なつかしさと新しさが同居する自然体のキッチン
vol.06 東京都 斎田邸
立派な木々の生い茂る庭に囲まれた住まいは、白いファブリックブラインドから自然光があふれ、無垢材のキッチンや床を照らす本物ゆえの表情が光の中で引き立ちます。
キッチンや食卓からはそれぞれ趣の異なる庭をさまざまな距離感で楽しめるのが特徴のお住まい。
設計者の本間至さんは「庭に囲まれた敷地の中で、どんな風に景色が暮らしの中で目に飛び込んでくるか、 その位置づけから設計した」といいます。
そんな緑の風景にふさわしいのが無垢のナラ材でつくられたオーダーキッチンです。
今回、ご夫婦が選んだ家具蔵の無垢材家具の落ち着いた表情は本間さんのつくる、無駄のない空間にしっくりとなじんでいます。
壁側の収納扉は框組に鏡板、手前の収納は細かく割った無垢材の羽目板で。
白い漆喰の壁に組み合わせられると、モダンでありながらどこか昭和の家のような懐かしさがただよいます。
キッチンとダイニングの間には、 料理の受け渡しができるカウンターを設置。
手前の無垢材収納は高さが930㎜あり、キッチンとダイニングを程よく連続させながら、家具的な表情をダイニング空間に与えている。
一方でキッチンの中は機能的な空間に。
一直線に伸びた動線は、余計に動くことなく料理を進めることができます。
キッチンの上は天井が低めになっており、 落ち着く空間としました。
伸びやかなダイニング空間とのメリハリをさりげなく生み出す設計上の工夫です。
自然体で過ごせる場所に― 、そんな本間さんの思いを実現するのに、 温かな無垢材キッチンが一役買っています。
使い込まれて、家族とともに育っていく、そんな情景が目に浮かびます。









事例を見る
木材別事例: