特注キッチン・オーダーキッチン選びで気をつけることとは?
2022.3.8
目次
社会の変化とキッチン選びの変化の関係性
一生のうちに新築やリフォームの機会に恵まれることはそうそうありません。
毎日の暮らしを支える衣食住のなかで、住まう環境や食事のあり方については、特にここ2年で大きく変わったと言って良いでしょう。
住まいについては社会が今のような状況になる前から新築・リフォーム・引越しなどを予定していたという人も多いかもしれません。
ですが「食」についてはここまで外食が少なくなることや、中には3食すべて自宅で賄うことがほぼ毎日、というところまで想定していたという人は少ないのではないでしょうか。
また、キッチンのリフォームのご相談のなかでも、ここまでいわゆる「家食」の回数が増えるのであればキッチンを大きくしたり、憧れだった設備を入れたりと、キッチン空間をより過ごしやすいものに変えたいと願うのは、とても自然な流れです。
そうなると、急に周りの友人や知人の家のキッチンが気になったりするもの。
近くにキッチンの相談をできる友達や最近キッチンをリフォームした知り合いがいれば、まずはその人に聞いてみようとなりますが、なかなかそうはタイミング良くいかない場合もあるでしょう。
最終的にはプロに相談しながら決めていくものにはなりますが、まずその前に考えて欲しい「キッチン選びの際に絶対に外せないポイント」についてお伝えします。
今の住まい方を見つめ直すとより良いキッチンが見えてくる
新しいキッチンについて考えるための一歩は、まず今使っているキッチンについて、現状を確認して、どのようにしたいかを考えることがベースとなります。
例えば
「収納スペースが足りないから今度のキッチンは収納を大きくしたい」
という希望があるとすれば、その前に本当にすべて必要なものなのか、不要なものを収納するためにお金を掛けようとしていないかを考えるべきです。
あるいは
「今のキッチンシンクは大きいので次のキッチンもシンクは大きくしておきたい」
という希望も、仮に食洗機の実装を検討しているのであれば、大きなシンクは本当に必要なのか、シンクを小さくすればその分作業スペースを広くとれるのでは?というように。
他にもコンロは本当に3口必要か、食洗機に乾燥機能を求めるのかどうかなど、一つひとつ今の暮らしの中の「必要」と「無駄」をあぶりだしていくことが実は一番大切です。
キッチン選びは「俯瞰」で考える
シンクのサイズやレンジフードの機能など、キッチンを見ているとついつい細かい部分に目がいってしまいがちです。
もちろんそうしたひとつずつのエレメントも大切ですが、まずは全体の枠組みから考えることがより大切です。
ダイニングやリビングとの位置関係や家族構成による動線の違いなども考慮した上で、まずは全体の中でのキッチンの位置や向きを決めていきます。
リビングダイニングが見渡せるようにするのか、料理に集中できるようにするのか、視線の先にある窓からはどんな景色が見えるのかなど、キッチンから見える「シーン」をイメージしましょう。
空間の中でキッチンが果たす役割はとても大きなものなので、ほかの空間との関連性も含め視野を広げて考えていくことが大事です。
インテリアとの調和もキッチン選びには重要
海外ではキッチンが物件に元々付いていないようなことも少なくありません。
その理由はキッチンも家具と同じように、住む人の好みや家族構成に応じて住み手サイドが用意するものという考え方によるものです。
日本では新築マンションや建売住宅にキッチンがついていないということはまずありませんが、注文住宅やマンションリフォーム、戸建のリノベーションの場合は住み手がキッチンを選ぶことができます。
最近ではハウスメーカーや工務店で床材・建具などの素材を選ぶ際にも、使う予定の家具の素材を尊重したり、住む人の好みに寄り添う提案をされているところが多くみられます。
ですが、キッチンに関してはメンテナンスや保障の関係からかメーカーを限定されることも少なくありません。
インテリアのとの調和を考えたり、機能性を重視してキッチンを考えるにあたっては、まず自分の選ぶキッチンメーカーが導入できるかどうか確認しておくことも非常に重要です。
素材と価格のバランスを考える
どんなものでもそうですが、キッチンも良い素材を選べば価格は高くなり、妥協すればコストダウンできます。
また機器についても海外メーカーの良質なデザインのものは高価ですが、その分の満足感が得られます。
ワークトップは最先端のセラミックに。
水栓はシンボリックなマットブラックなものを選ぶ。
そうしたデザイン・素材・機能についてはどこにこだわるかは十人十色です。
まずはこだわりの優先順位を付けて考える事が大切です。
もちろんすべて叶う場合は良いですが、ワークトップの素材を変えるだけで価格にして30万円程変わってくるというのも実際のところです。
同じ黒いワークトップにするにしても、人工大理石・クォーツ・天然石・セラミックとその素材で大きくコストが変わります。
それぞれの素材の特徴を知った上で、そこに対価を払う価値があるかどうか、賢く選びたいところです。
直感を信じる、という選び方
家具選びでも共通する部分ですが、たくさん見て、たくさん悩んで、結果的に一番初めに良いと感じたものを選ぶ、あるいは選んだ経験がある、という人は多いはず。
人との出会いなどもそうですが、なんとなくでも初めに『いいな』と思った感情は案外時間が経っても揺らがないものです。
世の中には多士済々と言える数多のキッチンメーカーがあり、同時に情報があります。
現代ではSNSなどで日々追いきれないほどの写真やコメントが行き交い、いわゆる「情報過多」とも言える状況に陥りがちです。
そこで情報がありすぎて逆に何も選べなくなってしまうのは非常に勿体ない話ともいえます。
そんなときは、一度距離を置いて見る事も必要です。
キッチンから離れてそれ以外のリフォームや家具、カーテンや壁紙といったインテリアエレメンツに目を向けることでキッチンの選択肢にも新たな道筋が生まれてくるかもしれません。
住まい全体を様々な角度から見てみるのも良いかもしれませんね。
心にゆとりができると、直感も冴えてくる、というものです。
今回はキッチンを考えるときに役立つと思うポイントをお伝えしました。
こうしたプロセスを経て方向性が見えてきたら、実際にキッチンを見てみたり、プロに相談するステップに移りましょう。
家具蔵のキッチンスタジオでお待ちしております。
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