一枚板の価格の違いはどこにあるか
2020.7.28
目次
一枚板テーブルが人気な理由は
無垢材テーブル、とりわけ一枚板テーブルは、幅広い世代の方に人気があります。
自然派のインテリアが好まれているという時代背景のほかに「良いものを長く」という考えが徐々に浸透してきていることなどが理由に挙げられます。
特に一枚板テーブルは、樹齢数百年にもなるものを自宅に置いて自然の力強さを享受できるものであり、同じものは存在しないという特徴を持ち合わせます。
いわば「世界で一つだけのテーブル」であり、その特別感や価値観はやはり独特のものです。
日本人のモノに対する考え方も大きく変わってきたことも影響しています。
「購入して使い、壊れたら捨てる」
という、一時期から根強く残る考え方から、
「少々高価だとしても、じっくり長く使いたい。そうしたものは価格以上の価値がある」
という考え方にシフトしてきているのです。
安価なモノを買い替えていく労力・コストと長く使うことができるものを使い続けることを比較すると精神的にも家計的にも豊かになることを当然とする考えが標準化してきました。
また一枚板テーブルには、単に道具としてだけではなく、視覚でも楽しめる「芸術品」のような感覚も潜在的に持ち合わせています。
こうした一枚板テーブル、どこで購入するのかというと、購入先は大きくは2つあります。
一枚板テーブルの購入先は
●「家具店・一枚板専門店」
一枚板をテーブルとして利用するための塗装や脚の取り付けなど、家具としての完成を最後まで請け負ってくれるのが家具店などです。
店舗で展示されている天板から購入するものを決定し、製作期間を経て、納品された当日から使用できます。
店舗やメーカーの規模などにもよりますが、テーブルだけでなく、チェアを含めて、室内全体をトータルで検討できる点も強みとなっています。
●「材木店・銘木店」
あまり馴染みがないかもしれませんが、材木店や銘木店でも一枚板そのものは購入可能です。
塗装や脚の販売は基本的に受けないので、そういった手配はまた別の手順が必要となります。
その点は家具店などで購入するのと比較するとデメリットになりえます。
あくまで「材料としての一枚板」を扱っていると考えた方がいいでしょう。
簡潔にまとめると、家具店や一枚板専門店で購入した一枚板は納品後、すぐにテーブルとして使用可能です。
一方、材木店や銘木店の場合は、店舗で選んだ一枚板をテーブルとして利用する際には、いくつかの面倒ともいえる「手間」が存在します。
一枚板の「価格」の違いはどこにある?
一枚板テーブルは単なる「テーブル」という枠を超えて、数百年かけた自然の歴史が表現する「芸術品」としての要素も加わります。
ですので、一般的なテーブルに加えて高い価値があります。
その「価値」の表現のひとつにいわゆる「価格」があります。
そしてこれにはある意味で当然のことながら、価格の違いが存在します。
様々な要素がありますが、一般的に価格の違いとして考えられていることを列記していきましょう。
表情による価格の違い
木は自然の中で育ち、その環境はとても過酷。
そうしたなかで生まれた「生きざま」ともいえる表情は木目や「杢」となって現れます。
一枚板のような自然材にはいわゆる「強い」表情があって当たり前で、そのなかで比較的穏やかな表情を持つものが
より価値を持ち、価格も上がります。
また、「杢」がその板の希少度を吊り上げることも。
玉杢、縮(ちぢみ)杢、瘤(こぶ)杢など、その樹ならではの特徴的な模様のことで、ここにこだわりを持って探している人もいるほどです。
コンディションによる価格の違い
木には立木の状態のときにできた「割れ」「節」があり、そうしたものの存在が一枚板の価格を左右します。
「割れ」があるもの、もしくはそれを埋めているもの、そして「節」のなかでも「死節」といってごっそり穴が空いているものに比べて、そうしたものが無いものはより希少です。
また、その「形状」も価格の上下では大きなポイント。
より真っすぐに近い、どんな空間でも使いやすいもののほうが希少です。
サイズによる価格の違い
無垢材の一枚板とは薄く切った板を張り重ねたり、こまかい木を組み合わせたりしない木そのもののかたまりのことです。
たとえば、6人掛けのダイニングテーブルは、標準的なもので180㎝×90㎝ほど。
厚みも相当あります。
この直方体を、一枚の板として、木から切り出すわけですから、木はそれよりもさらに大きくなければなりません。
樹齢何百年もの貴重な大木が無垢材一枚板天板の原料となるのはこのためです。
また、基本的に製材時に木の中心にある芯材は割れてしまうので避けて行うものです。
そうすると大きなサイズの一枚板を採ることができる部分は自ずと限定されます。
樹種による価格の違い
樹種、つまり樹の種類は世界中で確認されている限りで6万種を超えるといわれています(2017年現在)。
そのなかには、いわゆる「銘木」といわれ世界的にも価値が高く、また、希少な種が多数存在します。
この「世界的な価値」「希少である」という2点は価格を決定する上での大きな要素です。
人気の樹種であれば、一枚板にできるような太さ・大きさを誇るようなものはなおさら手に入りにくいものになります。
だからといって、それ以外のものの価値が低いわけではありません。
世界にはまだあまり有名ではない、それでいて美しい表情を持ち、良コンディションで良サイズのものも多数存在します。
例えば、家具蔵でも人気の「サペリ」や「ボセ」はそれぞれ「マホガニー」「チェリー」といった超が付く銘木との共通点が多々ありながら、良コンディションで4人掛けに丁度良いサイズの一枚板が比較的安価に手に入ります。
要は、それぞれの樹種にはすべて独特の良さがあり、その価値を決めるのは使う人自身ということでもあるのです。
サペリの一枚板テーブル
どんなところで選ぶべきか
家具蔵では目利きの職人が世界各地で良質の丸太(原木)を仕入れ、 国産材・輸入材を含め全てを自社管理のもとで製材・乾燥を行います。
特に自然乾燥には、約5000坪ある自社工場の敷地でじっくり何年もかけて、日本の風土に合った安定した木材となるよう手間を惜しまない工程を組んでいるのが、家具蔵なのです。
特に各店及び一枚板ギャラリーでは、この道の専門販売員が丁寧にご案内しながら、その人にとって「最高の」一枚をご案内します。
お問い合わせから、販売、アフターフォローまで、お客様の一枚板選びをサポートします。
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