 

季節に応じた湿度コントロールのコツ


日本のような温帯湿潤気候では、季節ごとに湿度が変わるため、季節によって湿度をコントロールする必要があります。

温度と湿度の両方を管理することで、室内環境の快適度がアップするのです。

乾燥しがちな冬から春にかけては、適度な湿度を保つことで風邪や肌の乾燥からくる荒れ、ドライアイなどを防ぐことができます。

適度な湿度は粘膜の状態を整え、健康に繋がります。

とはいえ、上でお話したように過度な加湿は、カビの発生につながるので注意が必要です。

部屋の温度が上がると湿度は低くなり、下がると高くなります。

エアコンをつけると乾燥を感じるのはこのためで、そこで加湿器の出番となるわけです。

加湿器は、湿度を発生させる方法によってさまざまな機種があります。

超音波で細かな霧を発生させるもの、加熱で水蒸気を発生させるもの、いくつかの方式を組み合わせたハイブリットタイプなど…。

購入前には実際にどのように湿度が発生するのかを店頭で体感し、好みにあったものを選ぶ必要があります。

また、使用する室内の床面積にあったものを選ぶのも、加湿のし過ぎや不足を避けるために重要です。

さらに小さなお子様のいる家庭なら吹き出し口から高温の蒸気が出てくるタイプは注意が必要となります。

加湿器

 

自然素材がもたらすことができるもの


そんな文明の利器を使わずとも、住まい空間に自然素材を多用することで「自然のエアコン」「自然の加湿器」を手に入れることができます。

家は、床、壁、天井などに用いる内装材の種類によって室内の湿度が変わります。

では、湿度を常に快適に保ってくれる素材とはどんな素材でしょうか?

それが無垢材や漆喰などの自然素材です。

以前、このコラムの「快適さをもたらす木材のある生活 -無垢材家具で健康に-」いう項でもご紹介したように、無垢材や漆喰にも空気中の湿度が高いときには水分を吸収し、湿度が低いときには水分を放出するという「調湿作用」があります。

そのため、無垢材や漆喰を建物の内装に多用すると、室内の湿度の変動が小さくなるのですが、それは無垢材や漆喰は、表面に無数の小さな孔があいている「多孔質」の物質だからです。

そして、その無数の孔に湿気を貯め込んだり、放出したりして、空気中の湿度を調節しています。

つまり、木や漆喰が天然の「加湿器」の役割を果たしてくれるのです。

 

特に木材は空気中の湿度が高いとき、例えば夏には水分を吸収し、逆に冬の湿度が低い乾燥した季節には水分を放出する調湿作用を持っています。

そういったことから構造材は無垢材で、内装材にも木材をふんだんに使うと部屋の湿度変化は小さくなります。

また、自然の木には調湿性がある上、細菌の繁殖を抑制する成分も含まれています。

 

木の家に住む湿度調整のメリット


そうした自然素材=例えば木の家のメリットで、まず第一に挙げられるのがその抜群の吸湿性です。

上でお話したように、日本は夏になると高温多湿のほとんど亜熱帯のような気候になるかと思えば、冬にはカラカラに乾燥します。

だから、夏には除湿器、冬には加湿器という全く反対の機能の機器を必要とするのです。

ある実験では、ビニールクロスを張ったミニハウスの湿度が、夜間には90%もの高湿になるのに対し、昼間は25%まで乾く、といった結果が示されました。

同じ季節でも、外部の温度の差によって、湿度がここまで変動するのです。

一方で、ビニールクロスの代わりに木材板を張ったテストでは、温度に関わりなくほぼ55%の湿度をキープする結果が出ました。

上記のように湿度の適正範囲は、40%から%といわれており、ほぼ、その中央値となる湿度をキープするということは、加湿器も除湿器もいらなくなるという理論が成り立ちます。

他にも熱伝導率の低さ・香り・燃えにくさなど木の住まいにはメリットが多々あります。

 

今回のお話しがこれからの家づくりや空間づくりに役立つものとなれば幸いです。

自然素材の空間づくり、ご興味ある方はぜひ家具蔵のお店で詳しいお話を聞いてみて下さい。

無垢材家具 無垢材ソファ 無垢材テーブル

関連リンク

https://www.kagura.co.jp/kagu/point-3/

参考資料

http://www.zenmori.org/kanbatsu/report/top.html

ダイヤモンド社 神崎 隆洋著「続 いい家は無垢の木と漆喰で建てる


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