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「食洗器」について知っておくこと~種類、メリット、デメリット~

2019.9.7

 

共働き世帯が増え、家事分担も当たり前といわれていますが、事実1980年には35%だった夫婦共働き世帯は2000年には50%を超え、2015年には60%を突破、2018年には67%となっています。

このような現代において「新・三種の神器」と呼ばれているのが、①ロボット掃除機、②全自動洗濯乾燥機、③食器洗い機(食洗器)の3つです。

イメージ的には普及していそうな①と②に比べると、③の食洗器はまだまだ普及していないと思われています。

実際は内閣府の調査によると、食洗器の普及率は既に3割に達しており、家事の負担を大きく減らす家電として注目されています。

面倒な手洗いを食洗器に任せることで、主婦の家事作業の負担を減らすだけでなく、食後の家族団らんの時間、ゆとりの時間を生み出すことになります。

限られた貴重な時間を家族の時間に充てられることは、家族全員の喜びに繋がります。

食洗器は約20年前に、コンパクトな卓上型が登場したのが普及のきっかけとなりました。

家事負担の軽減、それまでの手洗いと比較して節水できること、手荒れを防ぐこと、そして時短にもなり、共働き世帯のみならず、多くの主婦の支持を集めたのです。

しかし、卓上型はキッチン自体の広さがなければ置くことができません。

シンク周りの作業スペースに食洗器を置くことで妨げになってしまうというような、いわゆる後付けとなる事での不自由さがありました。

その後、ビルトインタイプの食洗器が登場したことによって、シンク周辺のベースユニットにスッキリ納まることができるようになりました。

対面型やアイランドという新しいキッチンのスタイルにビルトインはピッタリ合い、キッチンがLD側から見える場合も食洗器が目につくことが無くなったのです。

ビルトインタイプの食洗器は、新築やリフォームをきっかけに多く採用されることとなりました。

新築分譲マンションでは、ほぼ食洗器が取り付けられています。

また、現状では取り付けていなくても、将来リフォームで取り付けできるよう、専用コンセントが準備される程、先々の普及は当たり前のように考えられているのです。

 

「食洗器」の種類


卓上型、ビルトイン型に分かれますが、ここではビルトイン型の種類をご紹介します。

操作方法では大きく2種類あり、フロントオープンタイプとスライドオープンタイプがあります。

フロントオープンタイプは扉を手前に倒して、内部のスライドラックを引き出して出し入れするタイプです。

スライドラックを手前いっぱいまで引き出せますので、カトラリーなどの小物から大皿や調理用具まで、様々な種類、サイズの食器や調理用具をセットでき、一度に沢山の食器等を洗いたい人や大家族向きです。

主に海外製のものが多く、1929年に欧州で初めて食洗器を開発したミーレ社の食洗器は人気の商品です。

海外の食洗器は、朝、昼、晩と1日分をまとめて洗う習慣に基づいたものですので、大容量なのも頷けます。

日本のキッチンの広さや生活習慣に合いやすいタイプとして、数年前から国内メーカーもW450のフロントオープン式を発売、

また海外メーカーでもW450のサイズを発売しています。

一方、スライドオープンタイプはボックスを引出して、上から小物や食器、調理用具を出し入れするタイプ。

上からの動作の為、屈む必要がなく動作が楽で誰もが使いやすいというのが大きな特徴です。

またフロントオープンに比べて国産の取り扱いメーカーが多いので、コストやメンテナンス面でメリットがあること。

また、サイズもW450、W600から、さらに深さは標準型と深型があるので、家族構成やキッチンのサイズ、使用用途に応じて選択できるのが魅力です。

 

「食洗器」のメリット


食洗器は節水になるということをよく耳にします。

では具体的にはどれくらいの節水効果があるのでしょうか。

1回で44点の食器と6人分の小物を洗うとします。

食洗器は庫内で水を溜めて洗うので、1回あたり約9ℓ(2ℓ入りペットボトル約4.5本分、パナソニックNP-45MD8シリーズの場合)。

手洗いでは1回あたり82.6ℓ(2ℓ入りペットボトル約41本分)。

従って食洗器ですと手洗いの1/9になりますので、年間で約¥21,600分の節水となります。

また除菌効果があり、汚れ落ちが良く、グラスはピカピカにきれいに仕上がります。

稼働させる時間については、電気代のお安い時間帯(深夜等)にまとめ洗いをしますと節電にもなります。

そして前に述べたように家事作業の軽減、時間の節約により、食後にゆとりの時間が生み出せること。

何より手荒れを防げるのも女性には嬉しいメリットであり、強い味方ともいえるでしょう。

他には、高齢化で視力が落ちると食器に汚れが残っていても気づかない事がありますが、食洗器に任せることで清潔さを保てます。

手洗いによる手足や腰の負担も軽減できますので、本人だけでなく家族も安心です。

 

「食洗器」のデメリット


節水面だけで考えると、食洗器のメリットは、使用する食洗器に入る範囲でたくさん洗えば洗うほど効果が出ます。

食事の度に食洗器で洗う場合は、メリットで述べる程の効果は望めません。

しかし、清潔好きで丁寧な日本人の性格や習慣に合うように、国産の食洗器では様々な工夫が機能に盛り込まれています。

食器の点数が少ない場合にすすぎ時間を短縮した「少量コース」、軽い汚れの場合の「スピーディコース」、油汚れが少ない場合の

「節電コース」等を備えた優秀な機器も増えています。

使用用途に応じた機器を選定することで、効果を生み出せるのは使う上で大切なことです。

ただし、ビルトインの場合は食洗器が入る分、キッチン本体の収納量は減ります。

その分をどこで確保するか、キッチンボードとの使い分け等も考慮したトータルプランを検討しましょう。

食洗器のサイズ、機能のバリエーションは豊富です。採用する前に、ショールームで実際にお皿や食器、調理用具の出し入れを試し、

操作の仕方を確認することが大切です。既に食洗器を使用している友人や知り合いに体験談を聞くのも良いことです。

 

機能面はもちろんですが意匠性も重要で、食洗器の表面材もトータルコーディネート上、重要な役割を持っています。

使い勝手や使用用途が合っていても、素材感、質感が空間やキッチンと調和ししていなければ、そこだけがハードな印象になり、目立ってしまいます。

食洗器のパネルをキッチンと同樹種で作り、無垢材キッチンと一体感を持たせましょう。

それによって心地よい無垢材キッチンが仕上がります。

機能面は勿論、無垢材を用いたキッチンから心地よい空間を作るための、ご要望、ご質問にお応えできるよう

家具蔵ではキッチンスタッフが最良のご提案をいたします。

是非、お気軽にご相談ください。

 

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