家具へのこだわりから生まれた
チェリー材の脚付きキッチン
vol.16 山梨県 S邸
湖からの緩やかな坂の中腹に佇むS様ご夫婦のセカンドハウスは、室内に入ると森の風景も取り込む吹き抜けのあるゆったりとした空間となっています。
そこを彩る調度品や装飾品は、ご夫婦のこだわりに満ちたものばかり。
そんな空間に求められるキッチンは、 自然とそれ自体がインテリアの一部になるようなオープンスタイルとなりました。
設計の初期段階から計画を進めたため、床材や建具との調和、 窓を中心にシンメトリーに配置された無垢材壁面収納など完成度の高さが際立っています。
S様がどうしても叶えたかったのが、 無垢のチェリー材の質感とキッチン本体、壁面収納とも「脚付き」にして床から少し浮かせること。
軽やかで上品な見栄えとともに、掃除がしやすいという利点もありました。
「ここには休みに来ているのに、家事が楽しくてつい掃除や料理に動き回ってしまうの」と奥様は笑います。
もうひとつの見どころは無垢材キッチンと引き戸でつながったパウダールーム。
こちらはご主人のこだわりで洗面台をキッチン同様、傷や汚れに強い人工水晶の天板とし、木部をチェリー材で製作しました。
鏡も同じ無垢材でオーダーし、引き戸を開けても絵になるホテルのようにエレガントな空間に仕上がっています。
見せるキッチン、美しい家具や装飾品によって日常と非日常が入り混じる魅惑の空間が完成しました。
アイアンやタイルなど異素材を組み合わせ、カントリーや山小屋風とは異なる甘すぎないインテリアのダイニング。
無垢材テーブルはあえて耳付きを選び、モダンさの中にも自然の造形をプラス。
自然素材然としない組み合わせの中でも、それぞれのマテリアルが見事に調和し合います。
ダイニング側を向いたカウンター下の無垢材収納は、木と石のフレームキッチンの中に別の箱を入れ込んだように見せ、「家具性」を強調するデザインにしています。袖壁の陰になる奥の冷蔵庫前にも家電をまとめて置ける無垢材棚を作り付けました。
LDホールは存在感のある2本脚のテーブルで締めています。
まるでサクラの木が生えている、そんな感覚にも近いものがあります。
S様が特にこだわられた無垢のチェリー材の質感高いキッチン。
木目を通しているので、更に奥行感を感じることができるのが特徴です。
ライムストーンの床でつながる無垢材キッチンとペア設計のパウダールーム。
鏡も同じチェリーの無垢材で製作。
森に囲まれたウッドデッキに、ヌメ革と無垢材を組み合わせた「アームチェア デュオ」が映えています。
寝室からの借景も見事なもの。
内と外との連続性をふんだんに感じる事が出来る空間です。
照明にもこだわったリビング続きの和室。
セカンドハウスらしい特別な時間を過ごせそう。
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