「空間のカラーコーディネーション -快適な色のある生活Vol.1-」
2015.12.13
皆さん、こんにちは。
先日、東京は一瞬春を思わせるような暖かな日がありました。寒さの続くなか、こういった日があると嬉しくなってしまいますが、寒暖の差があるからこそ風邪などには気をつけたいものですね。
さて、今回からの数回は、空間におけるカラーコーディネートのポイントのお話しです。
お客様から多く出る悩みが「空間における色の選択の迷い」。どちらかというと間違いない無難な色を選択する傾向にある方も(多くの場合、それで正解なのですが)「本当は赤が好きだけれど、インテリアにそれを取り入れる勇気がないから…」といった消極的な理由になっていることがままあります。
家具蔵の家具は、無着色の無垢材でつくられたもの。様々な色素を持ち、使い込むごとに色味も変化していくので、厳密な「色の組み合わせ」という縛りはなく、どんな空間・組み合わせでも基本的にはマッチします。
しかし、その中にどのような差し色を加えるか、また、御自身が空間に取り入れるカラーがどのような意味合いを持つかを知ることでコーディネートの幅と魅力が格段に増してくるのです。
今ある空間に変化を加えたい方、これからお住まいを考える方に参考になれば幸いです。
『レッド』
赤は、どんな場所にも間違いなく使える万能の色。鮮やかな色の中では最も使い道を選ばず、どんな伝統的な空間に使ってもピタッとはまり、堂々としていて、かつ洗練されているのが赤。ポイントで使えば、それだけで空間をはっきりと特徴づけられます。
赤の使いこなし
・赤の持つその力に空間が、そして自分が負けないようにさえすれば、クラシカルな部屋もモダンなインテリアも、赤がきりっと引き締めてくれます。
・赤は他の色よりも早く目に飛び込んでくる「前進色」なので、部屋を実際よりも狭く感じさせることがあります。まだ熱を感じさせる暖色でもあるので、この色に押しつぶされない広さとクールさを備えた空間を選んで使いたいものです。
・赤を補色の緑と使う場合は彩度の高い同士で合わせないほうが得策。クリスマスの飾りつけのようになってしまいます。赤を主役に緑を添えるなら、彩度を抑えた灰緑色、例えばセージグリーンやモスグリーンがよいでしょう。
・「赤×ピンク」、「赤×オレンジ」の組み合わせは、長らくタブー視されてきました。しかし、最近流行っているのが、この3色全部の組み合わせ。あたたかな木目調の色をバックに赤ピンクオレンジを置けば、南国のリゾートやオリエンタルなムードが漂います。
モダンデザインのシンプルでクールな部屋に赤のアクセントを加えると、そこに生命感が宿ります。赤はスチール、木、コンクリートなど、ほとんどの建築素材と相性良く調和し、それでいてどんな大胆な建築空間の中でもその個性を失うことはありません。
重厚感あふれる空間を落ち着いた色調の赤が華やかに、且つメリハリを与えています
壁に赤は一見リスキーですが、木の風合いがその主張を和らげ、引き締め効果をより演出。
『グリーン』
鮮やかな黄緑からアースカラーであるオリーブ色まで、グリーンは使いやすく、また複雑な色でもあります。人間の目に見えるバリエーションが他のどの色よりも幅広いので、その中からちょうど良い色を選ぶのは難題。だからこそ、いろいろな濃淡を選ぶ楽しみも与えてくれるのが特徴です。
グリーンの使いこなし
・グリーンには優しくフレンドリーな表情があるので、共有スペースにはぴったりの色。自然のイメージを入れたいときも、目の覚める活動的な気分を与えたいときにも効果的な色です。
・緑と赤をいっしょに使うときは花束を想像するとバランスが取りやすくなります。赤いチューリップの花束がきれいに見えるのは、およそ4分の1が赤、残りが緑の葉の組み合わせ。その割合を頭に置いておくと、色のインパクトをほどよく調整できます。
・他の色だと、「鮮やかな色」は明るい色になることが多いですが、緑の場合は明暗が幅広く、いろいろな色味を選べます。壁を鮮やかな色に塗りたいが、コーラルピンクやバイオレットでは強すぎると思うなら、鮮やかなオリーブ色という手も。
・緑は野外のすがすがしい気分を出したいときにも重宝な色。いろいろなトーンの緑を組み合わせて使えば、窓が小さくこもった感じの部屋でも、外に向けて開け放された空気感を取り入れることができます。
・緑は行動を起こしたいときに合う色でもあります。前述の共用部(ユーティリティスペース)やホームオフィスにもお勧め。特に効果的なのがアップルグリーン、ライムグリーンなどの明るい緑。前向きな気持ちをかき立て、積極的に動きたい気分にさせてくれます。
窓が無い空間でもこれだけ伸びやかな雰囲気になるのは緑の力。
パステルトーンの緑は無垢材家具に相性抜群。ラグなどで使用しても◎
いかがでしたか?次回も他の色についてのちょっと為になるお話しです。楽しみにしていてくださいね!
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